ノリノリきっぷの二日目。コンフェデ、イタリア戦の残念な思いを吹っ切って、いざスタート!
午前中は東寺見学 ⇒ 京都発サンダーバードグリーン車 ⇒ 新大阪発のぞみグリーン車 ⇒ 広島着 ⇒ ひろしま美術館 ⇒ 広島発のぞみグリーン車 ⇒ 博多着
◆ 東寺
Eテレ『日本列島巡礼編』で、東寺が真言宗総本山として紹介されていて、とても気になっていました。
八条口側にあったせいかなかなか訪れる機会がなく、今度やっと行く機会を得ました。小雨でずっと傘をさしていましたが、不快な雨ではありませんでした。
観光ルートをはずれているのか、国宝ざっくざくの端正なたたずまいのお寺なのに、程よい観光客の数です。
国宝・五重塔は、9世紀初め弘法大師の創建ですが、たびたびの焼失の後、家光の寄進により竣工したもの。
国宝・金堂は8世紀の終わりに創建。焼失の後、秀頼発願により再興したもの。家康が大阪城に蓄えられた大量の金を減らすために仕向けたとか聞いたことがあります。でもおかげで、こうして後世にまで残りました。
講堂は弘法大師により着工されましたが、15世後半に土一揆より焼失、まもなく再興されたものです。21躯の仏像のうち15躯も国宝。さすが京都です。
仏教用語は難しくて何度聞いても頭の中で整理できません。でも、知的で美形で瞑想する帝釈天には釘づけ。「ハンサム」の定義づけは何百年前から変化していないようです。造形美も技術も西欧の彫刻に劣りません。
◆ ひろしま美術館
上の写真はひろしま美術館のゴッホ「ドービニーの庭」。下がスイスのバーゼル市立美術館のもの。制作順はバーゼル作品が先です。
ひろしま作品では、左下に暗い赤で塗りつぶされた部分がありますが、バーゼル作品にはその部分に黒猫が描かれているのです。
ひろしま作品ではその謎の部分に、「消えた」「消した」「もともと描かなかった」などと、ゴッホの衝撃的な死の直前の作品であるためにいろいろ取沙汰されていました。
しかし数年前、吉備国際大学で科学的に研究された結果、ひろしま作品にも黒猫が描かれていたこと、全体的に鮮やかな透明感のある色彩で表現されていたとされました。黒猫は後年他の画家によって隠されてしまったということです。
ひろしま美術館では、その検証が丁寧に復元画で説明され、視覚的にもわかり易くまとめてあるのが印象的でした。
もう一つの検証。藤田嗣治「裸婦と猫」の墨による面相筆のこと。油絵具は油性のために水性の墨をはじきますが、タルクを塗ることで油絵の上に面相筆で墨で輪郭を描くことができたのだそうです。
これもその過程がかなり詳しく説明、展示されていました。なかなか面白い企画だと思います。
◆ 広島お好み焼き
ここに来てぜひ食べたかったものが広島お好み焼きです。駅の「?」でオススメのおいしいお店を聞いたら、駅ビルの中にある「麗ちゃん」を教えてくれました。行列のできる店です。混んでる、混んでる!背広の男性が多い!出張組らしき人も!観光客も!外人さんも数組!
ちょうど博多の焼き鳥屋さんというところかしら?
お好み焼きを肴にビールを飲み、食べたらさっさと帰る・・・、回転の速いお店です。
屋台から初めて50年の歴史を持つというお好み焼きの店でした。タレは「カープ お好みソース」、甘口とピリ辛の辛口。どちらもおいしいです。満足です!
今回の旅は観るところを絞ったのでゆっくりの旅でした。念願のクラーク展を観れたし、久しぶりに京のおばんざいも食べたし、古都の空気も吸ってきました。
正規料金を払うなら、旅費は倍以上はかかるでしょう。このお得感が何より満足度をぐっと引き上げてくれましたo(^-^)o