ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

食育:子どもミュージカル台本完成!

2007-02-06 21:32:32 | 演劇

 子どもミュージカル『”いただきます”見つけた!』の台本が、やっと完成した。かかったなあ、やけに、三週間だもの。原稿用紙で100枚ほど、上演時間は、多分、1時間10分くらいかな。

 これまで四回は、純粋に楽しいもの、子ども達に喜んでもらえて、ちょっぴり空想の世界に遊べるもと、といった緩~いしまりで書いてきた。今回は、かなり色気を出して、食について学んでもらいましょう!農業の現状について考えていただきやしょう!、なんて、かなりまなじりつり上げ、台本作りをした。いやはや、これはなかなか手強い作業だった。

 啓蒙的なテーマなだけに、主張ばっかり筋立てさっぱりなんて、よくあるパターンだけは断固拒否。テーマくっきり、でも、ストーリーは面白く、ギャグやキャラクターも魅力たっぷりってものが書きたかったからね。

 米作りを忘れてしまった国のお話し。たった一粒残った米粒コメ太郎が自分探しに出かけるって話しだ。途中ジュークボックス型のフードマシンが、DJよろしく、踊りながら人気の料理を出してくれたりとか、ゴキブリのゴキブラー3人組がコメ太郎をゴキブリ検定(なんのこっちゃ?そいつは、舞台見てみてよ)したりとか、ハンバーガンマンとスパゲッティーチャーとカップラーマンがラップに乗って味自慢で対決したりとか、ともかく、奇妙奇天烈なキャラクターとギャグ満載のサイドストーリーを総動員した。

 まあ、馬鹿馬鹿しいって言えばそれまでだけど、子どもって、結構、こういうナンセンス好きなんだよね。大人よりはるかに発想は自由だね。着ぐるみとかも作るから視覚的にも、インパクトあるはずだ。今回は、歌もすべて、ジャンルを指定して書いてもらうことにした。ちなみに、『悩む王子のレシタティーボ』とか、『自分探しのブルース』とか、『美しい国の大袈裟なアリア』とか『ロックンロールゴキブラー』とか、『レゲエ風豆っこ三兄弟』なんてのもある。作曲のD先生、どんなもん書いてくれるかな、ひっひっひっ、だね。

 この作品、もうすでに2カ所の公演が決定済み。5月3日高畠町浜田ひろすけ記念館。5月5日米沢市児童会館。さらに、高畠町の二井宿小学校、川西町の犬川小学校からの予約も入ってきている。3月の11日には、県の健康福祉課主催の食育の集いに特別出演、といっても10分間だけどね、することも決まった。台本上がる前から、公演スケジュールができてるなんて、なんか、プロっぽくて、ちょっと、うふふ!だね。さあさ、後二ヶ月、どこまで仕上げることができるか、またまた、忙しい日々が始まるよ、演劇部部員諸君

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風刺は”偉いさん”へのつっこみだ!

2007-02-04 11:42:28 | 演劇

 ダンス&コント『さがしものは何ですか?』が終わった。感想は、満足も中ぐらいなりギャグ不発、ってとこか。

 受けなかったわけじゃないんだ。置農演劇部の喜劇役者トオルは今日も大受けだったしね。駄洒落・ナンセンスコントも思いがけず笑いが起きて、こっちが驚いた。心配したプルタブ探しも、役者達が必死で探し回る仕草に暖かい空気が客席に流れたから。

 でも、『棺桶』と『帽子』は予想外だったなあ。自分が死んでるのも忘れて、嫁の悪口を言いながら入れ歯や眼鏡を探し回る老婆、演じたミドリは、いやあ、実にうまかった。どこか、古典落語の雰囲気あって、最後は考え落ちで、私など唸ってしまうほどよかったと思ったんだけど。上手すぎて笑いを超えてしまったのかも知れない。あるいは、心の中でにんまりしてくれてたのかも。でも、どっちにしても高校生向きではなかったな、やっぱり。

 『帽子』の妖しい占い師も、役者は好演だった。異様にテンション高い自己陶酔型のキャラクターをしっかり作り出していた。お見事!水晶玉の代わりにサッカーボールで占ったり、トランプでなく、花札出したり、こういうナンセンスはダメなんだね。

 あと、世相風刺もまったく受けないってことがわかった。不二家の賞味期限切れや安部首相の美しい国をからかってみたけど、これまるで通じない。うちの生徒には、世の中の動きなんて、あんまり興味ないってことか、あるいは、風刺という笑いのパターンそのものに不慣れなのかも知れない。テレビでタレントたちが、性懲りもなく繰り返してる、いじめ的つっこみの笑いは大好きだけどね。

 これって、今、直感で書いてみたけど、意外と今どきの世相を突いているかもしれない。最近の笑いって自分より弱い者や劣った者に向けるものが中心で、権力者とか、力のある者に向かってないんじゃないか。批判や反発も、社会の頂点ではなく、自分よりちょい上止まり。公務員叩きはその典型。つまり、風刺ってもんが、文化として廃れちまったってことだ。どうもこりゃいかんのじゃないかな。だから、小泉人気なんて、気持ちの悪い現象が起きるんだ。

 風刺って奴は、まず、世の中の支配構造が直感的にわかってなきゃ成り立たない。それから、お上や偉いさんを嫌う健全な庶民感覚、こいつも生きてなきゃいかん。この二つは、風刺を支える背骨だし、何より世の中をまっとうにしていく、エネルギーの根源なんじゃないか。歴史は、この庶民の権力へのつっこみで、少しずつ、ましな方向に変わってきていたのじゃなかったか。

 高校生が、風刺を笑えなくなっているってことは、実に、時代の危機なんだ、って、すっごい結論に飛躍したところで今日はお終い。

 

 

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遅ればせのネット開眼

2007-02-01 22:48:28 | アート・文化

 ITに対する抵抗感は、随分あったなあ。やっぱり、活字文化世代だからかなあ。ネットや携帯の情報や言葉のやりとりは、慌ただしくてなんか嫌悪感が先に立ってたから。情報だって、量より質だし、ネットや携帯がなくても、時代の流れは、しっかりつかんでるぞ、って自負もあったしね。。情報化社会ってものが、人間の能力や今の有り様を超えて、モンスターのようにふくれあがってるんじゃないか、との疑問もあったものね。簡単に言っちまえば、情報、情報ってそんなに騒いで、本当に必要な情報は得られていんのかい?がせネタかどうか、見分ける力は持っているんかい?情報技術って所詮は道具なんだぜ、わかってんのかい、お若いの、ってところだろう。だから、ワープロ機能はともかく、インターネットは意地でもつながなかった。

 そんな凝り固まった姿勢が、2年前突如緩んだ。きっかけがなんだったかは、はっきりしないけど。こういうことだ。年寄りがいっくら悪態ついたところで、この情報化の流れは絶対変化しないってこと。情報ばかりか、ものの流れも、経済も、人間関係も、すべてが、情報化社会の大渦の中で大きく変わっていく、そのことに、はたと膝を打ったってことだ。

 二年前、ネットをつなぎ、昨年ホームページを立ち上げ、今年はブログに挑戦と、まずは着実に中毒者へと正しく道を歩んでいるね。最近は、買い物も、本はアマゾン、CDはタワーレコード、パソコン関係はネットショップ、ああ、もう確実にネット依存症は重症だよ。デジカメの写真を画像処理ソフトでいじくり、ビデオも買い込んでは編集ソフトで切りはぎし、舞台の映像や、芝居に使った音楽をDVDやCDにして配り歩いているくらいだから。この間なんか若い同僚捕まえて、ネットでメモリー買ってパソコンに増設しろなんて、脅迫じみて説いていたものね。

 そして、これがとってもお恥ずかしい話しなんだけど、今年度、一年生の情報の時間を担当してしまったのですよ。ごめんなさい!堪忍して!!綱渡りの一年でしたね。ワープロはまあ、そこそこにわかっていたものの、エクセルやパワーポイントは、勉強しなか゜ら、教えるという、泥縄形式。冷や汗の掻き通しだったもの。詳しい若手に教えを乞いながらどうやら乗りきった一年でした。でも、お陰で、急速に力は付いたね。おぼろげながら、コンピュータってものも理解できた気がする。火事場のくそ力って奴だね。ちょっと喩え、違うか。

 でもね、何より良かったのは、教えたクラスでほとんど落ちこぼれが出なかったこと。わかってねえ奴が教えっから、わかんねえ奴が出た、って言われたくなかったものね。教え方が良かったなんて、ぶるぶる、言いませんとも。理由はね、今の高校生、最初からコンピュータ仕様になってるってことだね。携帯でしっかりトレーニングしてるから、私ら活字世代とは、根本的に受容器官の構造が違うんだね。ちょこっと、指示すると、さっさと次のレベルに入っていくのにゃ、本当、驚いた。

 それでも、まあ、私がいくらかでも力になれたとすれば、年寄りが頭から湯気立てて、ネット社会の凄さを、吹聴しまくったことでしょうね。つまり、教師の教育的熱意ってやつですね。てへっ、恥ずかしい。

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