ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

過ぎたるは、・・・

2021-10-21 15:00:18 | 米つくり

 「もみ殻、要らねえか?運んでやるよ」Ⅰさんからの一言。おうおう要るともさぁ、燻炭作るのに貰いに行こうと思ってたとろだ。

 稲刈り、脱穀が済めば、来年の準備、中でも、燻炭作りはこの時期を逃せない。11月も半ばになれば、季節風、びゅっびゅと吹き荒れるようになっからねぇ。穏やかな天候が続く10月中にやってしまわねばならんのさ。

 もみ殻を炭のように半焼きした燻炭、苗床土には欠かせない。栄養価はほぼゼロだが、土の間に空隙を作ったり、水持ちを良くしたり、何より、清浄化作用が大きい。土壌中の有害物質や邪魔者菌の悪さを抑えてくれる。堆肥とかボカシは発酵が不十分だったりすると、時に作物の生育を邪魔だてしたりもするんだが、その時、この燻炭がワクチンのような予防効果を発揮する。

 今年のイネ育苗では、燻炭が不足して、ヤキモキしたから、この秋はたっぷり作らなくっちゃ!って思ってた矢先だ。ありがたいねぇ、助かるねぇ。と、運んでもらったのが軽トラ1台、山盛り?いや、専用のもみ殻コンテナにぎゅう詰めのもみ殻!多いぃぃぃぃ!例年運ぶ量の優に2倍はあるぜ。まっ、まぁ、たくさん作ろうと思ってたから、いいか、って貰っといて、有難迷惑なんて言っちゃおれんさ。

 晴天弱風の日を見澄まして、もみ殻に点火。雨に当たって、どんどん燃えるはず、との思惑は簡単に覆った。多いんだぜ、ともかく、多過ぎるんだぜ。午後になってもさっぱり火が回らない。煙突からは煙、もっくもくなんだが、外観は変化なし。

 これじゃ夕方までに全体蒸し焼きなんてできないぞ。うーん、風、吹いてくれた方がいいなぁ。なんて、勝手な願望。とても全量焼けっこない、よし、1/3ほどは次回回しにする。と隣にも一つ山を作った。

 夕闇迫る頃になってようやく表面まで火が回り始めたが、こののんびりペースじゃ夜通しかかる。まさか、寝ずの番で見守るなんて、そんなぁ。こうなりゃ非常手段だ。中心部にスコップ突っ込み、赤々と火が熾っている部分を掻き出し、外側の部分と混ぜてやる。おっ、風も強くなってきた。いいぞ、風速4メートル?火吹き竹効果だぜ。おぅ、風に煽られてかっと燃え上がる。その調子、これなら火が回る。

 が、ちっと強すぎじゃねえか?炎が上がり始めたぞ。火の子も飛んでる。幸い、風下は田んぼとブドウ畑だけだから、延焼の恐れはない、が、こうも炎が上がると、消防暑に連絡されたりしやしないか?30分に一度の見回りが10分ごとになり、ついにつきっきりで火のお守りをするはめになった。もう、空は夕闇、燻炭だけが赤く妖しく火照っている。燃え残り部分を掻き回しちゃ、たぎり立つ火を抑えつつ全体を炭にしていく。風はますます激しくなってきている。

 ダメだ!もうこれ以上火を点けておくわけにゃいかん!消火活動開始だぁぁぁ!ホースを引き出し、水を掛ける。燻炭の火力ってもの凄いから、ちょっとやそっと水を浴びせたって、鎮火したりしない。こちらの煙が収まれば、今度は向こう、中央がやっと静かになったと思えば、風に煽られ外側でパッと炎が上がる。

 水をかけ続けること20分!ようやく煙が見えなくなった。ひとまず、消火活動は中止。でも、甘く見ちゃならない。くすぶり続ける燻炭、熱が溜まればすぐに燃え始めるんだ。以前、油断してせっかくの燻炭、すべて灰にしちまったことがあった。この後も、数時間おきに見回りが必要だ。夜寝る前まで。

 翌日、さっそく燻炭を見に行けば、ほぉーらね、また煙が立ち上ってる。放水!そんないたちごっこを丸一日繰り返した末、夜中、雨が降り始めて、よぉし、これで燻炭もおとなしくなったぜ!

 別に分けた一山も近いうちに火を点けなきゃなぁ、と思いに浸っていたら、なんとぉ!

「も一台持ったて来た」って、おいおい、もういいよ。と断れない、こちらの弱み。日頃お世話になってるIさんだからなぁ、まっ、もみ殻堆肥作りもあるし、いいよ、いいよ、置いてって!

 ふう、燻炭焼き、あと2回はやらにゃならんのかぁ!あぁ!

 

 

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バスク風チーズケーキ応用編

2021-10-20 15:32:12 | 食べ物

 カボチャが大量に取れたんだよ。コンテナに9っ、100個近くも!どうする?

 散々文句言われたね、神さんに「こんなに作って!」って、言われても、出来ちゃったんだから。なんとか、腐らせないように消化するしかない。一番の方法は誰彼なく上げること。親戚に送る、知り合いに届ける、来た人に押っ付ける、地区の祭りで配る、機会を見つけちゃカボチャ減量作戦に精を出した。お掛けで、今じゃようやくコンテナ4っ30個程度までスリムになった。やれやれ。

 でも、まだまだ多い、この先冬場も利用するとしてもね。折を見て、いやいや、折を作ってカボチャ利用を心がけなくっちゃ。まずは、料理に使う。カボチャの煮物は週一を上回るペースで食卓に上がる。カボチャコロッケに、カボチャスープに、カボチャグラタン、まだまだ利用促進に励まなくっちゃ。なんたって、1個の利用価値が大きいから。って言うより、1個割ったら、急いで数種類の活用方法を考えなくっちゃならない。

 で、今回は煮物の残りを使ってケーキを作ろう。ただ、カボチャのケーキってねっとり感はいいんだが、あの特有の匂いがどうもねぇ。カボチャオンリーじゃ出来たところで、持て余しものになる運命はまぬがれない。どうするよ?

 混ぜちまえばいいんだよ。この間作ったバスク風チーズケーキ、いいんじゃないか?あの生地にカボチャのペーストを練り込んじまおう。あれなら簡単だし。

 余り気味の食材はも一つあった。リンゴ、紅玉の酸っぱいリンゴ、20キロ強ももらって、まだ半分も使っていない。これもさっさと使ってやらないとぼけてくる。カボチャチーズケーキの上にシロップ煮のリンゴを散らす、なんていいんじゃないか。1回で2度味わえる。いいぜ、それで行く。

 クリームチーズは前回の残りが300g弱、これをレンジで柔らかくしてそこに砂糖120gを加えてよくよく攪拌、さらに生クリーム200mlとほぐした卵3個も入れてさらに混ぜ、いよいよカボチャペースト400gくらいかな?あっ、裏ごしなんて面倒だぜ、これまたレンジで柔らかくしたもの、皮を外して包丁で適当に刻み、投入。このまんまだとカボチャのつぶつぶ残っちまうなぁ。えい面倒なり!フードプロセッサーで細かくしちまえ。おっと、最後におまじないのように小麦粉大匙山盛り1杯加えて軽く混ぜで生地出来上がり。

 バスク風だと、オーブンペーパーを型に敷き詰めて焼いたけど、型紙敷いた底に砕いたビスケットとバターでもんだやつを台として広げ、型紙を周囲にめぐらして生地を流し入れる。

 これを220℃で10分焼いて、リンゴを入れても沈まぬよう表面をちょっと固めて、煮リンゴを敷き詰め、さらに220℃30分焼いた。

 

 出来上がり、おお、見栄えは悪くない。が、もう少しリンゴが沈んでると良かったなぁ。最初の10分で火が通り過ぎて、表面しっかり、ただ乗せるだけになっちまった。味の方も、カボチャとクリームチーズは相性抜群だが、リンゴは勝手気ままにそっぽ向いてるだなぁ。こりゃ、リンゴなんか飾らず、シンプルにカボチャチーズケーキで行った方がいいな。

 と、言うことで、バスク風チーズケーキカボチャバージョン、定番レシピに昇格だぜぇ!

 

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おお!寒気到来。薪ストーブ出番だぜ!

2021-10-19 14:21:15 | 暮らし

 やっとこ、寒くなった。って、別に心待ちにしてたわけじゃないが。いや、内心、待ちわびてたかも。暖かいのは有難いんだが、農作業も一段落したことだし、そろそろ、冬に向かって1歩!でもいいのかなぁ。って、身勝手な言い分だ。まだ脱穀、どころか稲刈りだって終わってない人いるってのに。

 それはそれ、やっぱり季節は巡って行かないと。

 いつもなら、今頃、初霜とか降る時期なんだが、さっぱりそれらしい気配がない。夜間も温度下がらないから、置賜名物の深い朝霧も顔見せない。ここにも、温暖化!ってことだろう。

 秋は秋らしく、初冬は冬っぽく、寒さにぶるっ!となって欲しい理由、それは薪ストーブなのさ。もう1カ月近く前から、煙突掃除も済ませ、ストーブ周りも片付けて、いざ、焚き初め!の時を待っているんだ。もちろん、春から夏過ぎまで、目一杯薪づくりに励んだその成果を早く試したい気満々、当然だよな。

 10月も半ばを過ぎて、やっと、ようやく、ストーブ点火だぜ!

 

 うーん、いいなぁ、ストーブの炎は。安らぎとともにときめきがあるよ。火の向こうに別世界が広がっているようで、つい見入ってしまう。暖房ってのは、ただ温かけりゃいい、ってもんじゃないぜ。快適に過ごすための手段であると同時に、暮らしの中心でもある。それが薪ストーブ。だから、薪作りに数カ月もの時間と労力を費やすことができるんだ。寒くなった、ストーブ点けようか、以上の重みがある、それが薪ストーブ点火初めなんだ。

 今年は、も一つ、この冬の快適さを左右する重大な試みがあるんだ。薪だ。ナラ材、それもこの春伐採したての木を刻んだ薪だ。

 薪として焚けるようになるには、割ってから、長くて2年、せめてまる1年は置いておかねばならない、これが通説だ。その年切ったものは水分が多く、燃えにくいし、無理に燃やせばストーブや煙突にタールが付着して痛めることになる。うん、そうだろうな、出来れば来冬まで寝かせてから使いたい。が、そんなこと言っちゃおれんのよ。薪の備蓄ゼロだったから。春から手に入ったのはリンゴとナラとポプラ、どれも切りたてのほやほや。そりゃまずい、って言われようと、燃やすしかないんだ。

 いろいろネットで当たったところ、その年のものでも、細かく割ってやって、風通しの良いところで保存すれば、その冬燃やせるって記事に出会った。よしっ、これに賭けるしかないぜ。

 その運命の試し焚き、どうだ?ナラ薪は。

 湿った薪だと、火に焙られると木口から水蒸気を噴き出す。水分過多だと、泡になって滲み出て来る時もある。突っ込んだナラ薪、もし乾燥不足だと、容易ならざる事態になるんだ。冬本番を迎えるまで短い間でも、さらに細かく割って乾かすしかない。せっかく整備してしまった薪割り機引っ張り出して。

 頼む、素直に燃えてくれよ!ブツブツ泡拭いて不満もらすなよ!

 焚きつけの古材が燃え上がって、じわじわとナラ薪に火が回る。着いた!燃えてる!どうだ、蒸気は噴出していないか?しばらくじっと火の回り具合を見つめ続ける。

 うん、出てこない。大丈夫だ、この薪で。これで冬は贅沢に過ごせる。よかった!

 さぁ、いつまででも、寒さ続いていいぞ。なんならこのまま冬突入だって!いや、それはやっぱりまずい。農作業が終わっただけ、まだ冬の備えには手をつけていない。なっ、もうしばらく待て。秋は秋、季節の廻りは大切にしてもらわにゃならんぜ。

 

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里芋、無事出荷!やれやれ

2021-10-18 15:51:30 | 畑仕事

 頼まれていた里芋、やっと出荷終わった!やれやれだぜぇ。

 なぁにぃ?乾かして箱詰めて発送するだけだろって、おいおい、農産物を送り出すってそんな簡単なもんじゃないんだぜ。掘って収穫したあと、水洗いして泥を落とし、イモを株元からはぎ取って乾燥させる、そこまでは4日前に書いた。

 これ見てくれよ、里芋ってこんなふうに、めったやたらと根っこが出ているんだぜ。

 これをぜぇーんぶ切り取るから引きちぎるかせにゃいかんのさ。茎が伸びてるやつはその部分も切り取る。付いたイモがすべて出荷可能なサイズ・形状ならまだ仕事もはかどるんだが、これが一発合格!なんてやつは少なくて、大量の収穫物のうち、里芋でござい!って自慢できるのなんて2割程度、あとは、小さかったり、形おかしかったり、もう悩む、悩む、選別に。

 もちろん、最初の種は親芋になっていて

 これは、食べられるけれど、食べない家が多い。やや硬いし、色も黝ずんで粘りもない。まっ、我が家じゃ食べるけど、添え物の位置を抜けられないな。

 朝からかかって、昼過ぎるまで、ひたすら、根っこ取り!同じ動作の繰り返しで、指が固まってしまった。子芋の生育がすごく良くて、それが親芋分身のようになっちまった。8月末に、子芋から出た茎を切り取ってしまやぁよかったのに、まっ、いいんじゃね、ってお気楽かましたのが、今の残念!出荷するわけにゃいかない。まっ、我が家用だな。

 まずまずのイモは、コンテナ山盛り1杯!隣ははねた自家用だ。

 うーん、目標の30キロ行ったか?持ち上げてみた感じじゃちょいと不足かな。まっ、仕方ない、これで我慢していただこう。今年も、地区のお祭りは中止、劇団アドック恒例の芋煮振舞いも当然取りやめ、団員の皆さんで分けるそうだから、これで勘弁ね、って甘えてしまおう。その分、芋煮用のネギもたっぷり入れた。

 記録を見れば、去年は、なんと!12キロ、って体たらくだったから、それに比べりゃ格段の進歩だよ。来年は地区祭りも芋煮振舞いも開催されるだろうから、ここは絶対、必要量を出せるように頑張っぺ!

 って、ほら出た、百姓の来年!

 

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紅玉リンゴ20キロ!

2021-10-17 13:48:40 | 食べ物

 10月まで生きながらえて、十分に楽しませてくれたプリンスメロン、取ってはみたもののさすがに中心部から変質してきた。終わりだな、2か月以上もご苦労さん。

 次なる果物は?

 リンゴだろ、断然!って、胸張ってもこれは購入するしかない。昔、何を血迷ったか、リンゴ栽培に手を出したことがあったが、己を知らぬ兼業百姓、農薬散布が嫌だって、ってそりゃ無理だ、無農薬のリンゴなんて。

 有機農業仲間で、もう何十年も省農薬のリンゴ作りを手掛けてきたNさんに分けてもらっている。今の時期なら、まずは、紅玉。これはもっぱら加工用だ。切れのよいところで、20キロ!うわっ、こんなにある。さらにおまけが5キロ。どうするよ?

 まずはジャムだろうな。

 洗ったら皮を剥いて、

 スライス器で薄切りにする。おっと、指先も削るところだった、危ねぇ、危ねぇ!鍋2つで一気に作る。って言ってもせいぜい正味2.5キロ、丸ごとリンゴなら4キロだ。大した量じゃないが、四つ割り、皮むき、スライスとなると結構根気がいるんだぜ。

 砂糖の量は50パーセントってとこでいいかな。ジャムはやっぱり甘くなくっちゃ。低糖分だと日持ちも悪いしね。リンゴの上にドバっと放り込んで加熱開始。おっと、皮のうち赤みの強いものは一緒に煮詰めることも忘れちゃならない。

 これでピンク色の美しいジャムになる。あっ、もちろん、仕上がり直前に皮は取り除くけどね。去年は煮詰め過ぎて固くなっちまったから、要注意。リンゴが煮くずれし始めたところで、火を止めた。

 同時進行で熱湯殺菌しておいたビンに入れてぇと、おお!見事、準備したものすべて口まで入って瓶詰め終了。蓋をきっちりと締めて再度加熱殺菌するんだが、糖分高いし、煮詰めてあるし、まっ、ざっとで十分だ。

 が、おっとっと、湯から取り出してみたら、蓋が斜めになってるやつ1個発見!ありゃりゃ、湯が入っちまってるぜ。こりゃ保存はできないな。すぐに食べることにして冷蔵庫へ、と、またまた、ありゃりゃ、去年のジャムが2本も入ってた。他にもまだ4本も残ってるってぇのに。

 大好きなリンゴジャムなので、ケチり過ぎたんだな。リンゴジャムパンも作らなくなったしな。よしっ、今年は遠慮会釈な食べるぞ。

 4キロ消化!でも、まだ20キロ超!!うーん、これを無駄なく食べ尽くすには、どうしたらいいんだ!?

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