あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

幸せの味「はれひめ」

2007-12-17 23:14:01 | くらし

 前に注文していた「はれひめ」がとどきました。 箱を開けると・・・・・



 まるで綿帽子をかぶった花嫁が並んでいるよう。


 一つひとつはこんなのです。



 箱の中に生産者の書いた説明が入っていました。 


  「はれひめ」は、(清美×オセオラ)×宮川わせみかんを掛け合わせた柑橘の新しい品種です。
 ★ 温室はれひめの特徴
    ・酸抜けがよく、さわやかな甘さとオレンジのような香り
    ・みかんのように手でむくことができます ・・・・・・         


 たしかに見かけの硬さと違って簡単に手でむけます。 中身はみかんとあまり変わりませんが、皮をむいだ途端に、ぱあーっとオレンジの香りが広がります。 とても甘く、でも酸味もきいて濃厚な味です。


 


 こちらも新しい柑橘の「紅マドンナ」。 先日新聞で紹介されていました。



 みかけは「はれひめ」より硬そうですが、これも手で皮をむけます。 生産者らしいおじさんが、「これはうまいよ。ぜりーみたいな」と言っているのを聞いて、1個だけ買ってみました。 420円もするんです。


 食べてみると、ほんとうに、果肉入りゼリーのような柔らかい果肉で、ゼリーのようでした。


 年が明けると、「せとか」が市場に出回ります。 今農家は、価格の低迷するみかんや伊予柑に代わる新しい柑橘の生産に励んでいるのです。 おいしく育てるには、温度管理、水分管理などきめ細かな世話が必要だということを聞きました。 
 


 全国的には知名度はどうなんでしょう? 
 昨年、5年生が総合的な学習で「せとか」を調べ、関西の小学校数校にアンケートをお願いしました。 その結果、詳しくは聞いてないのですが、まだまだ知名度は低そうです。ただ、今年一緒にオランダに行ったツアーのメンバーに関西の方がいらっしゃって、「せとか」を大変気に入ってほうぼうへプレゼントをしたということを聞きました。
 「はれひめ」や「紅マドンナ」も「せとか」と同じようにたくさんの人に気に入ってもらいたいなあ、意欲的な農家の皆さんの努力がむくわれますように、と思います。


 ところで、「はれひめ」は、昨年初めて、学校生協を通じて買いました。 「はれひめ」を届けてくれた生協のお兄さんが、「ぼくも今朝食べてきたんですけど、おいしかったです。 なんだか今日一日が幸せになるような気がする味ですね。」と、言いました。 ぶじこと同い年の若者です。 若い男性がこんなことをさらりと言えるなんて、いいなあ。 もっとも彼は当時新婚ほやほやで、「はれひめ」を食べなくても幸せだったと思うけど。


 

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「ピアノリレーコンサート」と「千の風になって競演フェスティバル」

2007-12-17 01:39:17 | 少年少女合唱団

 昨日今日と、合唱団の子どもたちは続けざまにステージ発表をしました。
 15日土曜日は「ピアノリレーコンサート」
 これは、1000円の参加費を払えばだれでも文化会館のピアノを弾けるというもので、ピアノ演奏に限らず、合唱でも吹奏楽でもなんでもピアノを弾くことが入っていればOKです。 市内二つの文化会館で開かれます。 もともと文化会館の立派なピアノをコンサートの時だけ使うのはもったいない、広く一般の人によい音を楽しんでもらおうと言う趣旨で始まったものです。 とってもいい行事です。 その一つの文化会館の今年の出演者は二日間で210人、3歳の幼児から一般まで多くの人が参加しました。



 舞台写真をとらせてもらいました。 かわいらしいツリーとプレゼントの箱がクリスマスらしい雰囲気。 出演者には、プレゼントもあります。 真ん中のピアノは、はじめもっと高いピアノを買う予定だったのですが、学校のピアノがボロボロなのにーという議員さんの意見で、まず小中学校の古いピアノを買い換えたため、当初予算の半分の値段のピアノになってしまったといういわくつき。 それでも1千万円以上だったと思います。十分きれいな音です。 
 あいにくわたしはいそがしくて子どもたちの演奏は聴かずじまいでした。


 16日日曜日は「千の風になって競演フェスティバル」です。 今年初めて開かれる催しで、当初出演の計画はなかったのですが、秋川先生(秋川雅史さんのお父さん)から直接お電話をいただいたので出演することにしました。 2日連続は、子どもたちにとっても、先生たちにとってもきついスケジュールなのですが、何しろ秋川先生はわたしたちの合唱団を結成するときに色々アドバイスをいただいたり、発表会にも来ていただいたりしてますので。


 


 でも、「千の風になって競演フェスティバル」っていったい何なのでしょう。 町おこしの一つらしいのですが。 


 会場はもう一つの文化会館。 町おこしというだけあって、コンサートだけでなく、女性起業家まごころ市なるものが開かれておりました。 小ホールいっぱいに、手作り作品や商品が並べられて、大勢の人が買い物をしていました。



 コンサートは、秋川さんの出身校・小松高校生徒の琴による「千の風になって」の演奏から始まりました。 ほんとうは写真を撮ってはいけないのですが、フラッシュ無しでちょっとだけ撮らせてもらいました。 すみません  



 二つの少年少女合唱団による「千の風になって」の合唱。



 あまり期待してなかったと言うのが本音ですが、始まってみるとどうしてどうして、なかなか楽しいものでした。


 司会のらくさぶろうさんのインタビューに子どもたちが答えます。


 司 「千の風に乗ってはどんな感じがしますか?」
 子 「う~ん・・・・・・・・・・・・・・・(しばらくして) 本当は死んでるのに、生きてるみたいでうれしい。」 聞いている大人たち、拍手。


 司 「この曲は、どこが難しかったですか?」
 子 「死んだ人の気持ちになって歌うのが難しいです。」 思わずのけぞる。 
 司 「そうだねえ、まだ死んだことないもんねえ。」 


 コンサートはかならずしも「千の風になって」を演奏しなくてもよいようなのですが、いろいろな「千の風になって」を聞かせてもらいました。


 英語でゴスペル
 大正琴の合奏
 混声合唱
 ブラスバンド
 マンドリン合奏ーこれはすばらしく、曲が終わるやいなや大変な拍手でした。
 吹奏楽の伴奏で秋川先生の独唱「千の風になって」ーもうかなりのお年ですが、柔らかなテノールで味わい深い歌でした。 秋川先生は、「プライドもあるので」「息子より自分の歌の方がうまい」と言っています。 じっさい、本当にお上手。
 最後は、出演者、観客全員で「千の風になって」の大合唱


 観客の中には、広島県や九州から来られた方がいらっしゃるとか。 こうしてみると、「千の風になって」をそれぞれの表現のしかたで演奏し合うのもいいかもーと思えてきました。 遠く県外からも一つの曲を演奏するために集まるようになったらすてきだな、と思います。一つの歌が人々を結ぶ力になるならすばらしいことです。 


 コンサートの途中で、秋川雅史さんからのビデオメッセージが映しだされました。


 まず、祭りの日にだんじりをかつぐ秋川さんの姿。 ことしも祭りは帰ってこられたそうです。 40年間皆勤だと言っていました。 相当のお祭り男です。 それからわたしたちに向かってお話を。 今年も紅白に出られそうだとかいろいろ。 もう出場はきまってます。 お父さんは、NHKホールで聞くための整理券を手に入れるため、400枚の葉書を出したそうです。 あたったのはたった1枚。 きびしいですねえ。


 最後にもういちどお祭りの場面が写りました。 神社の御旅所でしょうか、広場に男どもがあつまっています。 真ん中に祭り衣装の秋川さん。 みんなすっかり出来上がっているみたいで、手拍子をたたきながら大合唱。


 ここからは、声に出してお読み下さい。 手拍子もいっしょに。


せんのか~ぜ~に ヨイトセー
せんのか~ぜになぁ~~って ヨイヤサー
あの~ おおきなそ~らを ア、ヨイショ 
ふきわたぁっています 
ハイハイ


 伊勢音頭バージョンでした。

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せんだん(栴檀)の実

2007-12-16 01:16:03 | 植物

 小学校の栴檀の木がさびしくなりました。



 葉っぱがだいぶ落ちたんですね。



 あっという間に、葉はなくなり実だけになりました。 



 娘たちが通い、わたしも勤務したこの小学校の栴檀は、巨木で枝振りも見事です。 ここに限らず、栴檀がシンボルツリーになっている学校は多いです。 「栴檀は双葉より芳し」とのことわざに由来するのでしょうか。 ただ、ことわざの「栴檀」とは、「白檀」のことらしく、学校の栴檀はさほどよい匂いはしません。
 夏には葉が生い茂り、運動場に涼しい陰を作ってくれます。 でも、秋の落葉は掃除当番の子どもたち泣かせで、教師もいっしょになって必死でかき集めてもまた落ちてくる・・・・  ブルドーザーがほしいくらいでした。 


 栴檀の実はよく見ると、とてもきれい。 青空に花火のように広がっています。 こんなにかわいいのに、わたしは年をとるまで栴檀の実をしみじみと見たことはありませんでした。 若い頃は、校庭の木々をゆっくり眺める余裕がなかったのだと思います。 


  退職の記念に、革で栴檀を染めました。 校庭の隅にどっしりとそびえ、子どもたちを見守ってきた栴檀。


 


 風に乗って聞こえてくる枝ずれの音、子どもたちが奏でる笛の音、歌う声、笑い声、泣き声・・・・ それに耳を傾けているような小鳥。 「風の声」と題をつけました。


 この作品を見て下の娘がぽつりと言いました。 「栴檀の木はけっこう好きだった。 すごく大きくて、葉っぱがいい匂いがするんよ。」 


  

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一升の押し寿司

2007-12-14 23:24:46 | くらし

 今日は、デザインの勉強会でした。 松山市の染色教室に通う者の中で、美術展に出品している者が月1回集まって、基礎のデッサンから勉強しています。 メンバーは、布染色のSさん。 料理上手のAさん。 一番若いIさん。 そしてわたし。

 Aさんが、今年最後だから押し寿司を作ってきてくれるとのこと。 楽しみに行きました。
 さて、約束の10時に教室に行くと、Sさんがおもむろにかっぽう着を着始めました。

 え、え? 何が始まるの? デッサンするんじゃないの?  

 つぎにSさんが取り出したのは、直径50センチはあろうかと思われる大きな鍋。 それから、シール容器を次々と・・・・・。 容器の中には、ゆでた里芋、手作りだというこんにゃく、きざんだねぎ、とりにく。 買い物袋の中からは、かまぼこ、ちくわ、じゃこてんなどなど。
 畑で里芋がたくさんとれたので芋炊きをするんだと言います。 デッサンしている間煮込んだらお昼には食べられるそうなんです。
 

 全部の材料を入れたら、鍋いっぱいになりました。 30人前ぐらいあるんじゃないかしら。 Sさんちでは、これを2日で食べてしまうんだそうです。 3人家族なのに。

 それから、Aさんの押し寿司も予想以上に巨大なもの。 わたしの住む東予地方ではお祭りなどの特別な日には、10センチ四方ぐらいの小さな押し寿司を作ります。 上に、魚、えび、錦糸卵、サヤエンドウなどを彩りよくのせた、見た目にも美しいお寿司です。 わたしはてっきりその押し寿司かと思っていたらー30センチ四角ぐらいの型にお寿司がぎっしり。 わたしはこんな型を始めて見ました。 米を1升炊いたんだそうです。

 しかも、ケーキのように2段構え。 間には干しシイタケの煮たのがぎっしり詰まっていました。 

 Aさんのおうちでは、祭りの日には4,50人の来客があるそうで、 よくこの押し寿司を作るそうです。 確かに、一人ずつ作るのと違って一度にたくさんできます。 テーブルの真ん中にどーんとおけばとても豪華。

 お昼に切り分けていただきました。 付け合わせに、わたしが煮豆を、お店のT子さんが高菜のお漬け物、Iさんがヨーグルトのフルーツサラダを持ち寄って、まるで忘年会のようになりました。 どれもとてもおいしくて、芋炊きのお代わりもしておなかいっぱいになりました。

 ごちそうさまでした 

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きょうはよい日

2007-12-14 00:19:54 | くらし

 きのうのキジ発見で、畑(といっても草ぼうぼう)へ行く楽しみがふえました。 朝、にわとりにえさをやりに行くと、柿畑の方からたくさんの鳥の鳴き声が聞こえます。 


 きのうまで調子が悪くて、羽をふくらませじっとしていたにわとりが今日は元気にえさを食べました。 もう飼いだして長いので、寿命かな?とあきらめていたのですが、単にかぜでもひいてただけかもしれません。


 夏からはえているど根性大根の葉に、テントウムシを見つけました。  



 


 花畑の方に行くと、赤花綿のつぼみがついていました。 早く咲かないと、寒くなるよ。 もう、種はとれないかもしれません。


 マリーゴールドの花の方が目立ちますね。


 


 この間植えたチューリップが小さな赤い芽をだしていました。


 


 傷ついたにわとりが草の中に卵を産みました。



 いつもケージの中ではかわいそうなので、時々こうして草むらに出してやるのです。 にわとりはこのお散歩が大好きみたいで、わたしを見るとそわそわします。 1週間に6個は卵を産みます。 いつもはケージの中に生むのですが、今日は野生になった気分かな。 怪我はすっかりなおって尾羽もしっかりはえました。


 


 走る大根


 


 


  一つできた。 革のコサージュ。



 特になんということはないけれど、きょうはよい日。


 

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畑にキジが!

2007-12-13 00:25:41 | 生き物

スクープ写真です! わたしにとっては。


なんだかわかりますか? キジです。



 今日、ハウスにトマトを採りに行ったら、 ザクロの木の下にキジがいる!  キジが鳴いているのはよく聞くのですが、間近で見たのは今年2回目です。 家から5メートルしか離れていないところに!
 わたしは、静かに急いでカメラを取りにいきました。


 これがザクロの木なんですが、キジはどこに行った?



 いました。草むらへ向かっています。 待って、待ってー。



 ハブ茶の茂みにかくれてしまいました。 けっこうあざやかな色なのに、あまり目立ちません。
お願い、もう一回出てきてね。
 



 再び現れたキジは、とっとと隣の柿畑に走っていきました。 どうも気づかれたみたい。



 ひとつなぞがとけました。 この間、ビワの木の下に何かがいたのに、わたしが知らずに近づいたので猛ダッシュで逃げてしまったのです。 野良犬かな? あの素早さは犬ではない。 イノシシ? いや、そんなに重い感じではなかった。 それに、イノシシが出るほど荒れてはいないです。 だったらキツネだろうか?ということになっていたのですが、あれはキジだったのですね。 走り去るときの素早さ、軽さがあのときと同じでしたから。
 今日のキジといい、この間のうぐいすといい、大人3人がひっそりと住む家は、あたりの自然の中にとけ込んで鳥たちも安心しているように見えます。 
 望遠レンズのカメラがあったらなあ。一度は買おうと思ったカメラ、やっぱり買っておけばよかったかなあ。 


 

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小学生の干し柿作り その3

2007-12-12 00:46:23 | くらし

 毎晩ろくに考えずに書いていたら、ずいぶん長くなってしまいました。 今夜は文字ばかりが延々と続きます。 すみませ~ん。


 


 校長先生が押し売りに行った先はー? 
 まず教育委員会。 干し柿の好きな方がいらしたらしく一人で10パックぐらいまとめて買ってくれました。 そのほかの人はおつきあい? 追加注文がきたときもありますから、本当に好きで買って下さった方もいたのでしょう。 教育委員会の職員の方は、毎年注文をとりまとめて買って下さいました。
 次に行ったのは、仲のよい校長先生のいらっしゃる学校。 これも友だちのよしみで注文をとりまとめてくださいました。 だから、K校長先生の次にT小学校へ赴任して来られた、H校長先生は、自分も干し柿を売る覚悟で来られたそうです
 2,3年後には、新しくできた学校給食センターへも売りました。 町内のすべての小中学生がT小学校の干し柿を食べる日があったのです。 でも残念なことに、干し柿は嫌いだという子がけっこういるんですね。普通の柿ならいいんだそうです。 甘くておいしいのに。
 


 校区内のお年寄りのうちにも干し柿を配りました。 年に何回か子どもたちは一人暮らしの高齢者を訪問して交流していたのですが、そのお土産に持って行きました。 これは大変喜ばれました。


 そのうちに干し柿作りは、マスコミの注目するところとなりました。 新聞やラジオで紹介されたり、テレビに出たりするうちに、一般の人から注文が入るようにもなりました。 遠く松山市の人から注文を受けたこともあったのですが、郵送してまで買っていただくのは本末転倒というもの。 丁重におことわりしました。 


 農家から寄贈される柿も、売り物の立派な柿が届くようになりました。 こどもたちがむくのに苦労していることを聞いた校区のおばさんは、ピーラーでむくと早いよと教えてくれましたが、わたしたちはあくまで包丁むぎにこだわりました。 干し柿を作ることが目的ではなく、 みんなで力を合わせて作る過程にこそ教育の意義があると考えていたからです。


 こんなふうに、干し柿作りは地域の誇りになっていきました。


 わたしはこの学校に6年勤務して他の学校に転任しました。 女教師はわたし一人、しかも最年少で始まったT小学校の勤務ですが、4年目からは年配の先生に代わって、若い先生(男性と女性)が転任してきて、ぐっと若返りました。


 わたしが出た後、木造の校舎は取り壊され、小さいながらも立派な鉄筋コンクリートの校舎になりました。 干すところがなくなったため、運動場にテントを張って干すようになりました。


 8年後、わたしは再びT小学校に勤務したのですが、わたしは管理職以外では最年長の教師になっていました。
 児童数も増え、柿むぎは大イベントになっていました。柿むぎ初日には、テレビ局やら新聞記者やら町の広報担当者やら5,6人が、柿をむぐ児童を取り囲んでいるという有様でした。 柿の量は半端ではなく、干すのにテントを3張りも立てていました。


 わたしは5年勤務して、転勤したのですが、その後Oー157の事件があって、おとしよりに柿を配るのはやめ、給食もやめたそうです。 そして40人近くいた児童も、ひとけたにまでへってしまいました。


 先日、出かけたついでにちょっと回り道をしてT小学校へ行ってみました。 校庭の、ずっと変わらない位置にテントが一張り立っていて、柿が干してありました。 最近は防犯上の理由から門扉にもかぎがかかり、自由に入ることはできません。 遠くからズームで写真をとらせてもらいました。



  思えば学校もずいぶんと窮屈になったものです。 

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小学生の干し柿作り その2

2007-12-11 00:35:30 | くらし

 きのうのブログを読むと、順調に干し柿作りが進んだように見えますが、現実はそうは・・・・・
 だって、包丁が使えない子どもたちを使えるようにしようとはじめたのですから。 干し柿になるまでには教師と子どもたちの悪戦苦闘があったのです。


 まず、子どもたちを異年齢のグループに分けます。 上級生が下級生を世話しながらむくためです。 小さい子のために小ぶりの包丁も用意しました。 子どもたちは柿の渋から洋服を守るため、母や祖母から借りただぶだぶのかっぽう着(エプロンではありません)を着て集まりました。 かわいかったのですよ。


 包丁の扱い方、柿のむき方を丁寧に教え、怪我をしないための注意を口を酸っぱくして繰り返しました。


 さて、こちらは我が家の、西村早生を使った干し柿です。 2回目はみごと成功して、白い粉が吹いています。 へたが外れないように少しだけ皮を残すのですが、中によだれかけのようにたくさん皮が残っているのがありますね。 もちろん、こんなにたくさん皮を残すのはよくないのですが、長い渋柿と違ってうまくむけなくて・・・・・


 


 つぎは、もとの柿と干した柿の大きさを比べるために写しました。 こんなに小さく縮んでしまうのです。だから、よっぽど上手にむかないときれいな干し柿はできないということです。



  子どもたちはと言うとー、なにしろ大半の子が初めて包丁を持って柿をむくのですから、


 ☆ ブリリアントカット・・・・ゴボウのささがきのように柿をけずりとる。ダイヤモンドのような多面体に。
 ☆ ピラミッド・・・・・大胆に、身ごと3回ぐらいでけずってしまう。 大きさはもとの柿の半分ぐらいになってしまう。 乾くとピンポン球みたいに小さくなる。
 ☆ ぎざぎざ・・・・のこぎりの歯のように表面がぎざぎざになる。
 ☆ しましま・・・・ところどころに帯状に柿の皮を残す。 かわくとそこがかさぶたのように残る。
 ☆ そしてもちろんよだれかけのようにたくさんの皮を残したものも。


  こんなのがたくさんありました。 


  皮をむいだ柿は、上の方に穴をあけ、紐を通します。 教頭先生が、太い針金の一方を丸く曲げ、そこに紐を通して柿に突き刺すと、紐が通るような道具をたくさん作りました。


  そして、干し柿つくりは、干した後の作業が大変なのです。 表面が乾いたら、堅い身を少しずつ、少しずつもみほぐしてやわらかくしていきます。 そうしないと、干しっぱなしではかちんこちんに硬くなって、歯が立たなくなってしまいます。 子どもたちがゴム手袋をはめ、毎日交代で揉んでいくのですが、寒風の中で何百個もの柿を柔らかくしていくのは本当に大変でした。でも子どもたちは文句も言わず、黙々と、ではなく楽しくおしゃべりしながら作業をしていました。


  2回ぐらいで収めようと思ったのに、まだまだ話は続きます。 すみません、またあした。

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小学生の干し柿作り

2007-12-10 00:21:59 | くらし

 先日、柿産地のT小学校と隣の小学校との児童が合同で柿むぎをしたことが新聞記事に載っていました。 このT小学校こそがわたしがこちらへきて最初に赴任した学校なのです。



 T小学校はこんな柿畑端っこにあります。 まだ収穫されてない柿が帯のようにひろがっています。


 近くで見るとクリスマスのイルミネーションのように華やかです。



 T小学校の干し柿作りは、昭和53年にはじまりました。 そのきっかけは、わたしのちょっとした思いつきから始まったのですよ。 


 わたしが初めてT小学校に勤務したとき、児童は全校で28名。 女教師はわたし一人でした。 1年生を受け持つかたわら、全校児童に音楽を教え、高学年に家庭科を教え、養護教諭のかわりに身体測定や健康診断、予防接種などの世話をし、学校図書館の本を整備し・・・・とフル回転の日々でした。
 


 家庭科の調理実習をしたとき、子どもたちがジャガイモの皮をむけないのに困り、なんとかむけるようにならないかと考えていたとき、目に入ったのが、規格外で出荷できず畑に捨てられていた柿でした。
 わたしは教頭先生に、あの柿をもらってくれるようお願いしました。 すると教頭先生、
 「どうせむぐんなら干し柿をつくろうや。 高学年だけでせず、全校でおやりな(やりなさい)。」
校長先生も
 「それがええ、せっかく柿の里におるんじゃけん、ここでしかやれんことをしよう。」


 というわけで、木のリンゴ箱に4,5杯の柿をむいだのが、干し柿作りの始まりです。 むいだ柿を当時木造の校舎の軒下につるし、柔らかくなるように毎日子どもたちと揉みました。
 そして、甘いおいしい干し柿ができるとー また教頭先生が言いました。
 「売ってそれで本を買おうや。」 
 「よし、わしが売ってくる。」 と校長先生。
 でも、市場へ出荷したところ2束3文の値段だったようで、ついに校長先生は、教育委員会や、知り合いの先生たちに押し売り(?)をはじめてしまったのです。
 干し柿は完売し、そのお金で子どもたちが読む本を買い、干し柿文庫と名付けました。


 つづきは明日・・・・

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へちまたわし

2007-12-08 23:07:30 | 植物

 ヘチマツリーがますます垂れ下がり、地面につくほどになりました。



  先日、へちまの一部を収穫しました。 一部というのは・・・・高すぎて、全部はとれないのです。 


 一輪車に乗り切りません。 近くを通りかかった小学生に、学校で植えたヘチマはできたか聞いてみたところ、「小さいのが一個だけ」 という返事。 うちのへちまがほしいというので、学校に持って行ってあげる約束をしました。
 「20個も?」と言うので、「そう、全員に1個ずつよ。」と答えました。 地元の小学校の4年生(へちまの栽培は4年生の教材)は20人しかいません。 20個もあるのかって? 収穫したへちまは30個ほど。 まだ木に残っているのは20個ほど。 十分です。 



  「多いだけじゃなく、立派なねえ。」 と小学生がほめてくれました。 標準サイズのキュウリと並べると・・・・・



  すごいでしょう。 これからへちまたわしを作るには、普通、水につけて外の皮を腐らせ中の繊維だけをとりますが、


  よく実ったへちまは、そのうちに乾いて自然に皮がとれてきます。



  乾いた皮を丁寧にとると・・・・・



  巨大なへちまたわしのできあがりです。 漂白してないので色はきたないです。


  でも、20個子どもたちに上げたとしてもまだ30個残ってる。 こんなにたくさんのへちま、どうしましょう 。 
  そして、へちまからこぼれ落ちた種が来年は・・・・ 

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