今日は高校野球を楽しみに午後まで、この作品に出てくる5歳児たちのように「お勉強っ!」である(^0^)。
Gymでバイクという自転車こぎをしていた。高校野球の早実が敗退したから、完全にやることが無くなったので早めにGymに行った。で、Gymでも毎日同じようなメニューなのだ。飽きてきている。完全に。それで、インストラクターに相談してメニューだけちょっと作りかえてもらった。初級コースを卒業したかったからというのもある。
利用者一人一人が病院のカルテみたいなものを持たされているのである。そのカルテみたいな紙に、トレーニング内容が書いてある。殆どカタカナで書いてある。だからよくわからないのだ。男性インストラクターなら気軽に聞くことができた。しかし、これを作成してくれたのは美貌の若い女性インストラクターである。気後れがしてしまう(^0^)。きゃぁ~セクハラと言われてしまったらどうしようもない。だから、黙っているのである。
ま、そんなことはどうでもいい。
問題は自転車こぎならぬバイクでこれまた退屈だから、東野圭吾という作家を読みながらやっていたのである。Gymに置いてあるのだ。これでもって、毎日完全に30分以上は読書時間を確保していることになる。いいもんである。
ところがだ。実に楽しい作品にでくわした。「毒笑小説」という文庫本である。その中の「誘拐天国」という短編であった。
抱腹絶倒。
内容は、財閥で大金持ちの福富が主人公。我が人生に不可能はないと、まるでナポレオン並みの大富豪。ところが、思うに任せないのが孫。財閥の後継者である自分の長女が教育ママゴンで、なにかとジイジから遠ざける。孫を。しかも、5歳だ。でも、孫と沢山遊びたいけれどできない。さらに、教育熱心な娘夫婦が、孫を塾や家庭教師、お稽古ごと漬けにしているので遊ぶ暇がない。人生最大の悩みが、孫と遊ぶことができないというところからスタートしていく。
そして、それを聞いた麻雀仲間の老人2人(これまた大富豪)と孫を誘拐して遊ぶ時間を作る。その誘拐の仕方のスケールが凄い。デタラメと言ってもこれくらいデタラメをやるとかえっておもしろくなってしまう。真っ赤な嘘話である。見事なものである。
県警本部長もタメ口で罵倒するし(どっかで会っているらしい)、ともかく破天荒なのだ。
海外の豪華な遊園地に連れて行き、お友達が遊びを我慢して勉強をしているのを気にして遊べない孫の為にお友達を19人も誘拐してしまう。普通の誘拐に見えるように身代金を要求し、そのお金の入手方法も凄い。遊園地で自由に遊ぶように言っても指図をされないと遊べない子供達も、3日目には子供本来の姿になって遊びだす。
このあたりが、実に諧謔に満ち満ちている。
そして結末が、まったく予想外。ホームシックの子供も現れ、家に帰す事にして、家に帰ったらまず最初にしたいことを聞いたら、子供達は声を揃えて 「お勉強っ」と言ったのだ。
わはははっははははっはははっははっははははである。
バカバカしいけど、これくらい徹底して諧謔をやられると、なんだかスカッとする。教育ママゴンに対してである。あるいは、地位や名誉でもって、それだけで生きがいにしている世の中のお偉いさんたちへのすばらしい嫌味であるからだ。
さらに、指示待ち族というか、そういうサラリーマンの多い世の中にあって、どういうふうに育てられてきたのかということへの諧謔でもある。
東野圭吾という作家は初めて読んだ。売れているのは知っていた。売り上げランク表になんども出てくるからである。
Gymでひょんなことから初めて読んだ。
そしたらおもしろかった。それで、Gymの帰りにまたまた古本チェーンに寄ったのである。探してみた。108円コーナーで。あった。何冊もあった。だから速攻で買った。三冊である。それが限度である。カネもないが、もし他の作品がつまらなかったらしょうがないからだ。「毒笑小説」「怪笑小説」「黒笑小説」の三冊である。
さっそくお風呂で、トイレで読むことにした。が、中国語講座があるから、昨日の夜は読んでいない。今朝からチャレンジするつもりである。現在7:43であるから、まさか今から風呂に入っていたら、それこそ古女房ドノに追い出されてしまう。だから、一応リビングで勉強しているフリをして読むことにする。
あ、今日から塾もある。塾の予習もしておかんと。センター試験の対策法というのをちょっとやってあげるつもりだから。国語と英語を。数学は無理だが。
ま、これもおおいに矛盾しているけどねぇ~。階級制と教育改革の矛盾なんて、ワシには言えそうもない。さらに論文という名の駄文にも書いちゃいけねぇ、いけねぇ。塾に片足つっこんでいるからである。
惚け防止のために塾にも行っているだけであるから。いいんだ、いいんだ。エラそうに、教育改革の是非について論じるなんて、ワシにはできそうもないからだが。それに学者でもなんでもないしなぁ。
ただのジイジである。孫二人いる。ただし、こっちの孫は、ジイジとおおいに遊んでくれる。私の娘もまったく教育ママゴンではない。むしろ放任主義で、逆にこっちが心配になるくらいである。大丈夫かい?って。そういう娘を育てたのも、ワシたちジジババである。仕方ないか。
しかし、笑える小説っていいな。
気が楽になる。
学位や地位や名誉が欲しくて基地外になるよりは、ずっといい。所詮庶民であるから。
笑って過ごすことである。肝心なことは。
わはははっははっはははっははっははっはは、とね。
それでは今日は高校野球を楽しみに午後まで、「お勉強っ!」である。「誘拐天国」の子どもたちとかわらんなぁ、これでは。
(^_^)ノ””””