アスリートリハビリ~肩関節の調整から動的安定性の強化まで~

2018年08月01日 | スポーツ障害

書きかけのシリーズもあるのですが、肩の障害の相談でちょうど強化の段階に差し掛かってきた患者様が増えてきたので、参考資料として動画を挙げさせていただきました。

肩に限らず関節の故障の後、痛みが落ち着いたからと競技復帰したがすぐにまたぶり返してしまった…

という経験を持つアスリートは多いのではないでしょうか。

その理由は意外と簡単なんです。

 

痛みが引いた≠元に戻った

 

このことをイメージできないために、知らず知らずの内に患部に無理を強いてしまうことが再発を繰り返す原因です。

再発を繰り返してしまわないためにも競技復帰の前に患部の動的安定性を育むという一歩を踏んでいただきたいと思います。


この動画は肩関節の故障を例に「痛みが落ち着いてきた辺り」から行うリハビリのメニューを紹介しています。

 

ウエイトリフティング(ジャーク動作での故障)を対象に話を進めていますが、どのスポーツでの肩の故障でも活用いただけます。

野球肩の方にもおすすめです。

 

後半の強化のためのエクササイズは痛まずにできるものを選び、

やり込んでオールアウトを狙うのではなくゲーム感覚で「いかに上手に再現するか」を目標に取り組んでください。

 

故障後のガタついた関節を競技レベルでコントロールできるようになるためには、

その取り組みが神経系の適応を狙うトレーニングであることと同時に支持強度の向上にも役立つものであることが大事。

 

回復の時期による「神経系の適応」と「支持強度の向上」の優先順位を考えると、

たとえ軽負荷であっても正しい関節のコントロールが成されることが最初の課題となるので、

初期には動画の前半にある「肩の調整」のみか極軽負荷でのバランストレーニングでの対応となります。

 

その次に来るのが強い負荷でもコントロールを失わない強さを手に入れるという課題となりますので、

動画の後半を占めるバランストレーニングが主軸を占めて行くことになります。

 

競技復帰はそれらが充分にクリアできたあとの話。

 

動画の手法は神経制御の正常化と強化をバランスよく行える方法となりますので、

肩関節のスポーツ障害からの円滑な競技復帰、そして障害予防の一手としてお役立てください。

 

【アスリートリハビリ~肩関節の調整から動的安定性の強化まで~】


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