夏目漱石とイマジンと吾輩
2018年1月24日(水)
2016年だったと思いますが、朝日新聞に夏目漱石の小説が連載されました。「心」からはじまり5作品掲載だったと思いますが、最後が「吾輩は猫である」でした。この猫は、痛快極まりなかったです。私ゃ自慢じゃありませんが、若い時分に漱石の本を読んだことがないのであります。小学校の時に簡略版を読んだかもしれません。ぼっちゃんの筋はあらかた知っていましたので。
猫の一節で強烈な部分がありますですよ。これには、いささか驚愕いたしましたです。
土地の私有制度が不合理だと言う訳であります。実は、私も同じ考えで、(失礼ながら漱石と同じとは分を弁えておりませんです。)私の理屈は、地球上の有限の資源に私権を設けるのは不合理というものです。漱石の場合は、「大空大地を製造するために労力を費やしていないではないか」という趣旨です。
私権を設けるのは不合理だが、利用をする訳ですから、そこに「シェァ」の思想が出てくるのであります。ビートルズのイマジンの世界ですね。
Imagine there's no Heaven It's easy if you try No Hell below us Above us only sky Imagine all the people Living for today... Imagine there's no countries It isn't hard to do Nothing to kill or die for And no religion too Imagine all the people Living life in peace You may say I'm a dreamer But I'm not the only one I hope someday you'll join us And the world will be as one Imagine no possessions I wonder if you can No need for greed or hunger A brotherhood of man Imagine all the people Sharing all the world You may say I'm a dreamer But I'm not the only one I hope someday you'll join us And the world will live as one |
想像してごらん 天国なんて無いんだと ほら、簡単でしょう? 地面の下に地獄なんて無いし 僕たちの上には ただ空があるだけ さあ想像してごらん みんなが ただ今を生きているって... 想像してごらん 国なんて無いんだと そんなに難しくないでしょう? 殺す理由も死ぬ理由も無く そして宗教も無い さあ想像してごらん みんなが ただ平和に生きているって... 僕のことを夢想家だと言うかもしれないね でも僕一人じゃないはず いつかあなたもみんな仲間になって きっと世界はひとつになるんだ 想像してごらん 何も所有しないって あなたなら出来ると思うよ 欲張ったり飢えることも無い 人はみんな兄弟なんだって 想像してごらん みんなが 世界を分かち合うんだって... 僕のことを夢想家だと言うかもしれないね でも僕一人じゃないはず いつかあなたもみんな仲間になって そして世界はきっとひとつになるんだ |
「Imagine all the people Sharing all the world」
最近、この歌詞を改めて見まして、関心いたしました。「夢のようだ」という人も多いと思いますが、理想はやはり追求していくものだと思います。
ところで、若干余談になりますが、ガンジーは「真の文明は欲望をコントロールすることである」という趣旨のことを言っています。漱石はガンジーとほぼ同世代の人間ですが、漱石もやはり同じ趣旨の言葉をどこかの小説で述べていたような気がします。