菜の花座公演『流れ旅 星の流れに』、本番まであと4日だぜ。わかってる?今回も新趣向繰り出してるから本立てね。
って、書いても虚しいものがあるんだよなぁ。
田舎の劇団なんて、何やったって見向きもされんのさ。もう、最初から興味関心の対象外だから。
先日も地元新聞の記者さんが今度の公演載せてくれるって取材に来たんだが、なんだリサーチしてくれてんじゃん!って、違うよ、舞台監督さんが猛プッシュしてやっと実現したのさ、むやっとこ。
で、彼が引き出したいのは、コロナ禍自粛で大変だったでしょ、公演ままならず欲求不満だったでしょ、って、まぁ、よくあるパターン。
だからさぁ、違うんだって!
席減らすとか、来場者の連絡先書いてもらうとか、いろいろあったのはたしかさ。普段通り大勢の役者が舞台上で濃密にやりとりする芝居は作れなかった。
だが、待て!
菜の花座、その危機逆手に取って、一人芝居9本立て!?で乗り切ったからね。舞台上に透明ビニールシートで囲った3っつの演技エリア作って、団員が次々に一人の舞台を演じたんだ。幻想的なダンスだって披露したんだ。
コロナ2年目には、感染防止を徹底しつつ二人芝居のオムニバス。
こんな工夫でコロナの隙を突いた舞台作品なんて、どこかにあったか?
なんて、ちょぃとエキサイトして記者さんにくだ捲いた。
記者さん、これは私たちの責任です、って、こんな貴重な取り組みを察知できず、広く伝えられなかったのは、って、むなんて素直な反応なんだい!いいねぇ、こういう気持ちで取材に当たってくれると、埋もれているものも日の目を見ることだろうさ。
ふふふ、最近、不満がたまって、あふれ出ること多いんだ。
で、今回の最新作だって、驚きの工夫?に満ちているのさ。
例えば、SFのタイムトラベルものを、別時代の主人公が同時に登場するとか、二つの時代を行き来する作品構成とか、主役の二人を除き役者全員一人二役の早変わりとかね。下手なりにあれこれ工夫して面白さを追求してるのさ。
その目玉の一つ、舞台上での集団早変わり?のシーンを昨日仕上げた。音楽は蒲田行進曲!それに乗りながら、その場の出演者7人が思い切った衣装に変身する。どんな?それは言えない。ともかく楽しいシーンだ。
そんな一工夫が幾つも盛り込まれた舞台なんだ、ってことを昨日取材に来たケーブルテレビには力説したんだが、果たして、通じたかな?
いや、こちらの意図をしっかり汲んで番組作って流してくれたとしても、そこはもう、すでに見る側で田舎劇団の色眼鏡がかかってるからね、新しい!とか、斬新だ!とか、やるなぁ!なんて視聴者の反応は期待できないのさ。
そう、それが田舎のアマチュア劇団の置かれた位置のせつなさってもんなのさ。
って、かなり拗ね、拗ねだなぁ。他人責める前に、まずいいもの仕上げろよ、って初心に帰って、さっ、本番まで休みなしの稽古が始まるぜ。
まず、見て欲しいね、菜の花座の公演を。
6月25日(日)午後2時開演
川西町フレンドリープラザホール
菜の花座第49回公演『流れ旅 星の流れに』