国民民主党の金融資産への課税方針、いいんじゃねって思ったら、
批判殺到だってよ。
手取りを増やすって言ったのに、増税すんのか、もう国民には投票しないとかって猛烈なバッシング巻き起こったって、へぇー。
なるほどなぁ、国民民主が飛躍的に支持率伸ばしたって、こういう層が押し上げたんだ。
ほらほら、NISAとかで、ちょこっとばっかし株に手出して、そっちからの収入もあるって中間層な。
いるんだぁ、そんな人ら、へえー。
って思ってたら、デモクラシータイムス『ニッポンの正体』で白井聡が、国民の声?を激しく代弁してた。
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増税感が半端ない!全国に減税を望む声が満ち溢れてるんだ!って。
うん、たしかに。
でも、その一番の被害者が中間層だっ!って叫びになると、
え、えーっ!?そうなの?
税率は高い、社会保険料もぶったくり、その上、控除からは所得制限ではめちにされてるって、もう恨み骨髄!怒りの言葉と一緒に唾まで飛んできそうな勢いだった。
白井の中間層搾取被害者論と合わせ考えると、なるほどねぇ、小遣い節約して買った株だってのに、税率上げるなんてとんでもねえ、ってことになるんだ。国民民主は裏切者め!って。
でもなぁ、白井聡、怒髪天!税金取るな、議員削減、公務員減らせ、国家機能は限りなく縮小だって、って社会の果てまで突っ走っちまうと、維新そのものだよなぁ、いや、超えたか。
芸人のコメンテーターじゃないんだからさぁ、政治学者なんだろ、怒りに任せて極論吐いて人気取りに足つっ込んじゃダメだろ。
自分の生活実感から論を立てるってのは悪くないさ。でも、目の前の狭い現実だけに囚われてちゃ学者、思想家は失格だぜ。
中間層も苦しいんだ!てのはわかった。
でも、年収200万以下の貧困層はどうなんだ?1/4はいるって言うぞ。
この人たちの暮らしぶり、朝飯抜きとか、米買えないとか、タイムサービス狙いで売り場待ちとか、見えてるか?
毎週末食糧配布に並ぶ人の数が1か所で800人超えるって現実、頭に入っているのか?
子ども食堂が全国1万か所を越えたって事実の意味も理解できてるか?
究極の小さい政府にしたら、災害被災者とか公助必要な障がい者とか、貧困線以下のこういった人たちはすべて見殺しだよな。
道路陥没もますます進む、落ちた運転手は放ったらかし、って放置プレーはそこら中で進行するぜ。
まぁ、すこしばっか想像力あれば、わかることだよな。
社会の全体に視線をめぐらし、トータルに理解した上で、政治の課題を述べなきゃダメだろ、政治学者は。政府機能の縮小!なんて、弱者切り捨て、弱肉強食の近代前期に舞い戻ることになるんだぜ。
白井のめちゃ怒話し聞いてて、分かったことは、金融資産を持つ労働者が層として生まれているってことと、彼らも今や政府の無策に苦しんているってことと、時に、貧しい層の人々と相反する要求を掲げることもあるってことだ。
この階層分解を前提に、庶民の声?てものも理解しなけりゃならんってことだ。増税反対の声だらって、なんもかも一緒くたに苦しむ民の悲鳴!って理解しちゃなんねえってことだ。
労働者対資本家・経営者って対決構造だけじゃ見えて来ない。貧困層、富裕層の間に、プチ小金持ち中間てのを入れて社会や政治を考えなくっちゃならんってことだぜ。
で、このプチプチ富裕層が国民民主を押し上げ、金融資産課税に憤激し、結果として財界、富裕層の意向に賛同して行くってことになるんじゃないのか。原発再稼働賛成とか、緊急事態条項推進とかな。
SNSに大きな声が上がったからって、民の声!って騙されちゃなんねえぞ!ってことだな。