水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

アスリート

2023年06月04日 | 学年だよりなど
3学年だより「アスリート」




 自らの身体能力を発揮することに心血を注ぐ人を、私たちは「アスリート」と呼ぶ。
 彼らは、自らの能力を鼻にかけて人の上に立とうとしたり、自己顕示欲を満たしたいと思ったりして、そうしているのではない。
 もちろん、試合に勝ちたい、トップに立ちたい、賞金もほしいという思いが皆無なわけではないだろうが、それらはむしろ二次的なものではないかと感じる。
 「明日の試合に勝つこと」程度の目標では、自分を鍛えることにあそこまでストイックになれないのではないかと思えるからだ。
 自分のプレーで誰かを元気づけたい、競技自体の発展に寄与したい、という大きな目標がある。
 個人レベルでも、自分がどこまで成長できるのか未知の世界を見てみたいという思いがある。
 みなさんも、それがスポーツであれ、文化活動であれ、そのこと自体の向上に、気がつくと夢中になったことがあるにちがいない。勝ち負けなど些細なことに思えるほど、のめり込んだ経験が。
 インハイ予選が終わりいったん引退をすると、運動アスリートではなくなる。
 勉強にシフトしても、自分の能力をどこまで発揮できるか試していくという意味では、アスリートとしての生き方は変わらない。
 進学、就職、社会人生活という形で、世のため人のためになっていくという人生を想定するなら勉強アスリートとしての生き方は、ずっと維持しないといけない。
 いかにして自分の能力をのばすのかを、アスリートはいつも考える。
 何時間寝て、何を食べて、どういうエクササイズを自分に課していけばいいのかを考える。
 どのように毎日を過ごしたかを記録し、ふりかえりながら、自己を高めようとする。
 部活の後に書いていたノートと同じように、いやそれ以上に、日々のすべてを記録するといい。
 記録さえきちんとしていけば、能力は自然と向上する。




~ 一流のアスリート、アーティスト、リーダー、経営者を分析すると、ゾーンの上、すなわち過去の成功をもたらした「心・技・体・生活」の要素を、意図してリピートしているのがわかる。
 イチローが毎日カレーを食べていた、奥様のオニギリを何千個も食べていた、という逸話はここからきている。過去に成果を出せたコツ、ヒント、行動、状況を分析し、意図して繰り返しているのだ。それに対して、結果を出せず、残念ながらいつもよく似た失敗で撃沈をしている人は、過去の振り返り、分析をせず、毎回、最低の結果を生み出してしまった自分の考え方や行動を本能のように繰り返す。(原田隆史メールマガジン「仕事と思うな、人生と思え」Vol.568)~




 振り返ってみて、よくない結果をもたらすものが見つかれば、排除していく。
 いい結果をもたらす行動は、それを繰り返しながら、さらに工夫して精度を高めていけばいい。

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