舞台の衣装探し、難しいんだよねぇ。今時ものでも、役柄に合うものとか、役者に似合うかとか、出演者全体のバランスは?とか、注文がいろいろあるだろ、簡単には決められない。出来れば、金を掛けずに団員の持ち物で、ってなるからね、貧乏アマチュア劇団は。なおさら容易でないわけさ。
これが、時代ものとか、ファンタジックな作品なら、既成概念にとらわれず手作りしちまうって手もある。ほら、菜の花座にゃ優秀な小道具、衣装の作り手いるからね。今回の舞台『ディスタンス』でも、囚人服に見紛う縦じまのパジャマなんてのを縫ってもらった。あっ、実際の収監者の服装は縦じまなんかじゃないけどね。そこは、シャバとは違う世界だから、行きわたってる常識?でいいわけだ。周囲にディスタンスを強要して回る「正義の人」も、居そうで居ないキャラクターなので、驚きの衣装を準備してくれた。
意外と困ったのが、なんと、ランニングウェアだった。特に女性のね。
走れりゃいい、って時代じゃないからね。女性のランナーはスタイリッシュでカラフルなウェアで走ってんのよ。一緒に走ってても見惚れちまうくらい。今回登場するのは、イタリアはローマの街をジョグするキャリアウーマン。お洒落でないわけないよね。オッサンランナーみたいにドブネズミスタイルなんてありえない。
その辺良くわからない衣装さんが用意したのは、黒のパンツに同じく黒のタイツ。それも見るからに安物。ちょちょっと、待ってよね。在イタリアの若手女性外交官、こんな地味な恰好で走るわけないだろ。イタリアだぜ。ローマだぜ。金持ってるんだぜ。知らないんだよねぇ、今、女性たちがどれだけめかし込んで走ってるかを。パンツは可愛らしいデザインと色柄、タイツも単色なんて履かない。華やかな柄をプリントしたものが主流だなのよ。
じゃどうするの?菜の花座にも走る女性はいるが、サイズが合いそうもない。まさか、わずか7分程度の芝居のために購入するわけにもいかない。だって、めちゃめちゃ高いんだもの、ブランド品。いやぁ、困った。どうしよう?
たまたま飛び込んできたのが、ワークマンのチラシ!そうそう、このところ活動派女子の間で人気なんだってね、ワークマンの作業ウェア。お洒落着にも力入れてて、ファッションショーまでやったってテレビで紹介されてたっけ。へぇー、米沢にもそんなカッコいいアウトドア衣料に力を入れる店舗、ワークマンプラスがあるんだぁ。なんだなんだ?スポーツウェアも扱ってんのかよ。
こ、こ、これっ!このタイツ、いいんじゃないか、芝居の設定にぴったりな気がする。よしっ、探検じゃぁぁぁ!
なるほど、作業着が中心だけど、街着にしても悪くないアウターがけっこう揃ってる。スポーツウェアの方は、まだ、手探り状態ってところかな、売り場も小さく製品も少ない。が、あったぜぇぇぇ!柄物のタイツ、S サイズ。うん、値段も1000円以下!これなら、1度限りの使用でも惜しくはない。いやいや、もしかしたら、舞台での使用後、俺が履けるかもしれんし。さっそく、ゲットだぜ。どんなのか、って?それは舞台を見てのお楽しみってことにしようか。
ぐるっと見て回ると、そこら中に欲しいもの、あるぜ、あるぜ。しかも、安い!スポーツメーカーのものの1/3とかの値段だ。うん、これ、欲しい!寒くなる季節、ロングのTシャツとランニングアウターは買ってもいいかなって思ってたんだ。よくよく手触りとかチェックすれば、廉価品だけのことはあるが、安かろう悪かろうのレベルじゃぁない。十分利用できる強度とデザインだ。よしっ、買いだぜ!
上着はブロックフリースとかって生地で、ウォーム仕立て、フード付き。軽くてかさばらず、走るのにはピッタリだぜ。暑くなったらたたんでザックにしまえばいい。ただ、耐水性は期待できそうもない。まっ、1900円だもの、そこまで望むのは酷ってもんだ。
タイツ、アウター、Tシャツ買って、5000円弱!値段のことばっかし、はしたない!でも、今時、この破格の安さは、素直に喜んじまうよな。ワークマンプラス、狙い目だぜぇ!
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