功夫少年

2010年02月21日 | コンディショニングの話
最近「みっちり汗かく系」のコンディショニングを要望される機会もましてきました。

なので、院内のツールも増えてます。

13年物のパンチングミットとキックミットはおニュウを買い揃えました。

なもんで、もう早く使いたくて使いたくて(笑)

この日は女子サッカーのお嬢さん二名(コンディショニング塾へ)と、カンフー少年(パーソナル)のコンディショニングを頂きました。

カンフー少年、身長も伸び盛りですが、技術も高まっているそうでなによりです。

成長期は骨の成長に筋腱の成長が遅れるために、関節の可動性は低くなりがちです。

そのため、この時期にコンディションを崩す選手も多いようです。

時期的な不利を全く感じさせない彼の成長に、日頃の鍛錬への真剣さ

そして彼の功夫への想いの深さがうかがわれます。


さて、本日のカンフー少年。

ここ数日、左の股関節と両肩の痛みに悩んでいるといいます。

調べてみると大腿筋膜張筋という筋肉と、上部僧帽筋という筋肉のスパズム(筋痙攣の一種)による痛みと判明。

痙攣を収める手技による処置(ストレインカウンターストレイン)を施し、

痛みの様子を見ながら運動療法に移行します。

完全に治療でも良かったんですが、

そこはほら、少しでも鍛えてあげたいじゃないですか。

なもんですから、基本的には患者さんが受身になる手技治療ではなく、

能動的に動くことで筋緊張のバランスを整える方法として

運動療法をチョイスしました。

何をしたかと申しますと、左右のストレート(パンチ)をひたすらミットに打ち込んでもらったのでした。

狙いは上部僧帽筋と筋膜張筋の拮抗筋。

パンチの動作の中ではミットに拳が衝突する際に、腋窩の筋群を上肢帯の固定に使います。

切れよく伸びのあるパンチには股関節の大筋群と小筋群の協調性が重要です。

結果として上部僧帽筋と筋膜張筋の過剰な興奮を抑えることができると踏んだのです。


結果は上々。

痛みもなくなり、カンフーでの上肢の動きにも切れを出すことができました。

狙い通りの変化が見られると、やはり嬉しいものです。

彼の今後の成長が、更にたのしみになりました。

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