団塊世代の人生時計

 団塊世代として生きてきた「過去」、「現在」、そして「未来」を、自分自身の人生時計と共に綴り、「自分史」にしてみたい。

選挙制度

2009-06-20 08:18:29 | 政治
                  選挙制度

                           2009年6月20日(土)

 自民党と民主党が衆議院比例区の定数削減で競っている。
 自民党が50議席削減を主張すれば、すかさず80削減と民主党が応じる。

 国民に痛み(増税)を求めるためにはまず政治家から、というエクスキューズだが、ちょっとオカシイ。
 
 議員というのは、国民と政治とのパイプ役であり、このパイプが細ければ良いというものではない。
 国際比較でも、日本の国会議員の定数は、人口当たり決して多くない。

 人口10万人あたりの国会議員数
・日本     0.57人
・スェーデン  3.83人
・イギリス   2.28人
・カナダ    1.25人
・ドイツ    0.81人
・韓国     0.62人
・アメリカ   0.17人

 議員も痛みを感じる必要があるというなら、まずもって、政党助成金を廃止するべきではないか。しかし、自民党も民主党もこのことには頬かむりだ。

 この定数削減の動きは、他に本当の狙いがあると考えざるを得ない。
 ずばり、小選挙区中心の選挙制度で、少ない得票でも比較多数であれば、圧倒的多数議席を占めようという魂胆だ。現代版、ゲリマンダー、鳩マンダーだ。
 ここに、とある試算がある。
・比例80削減で07年参議院選の結果を当てはめると、
 自民・民主  得票率 67.56%  議席占有率 95.3%
 その他の政党 得票率 32.44%  議席占有率 4.7%

 小選挙区の特徴は、少数意見を切捨てるというところにある。
 いや、多数意見さえ通らないということすらある。
 いわゆる「郵政選挙」で、自民党は三分の二以上の議席を占め圧勝したが、実は、郵政民営化に反対の候補者の得票率は賛成派を上回っていた。つまり、民意とは反対の結果になったのだ。

 民主主義の基本は少数意見を尊重することにある、とは小学校の頃から教えられた記憶がある。多数意見すら通らない選挙制度にすることは、民主主義の破壊行為と言わざるを得ない。

 だいたい、自らに有利な選挙制度にしようとすることが許されて良い訳がない。それは卑怯というものだろう。
 このような政党は御免こうむりたい。
コメント
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