痛みが消えただけでは「治った」とは言えないのです

2015年03月17日 | 治療の話

ゴルフでぎっくり腰を起こしたAさん。

受傷後4日で日常の動作が痛みなくできるまでになりました。

症状の大きさの割に素早い回復でしたので、Aさんも私もホッと一息。

きっと嬉しかったんでしょうね。

Aさん「来週のゴルフ、もう大丈夫ですよね♪」とおっしゃる。

Aさんの腰の痛みはおそらく軽い捻挫です。

あと2週間は大事を取ってもらいたい。

その間も、やるべきトレーニングがある。

と告げると、しょんぼりと肩を落とすA さん(-_-;)

でもね、ここは大事に行ったほうがいいですよ。

私にとってはこういう治り端が一番気を使うところなんです。

 

と、いうことで(どういうこと?(^^;))

今日は身体が「治る」ということについてお話ししたいと思います。

捻挫も骨折も、筋膜炎も関節炎も、筋や神経の過労も、

条件がそろえばきちんと治る力が身体にはあります。

その条件をそろえる方法の一つが、治療なのです。

しかしながら、「治ることのできる条件」が揃っただけではまだ足りない要素があるんです。

ひとつは「身体が治す」までの時間を待ってあげること。

そして、元の強さを取り戻すためのトレーニング期間を設けること。

皆さんも「自然治癒力」「リハビリ」なんて言葉をご存知でしょう!?

身体が元の元気な状態に戻るには、「組織の回復を待つ」ことと

「元の力を取り戻す」ための取り組みが欠かせないんです。

再発予防には時期を見て、この二つの段階をしっかりと踏むことがとっても大事!

私の経験では、痛みが消えた頃が実は一番危ないんですよ。(; ・`д・´)

「もう普通に動かしても痛くなぁーい( ̄▽ ̄)」

なんつってケガで休んでいた期間なんてなかったように、

趣味のスポーツなどを急にやりだすと手痛いしっぺ返しが待っているかもしれません。(いや、手ぐすね引いて待ってます…)

ケガや故障からの回復の段階には、

日常の動作では痛みなく動かせるまで回復していてもまだ強い動きには耐えられない状態、

というものがあります。

そんな時に、「もう痛くないし~♪」「ちょっと痛いけどもういっかぁ~♪」と患部を使いだすと、

運動による負荷に耐えられずに再びケガを負ってしまうことがあるんです。

二度目のケガは、患部が故障自体と回復までの間に生じた萎縮によって弱くなってますので、

場合によっては一度目よりも大きなケガになりやすい。

ケガからの回復期、痛みが引いても以前の強さには程遠い状態であることにご注意を。(´・ω・`)

ケガからの回復期には、風邪で寝込んだ後、お粥さんから食べるように、

軽い運動から少しずつ患部を慣らすことを忘れないでくださいね。

遠足はお家につくまでが遠足だ。

なんて言うでしょう!?

痛みが消えただけでは「治った」とは言えないのです。

必要な強度を取り戻してようやく「治った」と言えるんですね。

 

と、いうことで

油断大敵ですよAさん(^^;)

=おしまい=


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