音楽座のワークショップ、楽しみにしていたんだ。担当の藤田将範さんとは3年ぶり。前回もとても楽しかったから、今回だって!
期待はまったく裏切られなかった。いえいえ進行の藤田さんのパワーは3ランクぐらいグレードアップしていて、スタートから3時間強のワークショップの間中、参加者の心をしっかりとつかみ続けていた。
今回は、さらに明日の公演に出演する中心メンバー3人が助手に付くという超豪華版だったからなおのことだ。身体を揺らし、心を揺さぶり一気にハイテンションに持ち上げて、さらに参加者同士の親近感も作り上げてしまった。
ワークショップの内容は分けると二つの部分からなっていた。一つはよくあるパターン。見ず知らずの者同士が心を開くためのワークや、相手への集中を目的としたワーク。特に目新しいものではなかったけど、何と言っても藤田さんのしゃべくりの調子の良さ、テンションの高さ、気の利いたウィットに支えられて、知らず知らず参加者は一つのステージへと導かれていった。
も一つは音楽とダンスを組み込んだワークだ。最初は手と足が別の動きをするダンス。これは前回もあった。でも、それを今回は補助の三人が参加者が別れた三つのグループをそれぞれとりまとめて、一つのダンスショーに仕上げてしまった。これでもう部員たちは完全に虜になったね。
そして、今回新しかったのが、今回公演する『シャボン玉とんだ 宇宙(そら)までとんだ』の中で歌われる曲を使ってのもの。一つはその曲の一部の歌詞をグループごとに替え歌を作るってワーク。これは5,6人が頭を付き合わせてアイディアを出し合うもので、一緒に一つのものを仕上げる面白い協同作業になっていた。できれば、そのグループが自分たちで歌えばもっと良かったけどね。
最後にはミュージカルのフィナーレナンバーを演じる役者たちを囲んで歌った。ここでも肩を揺すぶりあい足踏みをし、肩を組んで動きと、常に心と身体を揺さぶり続けた超特急スーパーワークショップだった。
音楽座のワークの良い点は、音楽座のミュージカル作りの原点そのものをフルに生かして組んでいるってことだ。それは人への信頼感であり、夢や希望への熱い心だ。高校生にとって本当は信じたいけど、気恥ずかしい、そんなこわばりが、ワークの中でほぐされ解き放たれていく。その心地よさ秘密なんだと思う。誰だって人とつながりたい、人を信じ合いたい、人と抱き合いたい、そんな願いをひととき実現してくれたのだと思う。
今日の言葉二つ。『たった一歩踏み出せばいいんだ!』『歌はみんなで歌うもの。たとえソロであったとしても』心にとめておきたい言葉だ。