ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

相撲界にヤンキー殴り込み!

2023-06-12 16:25:48 | Netflix
見たよ、見ましたよ『サンクチュアリ』。評判いいからねぇ、韓国ドラマに押されっぱなしの日本の映画製作陣、ここはいっちょ、日本の伝統・相撲の世界に力を借りて、土俵際踏ん張って押し返そうと、どすこい!
簡単に言い切っちまえば、伝統と格式の相撲界=聖域にヤンキーをぶち込んだらどうなるか?ってお話しだ。

師匠を師匠とも思わず、長幼の序なんてクソくらえ、位なんか屁とも思わぬ喧嘩上等の自惚れ野郎が、勿体ぶっちゃちゃいるが影じゃいかさま、いじめ、嫉妬に強欲、人間味ドロドロの相撲の世界をぶちかまして行く。

そりゃ痛快だわな。声援送りたくなろうじゃないか。
職場で上司の裏切りにあって相撲担当に左遷された上昇志向満々の女性記者の成長物語も込みってんだから、見る側も身につまされる趣向になっている。
見どころは当然、このヤンキーのハチャメチャぶりと、やられてもとこんとやり返すハングリー精神なわけだが、それだけじゃ視聴者を引っ張り続けるのはいささか難しい。
やたら金持ち風吹かす投資成功者の若手タニマチやら思わせぶりな巨乳ガールフレンドとか、八百長疑惑とか、先輩力士の不運と引退とか、そこはネトフリだよ、気を引くエピソード満載で、飽きさせない。
とは言っても、サイドストーリーじゃ話しは引っ張れない。
そこで登場、怪力無敵の敵役!しこ名は静内。
明日のジョーの力石の役どころだ、が、この適役がなんとも憎めないのさ。高見山似の巨体と怪力を生かして快進撃している新人力士なんだが、人気もなし、同門の力士からも疎んじられていて、何故か深い愁いのまなざしを投げかけて来る。
一方、我らのヤンキー猿桜の方もやりきれない家庭のいざこざを抱えていて、それが相撲に執着する動機となっている。もちろん、金を通してだ、そりゃヤンキーだから。
と、様々な寄り道で楽しませてくれながら、ライバル対決へと突入して行く。
いいぞ、いいぞ、ヤンキー頑張れ!負けるな孤独の巨体!
1回戦は、完膚なき、って、えっ、そこまでやる? って、惨敗を喫し、戦意を完全に失った猿桜。
さぁ、どう立ち直ってリベンジを果たすのか?悪役静内の強さを支える秘密は何か?
ヤンキーのまんまじゃ土俵上じゃ戦えないのさ。な、わかるだろ。強い力士になるには、四股踏まなくっちゃ、足腰鍛えなくっちゃ、仕来り守って忍耐努力の稽古に没頭しなくっちゃ。
結局、ここがこのドラマの落としどころで、どんなにやんちゃしてても、最後は世の中の作法に戻って来るのさ、大人の諸君、安心目去れよ!まっ、そうなるんだよな、日本で人気となるためには。
そいつは端から分かってた。憤懣記者が相撲に魅せられて行ってメインストリームの政治部以外にも記者の心を揺さぶるものはあるって確信、改心?する流れも、そうだろ、そうだろのお定まり。
そんじゃ、そのヤンキー道からの軌道修正のきっかけはどう作る?
ここで一気にどっちらけ!
ヤンキー猿桜もヒール静内も、なんと母親なんだぜ、モチベーションの源は!
やれやれ。
強きもの、それは母の愛、家族の絆。
で、ほろりと来る人たちには、超お勧めだが、今時なぁ。家族ってもんをあまり信じていない俺としちゃ、あっ、そう来るの、そりゃ残念、安易だったね、ってことで、興味も熱気を失せて見終わった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする