ったく、恥ずかしい話しだぜ。
飯食う時は、必ずテレビ見ながらだなんて!
どこ行ったんだ?テレビ無しで暮らしてた10数年間は。
これも老化の摩耗現象の一つだな。何かしら聞こえてたり、見えてたりしないと飯が喉を通らん、なわけないだろが!
多分、時間がもったいないって感覚なんだと思う。楽しみぃぃ、って、ほど食事に興味はなくなってるし、ましてそんなに美味いもの食ってるわけじゃない。燃料補給、ってのは言い過ぎだが、まっ、食事も惰性よ、マンネリよ。
食事中に見る番組ベスト1は「グレーテルのかまど」次に「美の壷」、時折「アナザーストーリー」か「ドキュメント72時間」。おっと、すべてNHKだぜ。こんだけお世話になってると、NHKぶっ壊せー!なんて同調できんのさ。もちろん、ニュース関係は別、ありゃ政府広報なんで、一切チャンネルを合わせない。NHKも番組ごと投げ銭で放送してくれるといいよな。
最近、食事の同伴メニューの地位を奪いつつあるのが、れいわ新選組山本太郎の街宣動画だ。
毎日どこかしらで「政治的のど自慢大会」と「おしゃべり会」てのやってて、その動画配信があるから、コンテンツにゃ事欠かないわけよ。
毎日、全国飛び回って街宣!って途方もねえよな。これだけでも常識を桁外れで突き抜けてるけど、知ってる?そんな山本太郎の行動。知らない人、ぜひ、動画覗いてみてくれ。で、
「のど自慢・・・」が街頭で「おしゃべり会」は夜の部、どっちかって言うとマニア向け?
夕飯はまずこのユーチューブ動画が肴だな。食欲そそるとは言えんけど。
こうも毎夕見ていると、山本太郎の主張はもちろん、会場からの質問、その返答もほぼ記憶しちまってるから、あっ、出たな、消費税廃止の財源は?国の防衛はどうする?少子化対策は?・・・スタッフが出すスライド、きっとあれが出るぜ、ほらな、やっぱり。てな具合だ。
もちろん、時に深く鋭いツッコミとか、なかなか微妙~、ここは若干苦しいかなんて質問もあるし、たまにだが冷静な山本太郎も若干エキサイトする場面なんかもあって、そこいらが味わいどこかな。そうそう、中高生が質問に立ったりするのが多いのもれいわ街宣の特徴で、いつか政治に関わりたい、なんて健気な発言効くと、ジイサン、ちょっと目頭、熱ぅぅぅ!なんてことも少なくない。
福祉の現場とか、トラック運転手とか、へぇ、そんな酷いのか!って驚く報告もあったりして、ここら、「ドキュメント72時間」の世界だったりする。
これ、ほとんど毎日、日本全国飛び回って実行してる山本太郎って奴は、本当に怪物だって思うぜ。国会ふっても議会での質問済ませてすぐに駆け付けたり、こんなことしてる国会議員って他にいるか?
今日も、豚肉の生姜焼き、別に深い意味はないが、食いながら見ていて、気づいちまったことなんだが、
山本太郎の街宣てのは、民主主義の鍛え直し作業なんだ!って発見だ。
毎日そこかしこの街頭に立ってれいわの主張を伝えてるだけじゃない。そこでは聴衆にマイクを握らせて、質問、意見、時には批判、罵倒なんでもありで受け付ける。会場からの声にNGなし、山本太郎、少しも騒がず慌てず苛立たず、丁寧に対話を繰り広げる。
そう、街中の市民、一人の有権者が議員と同等の立場に立って、意見をぶつけ合う。こんなこと、日本の政治風土にはなかったことじゃないか。ヤジや罵倒はお定まりだけどな、議論なんてなかった。あっ、太郎街宣でもヤジはある。でも、太郎がマイクを進めるとほぼそれで尻込みするね。
街頭での討論集会、これって、民主主義の原初形態なんじゃないのか。選挙による間接民主主義にどっぶり漬かり切って、投票だけが許された政治行動だと勘違いさせられてる日本、その貴重な投票機会も半分の国民が放り出してるこの国の民主主義。そんな棄権する有権者の多いことで多数派の地位を得て、やりたい放題好き勝手できる政権与党なわけだが。
議論とか質疑とか討論とか、できるだけ避けて行こうとしているのが、日本の政治の風景なんだ。もちろん、デモとかストライキなんてとんでもない、無言の御法度か?
これって、民主主義って言えるか?
山本太郎がマイクを向け、日ごろ思うところある者たちが、率先して手を上げて、拙いながも訥々と主張を展開する。それをできるだけ多くの人たちに押し広げようとする。もの言う主権者を探り当てようとする絶え間ない努力!山本太郎の街宣活動のさらに大きな意義ってもんだとおもうんだぜ。
この不毛で荒涼とした政治土壌に、山本太郎は一粒一粒、民主主義の種を播いて行っているんだぜ。土を耕しつつ民主主義を鍛え上げつつあるんだぜ。