萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

Short Scene Talk 某日、茶の間にて ―Aesculapius act.2 

2013-11-15 18:00:58 | short scene talk
秋宵の幸
雅樹38歳、光一23歳



Short Scene Talk 某日、茶の間にて ―Aesculapius act.2 

「ごちそうさま、光一、また料理の腕が上がったね、すごく美味しかったよ?」
「で、雅樹さん?アイツとクリスマスに何があったワケ?」
「光一が小学校1年生のクリスマス・イヴの時、僕の子供の頃に会ったって話をしたの憶えてる?」
「…ソレがアイツだってことなんだ?ふうん、へえ、」
「そうだよ、あれ、光一?どうしたの、そんな貌して?」
「…本屋でアイツを抱っこして本取らせてやったり、一緒にサンドイッチかなんか食べたり、絵本プレゼントしたりしたってことだね?ふうん、」
「うん、そんな感じだったよ?1時間くらい一緒にいたんだけど帰りも最寄駅まで送っていったから、あのとき御岳に帰るの遅れて、あれ光一?」
「…ふうん、本屋で抱っこでランチも一緒してプレゼントなんだ?それってデジャブだよね雅樹さん?」
「デジャブ?」
「抱っこして一緒に飯食ってプレゼント、ふうん、そう、」
「そうだけど…どうしてそんな目が細くなってるの、怒ってる?」
「イヴに抱っこで飯でプレゼント…今日は先に風呂入って先に自分の部屋で寝るね、おやすみなさい雅樹さん片づけホッタラカシごめんね、」
「え?なんで光一、どうしたの?光一?」
「どうして光一、怒ってるのかな…(抱っこで一緒にご飯でプレゼントが何かいけなかったのかな?)…あっ!」
「光一!違うんだよ光一、彼のはデートじゃないから怒らないで?」
「…じゃあ博物館に行ったアレも初デートじゃないんだ?ふうん、へえ、」
「あれは初デートだよ?(照)だって僕たち…キスしたし(ほっぺだけど、照)」
「…キス、そっか、キスだね?」
「うん、あのときも…僕たちキスしたよね(照)」
「だねっ、初デートでも今もデートはキスするもんねっ、キスが恋人の特権だもんね、キスしなきゃデートじゃないねっ、ふふんっ、(ドヤ笑顔)」
「うん、キスは僕、光一としかしないよ?だから今夜も僕たち一緒に…(照)」




昨日のShort Scene Talk「某日、診察室にて ―Aesculapius act.1」の続きです。
自宅での夕食の席で交わされる会話のワンシーン、ふたりの信頼と愛情の交錯ってトコですね、笑

いまAesculapius「Manaslu15」と「Manaslu16」とも加筆校正が終わりました。
どちらも当初より台詞から増えてます、16はもう一度読み直しながらちょっと校正しますが。
そしたら昨夜の予定だった第71話の続きを書く予定です。

宵の口に取り急ぎ、






 


コメント
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