団塊世代の人生時計

 団塊世代として生きてきた「過去」、「現在」、そして「未来」を、自分自身の人生時計と共に綴り、「自分史」にしてみたい。

オイゲン・ヨッフム

2009-06-21 11:32:45 | 音楽
               オイゲン・ヨッフム

                           2009年6月21日(日)

 1968年9月16日、広島市公会堂において、オイゲン・ヨッフム指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏で、ベートーベンの交響楽を聴いた。エグモント序曲、田園、そして第5番。

 私はベートーベンの5番でクラシックに目覚めた。5番は色んな指揮者の演奏を最も多く聞いた曲だが、一番感動したのが、ヨッフム/アムステルダムコンセルトヘボウの組合せで、NHK・FMで放送されたライブ録音のものだ。

 冒頭の年月日を私が記憶していた訳ではない。最近とあるホームページで偶然見つけた。そのホームページは、来日演奏家のアーカイブズと評論だ。
 果たせるかな、1968年のヨッフムの来日演奏のプログラムが載っているではないか。私は、その方にどんな感謝を捧げて良いか分からない。

 そのホームページによると、9月8日東京文化会館で、広島市公会堂と同じプログラムが演奏されている。NHK・FMで放送されたのは、その9月8日のものだ。
 
 9月16日の広島市公会堂での演奏であるが、今まで一度しかない珍しい経験をした。(2007年11月3日に「オーケストラの珍事」と題して体験を書いたが、本質的にはそれら以上だろう。)

 田園だったか5番だったか覚えていないが、演奏中ある部分で、突然曲を止めたのである。止めるべくところで止めたのではない。その間数秒だったのかも分からない。しかし、私にはとてつもなく長く感じられた。
 オーケストラのアンサンブルが乱れたので止めたのか?もしそうだとすると、オーケストラには緊張が走っただろう。世界一流のオーケストラで、途中突然止めても誰一人フライイングもいなかった。素人目(耳)には、「乱れ?」など全く分からない。
 
 オーケストラが緊張した以上に、私は緊張した。それは一体何が起こったのかという未知との遭遇に、どうしてよいか分からない不安な気持ちにも通じるものがあった。

 そういう経験があったから、ヨッフムの5番に感動したのではない。ヨッフムの5番には強力な「爆発」を感じるからだ。第1楽章のコーダに入る部分、3楽章から4楽章に移る部分など。

 FMエァーチェックで数千曲録音しただろうか。しかし、残念ながら1968年のヨッフム、ベートーベン5番のライブは残されていない。

 ヨッフム(1902:11/1~1987:3/26)を聴いたのは、1968年9月16日。私の人生時計12時17分。 チン
コメント (2)
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