とかく女性は怖いものである
「オニババ化する女たち」(三砂ちずる著)という新書を読んで、実に感心した。
今までこういうのを読んだことがなかった。実は昨日、もう読まないだろうという大学受験用の国語問題集とか、英語、数学の雑書を古書店チェーンに売りに行ったのである。そうなのである。暮れは、三倍の高値で買ってくれるからである。
ストーブのカラ箱に一杯になったのを、エッチラコッチラ愛車で運んで捨てた・・・否、買っていただいたのである。なんと、2500円もくださったのである。しかも、500円のその店だけに使える買い物券までくださったのである。
感謝感激である。そう、もうその手のホンは古書店で買って読んだらポイ捨てであるからである。部分コピーはするが。
そのお徳用お買い物券でいくつか新書を買ってきた中の一つにこの「オニババ化する女たち」があったのである。108円であった。笑ってしまうくらいに安価である。
内容で感心したのは、育児の常識であったはずの抱き癖は良くないという定説を否定していたことである。
母親がだっこをして育てた子どもと、そうではなく早い内に離反させて独立心旺盛に育てた子どもではまるっきり成長してから違うという指摘であった。
動物でも同じだそうである。
つまり、そこには愛情の深浅があるという指摘であった。これはこれは。
さもありなん。
他にもいくつか非常に参考になることがたくさん書いてある。
第1章には、章タイトルとして「身体の知恵はどこへいってしまったのか」とある。詳しく中身を追っていくと、「性と生殖への軽視」「女としての生活を楽しめなかった戦後世代」「娘の生き方に嫉妬する世代」「ポリネシアの驚くべき避妊法」「インディオは更年期を楽しみにしている」というように、目次だけを拾ってみても実に興味深いタイトルが満ち満ちている。
秀逸なのは、第4章である。「女性はなぜオニババになるのか」という章である。
同様にタイトルを追っていくと、「『女として生きろ』というオプションがない」というのがひときわ目を引く。
まさに、上の世代からそういう指導がなかったのが、現代の女性であろうと思った。「少子化対策の的はずれな感じ」という項目にいたっては、ますます鋭い。
あまり詳しく書くと作者に叱られるから、これくらいにするが、一度読んでみた方がよろしい。特に、男性である。配偶者のいる男性である。
でないと、高齢者になって、配偶者がなぜ変化してしまったのか、あるいはhusbandである自分を責めてくるのかということがわからなくなるからである。
ここのところが一番大事なところである。
もしかしたら、もしかして、世間を騒がせている例の「後妻業」というのは、こういう女性の特性を応用した、新手の商売なのかもしれないと思ったからである。
クワバラ、クワバラである。
お互い用心しませふねぇ~。
わははっはははっはははっはは。