ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

裏方が支える!『東北学生音楽祭』

2011-02-13 20:59:16 | 地域文化

 スィングガールで有名なった『東北学生音楽祭』って言うより、あの映画の感動をいつまでも!と続けられているアマチュアジャズの祭典だ。映画のクライマックスシーンの再現を目指して、その撮影会場となった川西町フレンドリープラザホールで行われている。今年で第7回を迎えた。

 毎年、県内外のアマチュアジャズバンドが集い、白熱の演奏を繰り広げている。中学校吹奏楽部あり、高校生あり、地元ジャズバンドやこの催しのために作られたバンド、さらには地元中学校の合唱なんかもあって、1日超満員の観客・演奏者で大にぎわいする。

 今年も置農演劇部は裏方としてびっしり1日お手伝いした。仕事は例年通り、椅子と譜面台を出し入れする舞台係、出演団体をサポートするアテンド、そしてピンスポットが割り当てられた。演劇部のOB・OGや菜の花座メンバーなども会場係やらアテンドやらでお役に立った。もちろんそれ以外にも町内外からたくさんのボランティアがスタッフとして役割を担っている。受付や物品販売や各種の出店など果たして総勢何人くらいになるのだろう。

 僕は舞台係の下手チーフということだったが、演劇部OBもいたので彼に全権委譲、一兵隊として舞台を行ったり来たりした。今年は、ゲストが『ピンクボンゴ』という人気バンドでその演奏が1時間以上とほぼコンサートレベルとなったので、その仕込みはかなり気を使った。と言っても、プロの舞台スタッフがほとんどやったことだけどね。プロはやはり音作りに厳しいからね、ちょっとぴりぴりした。

 もう7年目となるので仕事は手慣れたもので、ほぼ順調にすすんだが、事前に提出している舞台のセッティング図を本番の舞台上で勝手に直す指揮者(=指導者)にはさすがにカチンときた。しかもメンバー数まで違っていて、せっかく出した椅子と譜面台を引っ込めた。みっともない!それならそうと本番前に言ってよね!こっちは必死で椅子と譜面の配置覚えて取り組んでるんだから。スタッフにはスタッフの仕事の意地ってもの、ありますから!

 ついでにちょっぴり不満を言うと、たくさんのボランティアに支えられてこの催しが成り立っているって意識に乏しい出演者が多いってことだ。例えば、舞台係は8時半の打ち合わせから19時の片づけまで昼食時間を除きずっと立ちっぱなしで仕事してたって知ってるだろうか。演奏会の終了後、出演者は交流会で盛り上がっている時、置農演劇部やそのOB・OGは舞台のばらし・後かたづけで汗を流していたって気づいていただろうか。引き受けた仕事だからそのことを厭う気持ちはない。出演者の緊張感をそがないように立ったままで仕事する、これは舞台スタッフの礼儀だ。最後まで舞台を始末することにも僕たち演劇人、大袈裟!は誇りを持っている。ただ、それが終わって交流会の傍らをすり抜けて帰る高校生に誰一人、ひとことのねぎらいやお礼の言葉もないってのはどういうことなんだろう?!

 置農演劇部の場合、公演はさせていただくものだとの意識を徹底している。だってそうだろ、高校生、アマチュアの拙い舞台を見てもらったんだもの。それだけでありがたく感謝しなくちゃいけない。だから、終演後の清掃は徹底して行う。日頃手が回らぬ小学校の体育館など、間違いなく使用前よりきれいな状態にしてお返ししている。そして、主催の方たちに心から御礼を申し上げて退出する。さらに、舞台挨拶でも、楽しんでいただけましたか?という表現は厳禁だ。君たちの技はそれほどのものではない。自惚れてはいけない。これを部員たちにはとことん教えている。

 アマチュアジャズミュージシャンの皆様!どうですか?皆さんのパフォーマンスを高校演劇部と比べては失礼ですか?今回の出演者がみなそうだったわけではない。中には袖で準備しながら、裏方大変ですよね、と高校生に声を掛けてくれていた人もいた。多分少なからぬ人たちがその気持ちをお持ちなのだろうと思う。

 いろんな人たちが様々な思いでこのイベントを応援している。ジャズが大好きな人もいれば、プラザ大切の思いからはせ参じてている人もある。個人的な義侠心で来ている人だったいる。そして、もうメチャクチャなエネルギーを費やしてこの音楽祭を仕組んでいるプラザ職員がいる。こういうことが貴重な演奏の場を保証してくれているってこと、もう少し気づいてもほしいと思うだ。せっかくここまで盛り上がりを見せている音楽祭、みんなで大切にしようじゃありませんか。

 

 

コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする