町の芸文祭、なんとなぁ、客席寂しくなったもんだぜ。残り4ステージってところで入ったからかもしれないが、観客わずかに100人程度だもの。10年前なんて5~600人、大盛況だったのに。
ご老人のおさらい会になっちまってるからなぁ。演じる側もじり貧、楽しみに見に来る人も激減だ。この傾向になんとか抗いたいって、助っ人買って出た菜の花座なんだが、さすがに、この凋落傾向を止める力はなかった。最後のステージ仰せつかったものの、居残り客はわずかに30名!もう、公民館とかの出前公演なみだぜ。
しかも、菜の花座のコント、ほぼ笑いなしのすべりっぱなしだったし。
いや、役者のせいじゃない。台本が悪いんだ。よぉ~くわかった。認知症サポート講座の一環としてのコント、って、たしかに難しい部分はあるんだが、今回は、認知症の程度が極端過ぎた。
認知が進んで、ブルーレンジャーだと思い込むって設定はナンセンス過ぎて、観客の共感は得られなかった、ってことだ。しかも、も一人、桃レンジャーの成り切り婆まで出しちまった。これじゃとても、認知症の症状とは感じられなかったろう。単に、風変わりな趣味のジジババのお話しになっちまった。
こういう吹っ切れたナンセンス、高齢者には馴染みがない、ってことにも思い至らなかった。己の感覚を信じすぎちゃダメ!ってことだ。もっと、ジジババの生活実態の中に笑いのタネを探すべきだったんだ。
当たり前のことだけど、笑いのステージは客層によって左右されるってこと。
認知症サポート講座用コントを安易に転用したって問題もあるな。コント大会も出来なくなってるし、新しいコント作る余力が失われつつあるってことだ。
精一杯演じてくれた役者さんたちにはとても申し訳ないことをした。静まり返った客席相手に演じ続けるって、辛かったろうな。怪我までして頑張ってくれたのに、すまん!