水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

1月19日

2008年01月19日 | 日々のあれこれ
 練習の開始時に、全国大会のDVDをみんなで観た。栄さんの演奏をみながら、当日の感動をまた思い出した。ひとりで観てたらまた泣いただろう。
 そのあと、ミーティング、パート練習、課題曲の合奏。
 さて今日はセンター試験初日。国語の問題が見たい。小説は漱石の「彼岸過迄」というしぶい問題だったようだ。いま18:30。上から音がしなくなったから、チャリーズももう片付けているはずだ。どうしよう。もうしばらくしたら予備校のホームページに掲載されると思うのだが。待ってようかな。エンタも観たいが … 。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

場面

2008年01月19日 | 日々のあれこれ
 更級日記の「門出」の段は、ふつう旅立ったところまでしか読まないが、いまの教科書はそのあとの場面まで載っている。
 旅立って仮の宿へ移動する。そこは数日すごすだけのおんぼろの家なのだが、作者はその家をとりまく景色に心うたれ、去るのがさびしいと書く。
「野中に丘だちたる所に、ただ木ぞ三つ立てる」などは、それがどうした、とつっこみたいくらいの何でもない描写だ(たぶん)。
 でも、そういうものなのだろう。旅立ちの気分、二度とここには来ないだろうという感傷、将来に対する漠然とした希望をもっているからこそ、別れゆくものにたいして愛しさがつのる、というような思春期の心情。
 それらの総体が、なんでもない景色をしみじみと見させる。そしてその印象が何十年経っても残っている。人生のなかの思い出の一場面。
 そんな場面をいくつかもっていると、そのあと辛いことがあっても乗り切れたりするのではないかな。
 そういう場面を一つでもつくらせてあげるのが、われわれの仕事ではないかとふと思った。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする