ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

3年連続全国ならず!ごはんDE笑顔北海道・東北地区大会

2011-08-20 22:22:22 | 地域文化

 だめだった、3年連続の全国。僕は行けたって思ったんだけどね、発表終わった時。生徒達素晴らしいプレゼンしてくれたもの、声も大きいし明るいし元気はあるし。会場もしばしば笑いに包まれた。発表だけなら、断然のトップだ。でもねぇ、最近のごはんDE笑顔は、表現力をほとんど重視していないんだ。評価基準からも抜けてしまったしね。

 内容重視ってことで、紅大豆本舗はどうやらほんのちょっぴり届かなかったようなんだな。審査員の一人が講評で、名指しで惜しかったって言ってくれたので、多分そうなんだろう。いや、僅差だったって思いこむことにしよう。でも、負けは負けだけど。

 どこが不足したか。指摘されたのは三点あった。一つは活動の中に紅大豆の特徴を生かし切れていないってこと。これはその通りだろうね。お弁当のおかずはすべて紅大豆料理なんだけど、お年寄りにお弁当を届けることが主体になっていて、必ずしも紅大豆である必然はないものね。

 二点目は配達するおばあちゃんたちから代金を頂戴する方向で仕組みを整えるべきだとの指摘。これは僕とはまったく正反対の考えだな。お金を取って弁当を届けるってのは容易なことじゃない。まず営業になってしまうからね。施設も整えなくちゃならないし、調理師さんも必要になるだろう。しかも、お店としてやっていくなら、責任ってものが発生する。試験中は休みとか夏休みは休業ってわけにはいかない。週一度の配達だって大変なのに、調理師科のある学校ならいざしらず、高校生にはかなり難しい取り組みになるだろうな。

 ワッフルとかソイばぁを販売してその売り上げでお弁当の費用を賄うっていうのが今回紅大豆本舗が作り出したシステムなんだけど、それの方が高校生のボランティアとしてはより適切な形なんじゃないだろうか。紅大豆本舗を一つのNPOと考えれば、製造販売で得た収入でお年寄りとの夕食を楽しむって方向はなかなかいいアイディアだと思うんだけどね。審査員の一人はノーペイノーフードなんてカッコイイこと言ってたけど、川西辺りの一人暮らしの老人は経済的に厳しい人少なくないと思うし、高校生からのたまのお弁当プレゼントくらい、町民福祉の一環ってことでいいんじゃないのかな。

 でも、代金を払いたいって人もいることはいるから、カンパ制にしてそれを溜めてさらに新しいボランティアに使うってやり方はあるかもしれない。町の社会福祉協議会に使ってもらってもいいし、被災地に送ってもいい。これは考えてみる価値があるかもしれない。

 さて、最後の指摘は、プロジェクトを拡大していく視点がないってことだった。そう、わずか9人だからね。お弁当配っているお年寄り。これはたしかに狭い。どうやって広げて行くんだ?って疑問は当然でる。それはわかっていた。一昔前の言葉で想定内だ。

 これに対して、いろんな夢を語って将来展望の風呂敷広げることもできたんだけど、僕は敢えて、この小さな規模、顔の見えるつきあいってことにこだわったんだ。どうもプロジェクトって言うと、どでかい成果を誇りがちなんだ。東京の有名レストランで使ってくれたとか、全国なんとかフェアで評価されたとか、何万個販売したとかって話しばかりなんだ。でも、これってどうなんだろ?本当に高校生の活動なんだろうか?

 まっ、スケールを誇るのも悪くない。成果の広がりを強調するやり方もあるだろう。でも、高校生が半年くらいでできることっていったら、おばぁちゃんにお弁当届けるなんて凄い実践活動なんじゃないだろうか。毎週毎週きちっとこれを実践し通す。素晴らしいことだと思う。それだけでも十分だって思うんだ。

 だから、敢えて、少人数にこだわった。発表もわざとそのことを強調した。高校生がお年寄りのために調理をし、心を込めたお弁当を作り、それを配達して一緒に楽しい夕食のひとときを過ごす。お年寄りとの出会い!お年寄りの発見!これ以上の何がいるというのか。

 この素敵なケータリングサービス・ボランティアの仕組みを作れただけで、今年の生徒たちはもう十分。これをさらに一歩進めて、福祉の授業の一環に組み込むとか、学校全体のボランティアにするとか、おっと待てよ!これは行けるかもしれない。うん、そうだ。まずは校内に希望者を募って紅大豆料理の講習会をし、そこで作った料理の数々を町内のお年寄りと一緒に食べる。その輪をどんどん広げて行って学校全体が「おじいちゃん、おばあちゃんとお弁当の日」なんてものができれば、これは紅大豆の普及にも宣伝にもなるし、学校あげての福祉社会の学習にもなる。ああ、これは計画してみてもいいかもしれないな。

 負けた言い訳をくどくど書き連ねるつもりが、思いがけないアイディアが浮かび出た。でもそれいつやるんだい?農業クラブ東北大会は一週間後だって言うのに。

 

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ごはんDE笑顔:全国に向かってダッシュ

2011-08-17 22:00:06 | 地域文化

 3年連続の北海道・東北大会出場いよいよ3日後に迫った。お盆も明けて、いよいよ3年連続の全国出場に向けてラストスパートだ。

 台本も3回も書き直して、制限時間ぎりぎり9分45秒まで持ってきた。見直した分だけ活動内容はわかりやすくなった。ギャグも???まぁなんとかなるでしょ。

 今年のごはんDE笑顔プロジェクト選手権は、これまでと方針を大きく転換した。まず、NHKの全国放映がなくなった。がくり!パワーポイントの使用が認められた。がくがく!!審査員へのデモンストレーションが制限された。がくがくがく!!!発表時間が10分になった。あ~ぁ!

 これじゃまるで農業クラブのプロジェクト発表大会じゃないの。って事務局にごねてみた。曰く、活動の内容より発表力で差が付くことに意義を唱える先生方が多くて、・・・・・わかるよ、わかる。農業高校の先生達、パワーポイント得意だもの。そして、肉体表現苦手だもの。まっ、多数意見に従えば、今年の基準になってくるんだろうね。でも、本当にそれでいいのか?!

 精緻な、ある意味重箱の隅をつつくような農業クラブプロジェクト大会とは別な、なんでもありのおおらかな、突拍子のない活動発表大会として残した方がいいんじゃないのかな。これでパワーポイント全盛の大会になっちまったら、僕としちゃあまり魅力は感じないね。生徒も顧問も精一杯工夫して、機器に頼らず身体と頭脳をフル回転させて活動の成果を競い合う、いいんじゃないかなぁ。いや、もちろん、これまでだって中身が薄いのに表現で上位に入った、なんてなかったし。やはり、内容と表現、両輪だよ。

 だから当然、置農『紅大豆本舗』は今年もコントと手書きパネルで勝負だ。今年はとうとう演劇部員がメンバーにいなくなってしまった。演技経験のない子たちがどれだけコントを作れるか、そこが勝負になってくるね。てことは、僕がどこまで指導できるかってことだけど。

 最初は恥ずかしがっていた選手3人も、何度も稽古を繰り返すうちにコントらしいやりとりになってきた。そうだよ、やる以上は笑い取ろうじゃないか、最優秀いただいちゃおうじゃないか。活動内容は素晴らしいんだから。

 おばあちゃんの笑顔:紅大豆お弁当プロジェクト、これが今回の生徒達の活動だ。川西町内の一人暮らしのおばあちゃん9人に毎週手作りの紅大豆弁当を届けている。届けるだけじゃなく、持参した本人も一緒に食べて楽しくおしゃべりをしてくるという活動だ。なんかほのぼのとしてとてもいい活動だと思う。

 問題は活動に広がりがないことかな。スケール小さいもの。開発したお菓子がコンビニで販売されるようになった!とか、県から表彰された!とか、何万個売れた!とか、ないもの。たった9人だもの。でも、こんな身近で親密なボランティアっていいんじゃないかなぁぁって思う。大きな成果を生み出すことも素晴らしいことだけど、規模小さくとも、人数少なくとも、しっかりと結び合った絆、こういうこともしっかり評価しなくちゃなんないんじゃなかな。

 さて、今日の収穫はもう一つ。畳一畳分のパネルに手書きで絵を描き写真を貼って活動を紹介するんだけど、もったいないから両面使いだ。ってことはそれを直立させなきゃならないってこと。で、できれば、そのパネルをステージ上であっちこっち動かしたい。またまた変な欲出してきて!そう、やっぱ、道具だって毎年こだわらなくちゃ。

 その移動型パネル架台5台の製作を演劇部の装置チーフ:トモヤに頼んだ。一昨年のタカヒロ、去年のトシノリと、このごはんDE笑顔の大道具は演劇部装置担当が作る伝統ができてしまっている。今年のトモヤも本心はともあれ気持ちよく引き受けてくれた。講習が終わって4時から作りますってことだったが、その講習が延びに延びて、終わったのは6時前、こりゃ、明日僕が作るしかないかと内心観念していたのだが、なんと、これから作りますって言うんだ。そして、実際、ものすごいスピードで仕事して、8時前までにほとんど仕上げてくれた。

 素晴らしい!やるべき因縁なんにもない仕事だよ。ただ、顧問の一言:頼むな!これだけだよ。普通、朝から6時まで講習受けたら、もう働きたくなんかないじゃないか。なのに、嫌な顔一つせず、黙々とやり遂げて行った。もう人間として天晴れ!!としか言いようがないな。お見事!こんな奴らと一緒に舞台作りできるってことに本当、感謝しなくちゃならない。

 もちろん、ごはんDE笑顔の立場からも!ありがとう!!おみやげ精一杯気張るからね!!!おっと、もちろん全国もね!!!

 

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今日は送り火

2011-08-16 18:44:52 | 地域文化

 今日は送り火、愛する人たちとの逢瀬を楽しんだ魂も、またいずこともなく旅立っていく日。このお盆、いつも以上にたくさんの御霊がこの東北の地をさまよったことだろう。帰ってきた者も迎えた人たちも、その心はせつなくつらいものだったと思う。

 恐山のいたこに亡き人の声を求め、人々が列をなした、という報道もあった。いささかの心の備えもなく死地に赴いた人たち、あの瞬間の叫びはきっと激しく凝縮し御霊となってこの地を漂っていることだろう。

 門門でたかれる送り火に見送られこの地を離れる御霊は、これからの月日をどこでどう過ごすのだろうか。とりわけ海の彼方に連れ去られた人たちのことが気になる。たとえ遺骨や遺品は発見されていなくても、残された家族の強い願いに引き寄せられて数日をともに過ごしたに違いないそれらの御霊、今宵また海に戻り、ゆらゆらと海上を漂うことになるのか。広い大海の中、魂同士の出会いはないのか。交わされる会話は?

 そんな思いがずっと頭を離れず、『漂流』を書いた。送り火は歌にしなかったが、海岸線にきらめく数々の迎え火は歌の中に描いた。

SONG4『迎え火』

ほら、たくさんに見えましょう?

光の滴、はるかかなた

ほっと一息ため息まじり

愛しき人を迎える火

悲しき人を手招く火

あなた迎える火はひとつ

あなた色した火はひとつ

同じ炎に見にましょう?

どれもおぼろに夕闇はるか

そっと一言祈りの吐息

忍ぶ思いが燃え上がり

悼む心が色添える

あなた迎える火はひとつ

あなた色した火はひとつ

遠く隔てて見えましょう?

大海原のその向こう

水底八尋ゆらめいて

思いはこえて一散に

願いは翔るまたたく間

あなた迎える火はひとつ

あなた色した火はひとつ

 この歌詞に知野さんの美しく優しい曲が付いた。大切な人を失った人たちばどう聞いてくれるだろうか?

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やっぱり米は苗半作

2011-08-14 14:13:50 | 農業

 出穂期だ。稲の穂が出る時期。我が家の稲は、今年ことのほかの順調。試しに茎の数を数えてみたら、なんと30本もあった。例年だと20本がいいところなので、驚きの出来だ。このままこの暑さが続けば、豊作まちがいなしだな。

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 除草も2~3回の除草機押しで済んでしまった。除草剤を撒いた田んぼのようにきれいさっぱりとはいかないが、いつもは図々しく広がるコナギも暗い株間から自信なげに顔を覗かせる程度で、収量にも収穫作業にもまったく支障なしだろう。

 上手く行った理由は、苗作り。難しい完全無農薬有機栽培での苗作りだが、様々な壁をどうにか乗り越えて、なんとか方法が確立できた。しっかりとした苗を適期に田植えできたこと、これが何よりだった。昔のことわざに「苗半作」というのかがあるが、まさしくそうだ。良い苗を作れば天候の不順にだって打ち勝って満足のいく収穫にたどり着ける。あと、元肥の量を増やしたことも良い結果に結びついた。

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 残る心配は放射能汚染か?こればっかりは調べてみないことにはわからない。ただ、入れた堆肥は近くの酪農家のもので、ここらの気候条件からすべて秋の内に取り入れた稲わらを使っているので、まず問題なし。出てくるとすれば、飛散とともに降った放射性物質だけだろうから、ここいらの線量が低いことから見て、多分大丈夫だと思う。

 ということで豊作間違いなし。となると最後の悩みは米余りかな?去年の米だってまだ結構残ってるのに、どうする?冷蔵庫入りきらないよ。せいぜいお世話になっている方々に御礼米として配りあるくことにしよう。

 最後の写真は今年から栽培を始めた黒米『朝紫』だ。コシヒカリはもちろん、ヒトメボレよりも早生でご覧の通り穂がたれ始めている。

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待ちに待った?夏休み

2011-08-13 13:50:39 | 暮らし

 ようやくの夏休みだ。どこに行く必要もない、やらねばならぬこともないってこんな気が楽になるものなのか。

 ともかく続いたからねぇ、土日はすへて公演!平日はすべて稽古!!まあ好きなことやっているので、辛いとは思わないが、やはりストレスは溜まる。それとこの暑さ、疲れは確実に蓄積していたね。珍しく頭痛なんかしたりして、まったく!弱くなったもんだ!!

 さて、この休みをどう過ごすか?大会作品『漂流』の台本を家に持ち帰ろうかと思ったがやめた。休暇が終われば否応なく『漂流』漬けの毎日になる。ここはちょっぴり勘弁してもらおう。

 菜の花座の次回公演の台本を探すか、とも思ったが、これも止めにした。”ねばならぬ”事はしないで過ごそうって心を固めた。

 と言っても溜まった農作業は片づけなくちゃならない。田の畦の草刈り、これはやってしまいたい。それと、稲と畦との合間を埋め尽くしているホタルイくらいはかっさらっておきたい。秋野菜用の畑の耕耘、これは今朝やった。うーん、油断すると、せねばならぬに絡め取られるぞ。

 それでもあくはずの自由時間は読書かなぁ、やっぱり。井上ひさしさんの『ひょっこりひょうたん島』全12巻が届いているからあの辺を一かじりすることにしよう。この作品、今更だけど、素晴らしい作品だ。もう、ギャグの見本帳だ。様々なギャグやコントがこれでもかってくらいに連射されている。しかもキャラクターやストーリーの奇想天外さにもほとほとう唸ってしまう。挿入歌も凄い。こんなことが歌になるのか!!なんて発見やら、歌詞の言葉の使い方など、いやぁ~~~~勉強になるなぁぁぁぁ!過去の名作、駄作からの本歌取りも実に多くて、井上さんの教養の底なし沼に呆れてしまう。

 と、いうことで、やっぱり勉強してしまうんだよな。無意味に楽しい読書や過ごし方、できんのか!と嘆いてみても、もうこれが習い性、暇つぶしにも意味付けして過ごすしかないか。

 もっとも、休みは3日間、どれほどのこともできるわけではないんだけどね。

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