インチョン空港から、ツンドラと森林タイガの上を9時間飛んで、モスクワに到着。2時間もかかった入国審査に、政情不安と旧政権時代の名残なのか能率の悪さを感じました。
23時過ぎにやっとホテルに着くと、入り口でまたもや手荷物とボディのX線チェック。今までの旅行と違うな・・・と緊張感が走りました。ホテルは、スターリン様式の29階建て、高さ172m。一応4ッ星。800人収容の大きさは、部屋にたどり着くのに一苦労。
ホテルの両替所の能率が悪く、ずら~りと行列が。さらに困ったのはコインが底をついたらしく、フロントに頼んでもダメで、これでは自販機のミネラルウォーターも買えません。苦肉の策で、ロビーのバーでビールを飲み、そこでやっとミネラルウォーターを入手したときには、時計はもう「明日」になっていました。
この先の旅が思いやられると不安が生じましたが、翌日の世界遺産見学から、やっと旅らしくなり、みんなの意気も高まりカメラがめまぐるしく動き始めました。
まずはロシア中世の面影を残す古都が点在する「黄金の環」の観光です。1000年の歴史を持つウラジミール、街そのものが博物館といわれる とスズダリ。
心引かれたのは、木彫りの窓飾り。古い木造家屋でも、各戸の趣向を凝らした窓飾りの家がずらりと並んでいました。 長い冬に閉じ込められた家の主人が、個性と技術を生かして彫ったという窓飾りは、それはそれは美しく楽しいものでした。