おいおい、その昔、凄いプロテストソングがじゃんじゃか生まれて、聞く人見る人大喝采、手拍子合わせて歌い踊ってた、って知ってたか?
添田唖蝉坊って、シンガーソングライター、いや、今ならラッパーだな。
社会の諸相を切って切って切りまくり、痛烈な風刺歌に乗せて一世を風靡してたんだ。今、書こうとしてる台本が明治末、その時代の文化をつらつら眺めていたら、出会っちまったんだ。いやいや、こんなもんと出会えるから台本書きってまんざらじゃないんだぜ。
例えば、税々節(ぜーぜー節)
背には子を負い 太鼓腹かかえ ノーヤ
それで車の ナンギナモンダネ トツ アッセー
あとを押す マシタカゼーゼー
家も田地も人手に渡し ノーヤ
今じゃ毎日 エンヤコラヤノヤ トツ アッセー
日雇い稼ぎ マシタカゼーゼー
手間は下がる物価は上がる ノーヤ
それでも文句も ナンギナモンダネ
言わせない マシタカゼーゼー
てな具合さ。おいおい、見たような光景じゃないか。給料上がらず、物価上昇、とか、住む家なくなり公園やネットカフェから携帯で仕事探してその日暮らし、今もあるあるの光景だ。トツ アッセーてのは、断トツ圧政、マシタカゼーゼーは増したか税税だ。
金々節なんてのもあるぞ。
一も二も金三四も金だ この世は金だ
金だ金だよ だれがなんと言おうと金だ金金 黄金万能
学者議員も政治も金だ 金だチップだ賞与も金だ
金だコミッションも賄賂も金だ 夫婦の仲割く金だ
これなんて、さんざコロナで大儲けしたパソナみたいな中抜き企業や、オリンピック利権に群れ集った電通はじめとした関連会社を彷彿とさせるよな。
社会党ラッパ節なんて社会改革の応援歌、戦闘歌もある。ここで歌われるのは浅沼稲次郎や土井たか子さんの社会党じゃない。明治末、堺利彦らが作った筋金入りの社会党だ。幸徳秋水や平民社の歌なんてもあるが、取りあえず
社会党ラッパ節
大泥棒は許されて 小さな泥棒はしばられる
さすが東洋第一の文明開化の日本国 トコトットット
月給いつも居座りで 高くなるのは株ばかり トコトットット
塩や砂糖に税をかけ それでも飢饉は救われず
八十万の失業者 文明開化が笑わせる トコトットット
そう言やぁ、コンビニでパン万引きして刑務所送りになった奴いたよな。30年間、給料は上がらず、物価だけは上がってるって、今もそのままじゃないか。塩や砂糖の税金って、消費税か?フードバンクや子ど食堂、炊き出しが大評判の今の世の中。
で、こんなのどうだい?
腹に憤懣、頭に怒り!たまり渦巻き、巷にあふれ
リズム響かせ ラッパーなら
韻踏んで忍ぶっ飛ばせ
世の不正、伏せ字は無用 不満、金欠、ワープア、非正規
言い分 存分 吐き出せ 掻き出せ
明治大正は三味線片手
今の世直し ラップに乗せて
突き刺せ言の葉
突き出せ刃
本気かよ?
本気だぜ!
歌って怒る、踊って攻める!人々の情ってもんを動かさなけゃ社会は変わっちゃくれないよ。
去年大正時代のことを調べてた時に私も出会いました!
本当に、100年前と今って似てますよね。
のんき節、好きです(笑)
まさに、今そのもの!
画像に薄っすら出ている歌詞、
「暴風雨にぶっ飛ばされても、津波をくらっても
天災じゃしかたない」
3/11の福島に対する対応そのものです。
政府は、こう言って、過ちをまた繰り返そうとしています。
息子の添田知道氏も、作家で、テレビ等にも出ていました。「11PM」で見た記憶があります。
大島渚の映画『日本春歌考』の時だと思いますが。