新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

『鎌倉殿の13人』の中の慈円

2022年09月27日 | テレビ番組
第37回「鎌倉殿・・・」で後鳥羽上皇が似顔絵を描くシーンがありました。なかなかの腕前です。そこで描かれたこの似顔絵。

これを見て吹きだしたのは平賀朝雅で畠山一族を滅ぼす原因を捻出させた張本人です。時政とりくの娘婿であわよくば将軍にも・・・という役どころです。
そして、この似顔絵は「慈円」で仏教界の頂点・天台座主に何度も返り咲くほど人望厚いお坊さんです。

ドラマの中では山寺宏一さんが演じます。
慈円の書いた『愚管抄』は、中世でも最も重要な歴史書と高く評価されています。兄が摂政・関白の九条兼実(田中直樹役)とあって政治にも深くかかわっています。歌人としても有名です。

今回のドラマは『吾妻鏡』をもとに書かれているようですが、これは北条氏側に立つ記述で客観性に欠けているといわれています。それに対して『愚管抄』は朝廷側から見たものです。

その慈円が案内役を務める「ゆる~い本」が『眠れないほど面白い吾妻鏡』板野博行著。『吾妻鏡』をところどころ訂正しながら進んで行きます。
これを読んでから関係小説を読むととても理解しやすく、人物相関図の絡み合った糸がほぐれてドラマもわかりやすいです。

若き頃、試験のためにだけ丸暗記した無味乾燥な「慈円、愚管抄」にやっと枝葉が付き始めました。彼がこれから朝廷政治にどうかかわっていくか期待しています。

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