白内障手術後の最初の一冊を探していた時に、たまたま目にしたのが「しんがり 山一證券 最後の12人」です。山一と言えば、18年前自主廃業を公表した際の野沢社長の号泣会見が今でもすぐに瞼に浮かびます。
1997年11月、山一證券が自主廃業を発表したときに、野沢社長が『社員は悪くありませんから!悪いのはわれわれなんですから!お願いします。再就職できるようにお願いします』と会見場で号泣しながら訴えた姿は衝撃的でした。
大企業がまさか!しかし同じころ拓銀、長銀、三洋証券と次々に倒産していました。バブルがはじけたのです。
この本には、山一はなぜ「自主廃業」に踏み切らなければならなかったのか、会社更生法は適応されなかったのか、日銀から特別融資を受けられなかったのか・・・、という疑問が素人の私にも納得が行くように書かれています。
山一を滅亡に追いやった巨額の簿外債務が『いつ、どのようにして、誰の決断で発生したのか…・・・その原因は何だったのか……どこに隠され、なぜ発覚しなかったのか』を究明するために、廃業後「調査委員会」が設置されます。
ほとんどの役員や社員が再就職へと奔走する中で、最後の調査を引き受けた人たちが「しんがり」つまり『最後の12人』なのです。
「しんがり(殿)」とは『後退する部隊の中で最後尾の箇所を担当する部隊を指す』言葉です。
しんがりは、戦術的に劣勢な状態の時に敵の追撃を阻止し本隊の後退を援護するのが目的なのです。本隊からは支援を受けることもなく限られた戦力で戦う危険で損な任務なのです。
自ら進んで貧乏くじを引いて清算業務に当たり最後まで筋を通し、人より1年半も遅れて第2の人生に踏み出さねばならなかった人たちの人生ドラマが感動的です。
「とばし」「含み損」「にぎり」など業界用語も出てきて、日常生活では知ることのできない金融、証券業界のことが少しだけわかりました。
このように書くと難しい内容に思われますが、WOWOで連続ドラマ化されているという程の感動の物語なのです。(主演は江口洋介)
「バブル」。孫が6歳だったころ「バブルって大人がめっちゃ無駄遣いしたんでしょ」と言ったのでドキッとしました。アニメで「バブル」を知ったそうです。
言い得て妙。バブルの頃個人所得は増加、消費需要も上昇。確かに浮かれていました・・・・。
もう目の心配もないでしょう
山一証券は一時凄く好景気に沸いていましたが、バブルがはじけて今はなくなってしまいました
私の甥は今、証券会社の役員をしていますが、そういう不況を克服して頑張ってきたんだと思います
経営者と言うものはいつも大変でしょう
写真のことも考えなくてはいけないし、国の支援もなかったのでしょう
今の銀行などは皆あのころに支援を受けて利子を殆どつけなくして稼いできました
今ではどうでしょう。。。三つの銀行が威張っている時代です。時代とともに企業も変わって行くのですね
不景気でも、病人の数は同じですから。
することも同じだし、給料も同じでね。
でも、子供の一人はその世界に入りました。
なんだか、架空の世界みたいで実態が無い世界に感じます。
田舎で農業をし、自給自足をしているとね。
彼は何も知らされず社長になって間もなくの
あの会見・・・辛かった姿でしたが社員を想う
気持ちは十分伝わりました
最近の号泣会見とは大違い
バブルとは良く言ったもので泡のごとく消え
世の流れが大きく変わりましたね
時代とともに企業が変わる・・・・。最近はその展開が早くて不安がよぎりますね。
全世界的に見て、安定という事はない気がします。
◆◆くちかずこさんへ◆◆ byちゃぐまま
《不景気でも、病人の数は同じですから。することも同じだし、給料も同じでね。》はズキリと
心に響きます。そして《自給自足》の文字が光ります
◆◆おばさん様へ◆◆ byちゃぐまま
バブルとはいったい何だったのか・・・、わかったようでわからないところがいっぱい。
吹けば飛ぶような泡を最高のものと信じていたんですよね~。
◆◆山口ももりさんへ◆◆ byちゃぐまま
経済用語には私もアレルギーなんです。実態がないものをわかるのはむずかしーい!
その点ストーリーのある小説は、夢の世界へタダで連れて行ってくれますね。やっぱりこれだ!