水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

180秒の熱量

2021年11月24日 | 学年だよりなど
1学年だより「180秒の熱量」


 「そんな夢を追って何になる」「どうせ食えないだろう」と言われても、それをやらずにいられない人達がいる。とくにこの東京近郊にはたくさんのそういう方が棲息されている。
 役者さん、ミュージシャン、絵描きさん、ライターさん……。そしてプロボクサー。
 米沢重隆選手は、プロのミドル級のボクサーとして毎日トレーニングを積みながら、コールセンターの契約社員として働いていた。


~ 「ボクシングの片手間にやってるってことは絶対ないですね。僕は正社員ですけど、僕なんかよりもずっとちゃんとしてるんじゃないですか」と評す。
 米澤はいつトラブルが起きても会社に駆けつけるし、普段の電話回線工事計画にしても綿密なスケジュールを組み、ほとんど狂いがない。また何よりも13年間、遅刻を一度もしていないらしい。会社は米澤を正社員に誘ったことが何度もあったが、このままの生活がいいと決して首を縦にふらない。(山本草介『180秒の熱量』双葉社)~


 日本チャンピオンクラスでも、試合の報酬だけで「食べて」いくことはできない。スポンサーさんのバックアップや、所属ジムでの仕事などでやりくりをする。チャンピオンでないボクサーは、つまりほとんどのボクサーは、プロと言いながらも、ボクシング以外の仕事で生計を立てている。
 米澤さんのシフトは不規則だ。夜勤を終えて家に帰らずドトールで2時間ほど寝てロードワークに出る、そのままジムでトレーニングして、夕方から夜勤に入るという日もある。
 トレーニングと仕事の両立は、「文武両道」などと言ったあまいものではない。


~ 午後10時。遅い“昼食”の時間がやってきた。休憩室へ降りた米澤はタッパーに入れたお弁当を開いた。中に入っていたのは味付けも何もしていない茹でた鶏の胸肉だけ。他には何もない。その鶏肉にポケットから取り出した二種類の粉末をふりかけ、お湯を注ぐ。すると緑色の液体に白い胸肉が浮かんできた。
 これは食べ物なんだろうか。僕のそんな疑問も気にしない様子で、米澤はレトルトパックの玄米をレンジで温めながら、この緑色は青汁で、味付けのためにわかめスープのもとを投入していると説明する。つまり、これは「青汁わかめスープ味の鶏肉」という〈おかず〉で、玄米ご飯が〈主食〉なのだ。 ~


 毎日の昼食と夕食(夜食)は、ほとんどこれを食べ続けるという。
 こういう食生活で毎日1700~1800キロカロリーを摂取する。好きなだけ食べている高校生の半分ぐらいだろうか。身長180㎝の米澤が72.5㎏以下のミドル級を維持するための必然だった。
 睡眠時間をけずり、鶏肉しか食べず、もちろん他の娯楽は何もない日々。そこまでしてボクシングを続けたいのはなぜか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

校内アンサンブル発表会

2021年11月24日 | 日々のあれこれ
校内アンサンブル発表会@小講堂

1 弦・打楽器4重奏「趣味嗜好寄せ集めメドレー」
2 木管6重奏「マイ・ホームタウン」
3 ホルン2重奏「ジュラシック・パーク」
4 トランペット4重奏「ソナチネ」
5 サックス4重奏「リベルタンゴ」
6 弦・バリチューバ6重奏「フレンド・ライク・ミー」
7 木管4重奏「フォルモサの風」
8 金管打楽器8重奏「ミスティック・ブラス」
9 全員合奏「オーメンズ・オブ・ラブ」「You can't stop the beat」

 おこしいただき、ありがとうございました!!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする