水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

「である」ことと「する」こと(8)

2019年03月08日 | 国語のお勉強(評論)
価値倒錯を再転倒するために
㉗ 現代のような政治化の時代においては、深く〈 内に蓄えられたもの 〉への確信に支えられてこそ、〈 文化の(文化人のではない!) 〉立場からする政治への発言と行動が本当に生きてくるのではないでしょうか。まさに〈 そうした行動 〉によって「である」価値と「する」価値の倒錯――〈 前者の否定しがたい意味を持つ部面に後者が蔓延し 〉、〈 後者によって批判されるべきところに前者が居座っているという倒錯 〉を再転倒する道が開かれるのです。

Q58「内に蓄えられたもの」とは具体的にはどのようなものか。
A58 教養、芸術、学問

Q59「文化の(文化人のではない!)」と断っているのはなぜか。
A59 文化が文化人の専有物ではなく、深く内に蓄えられたものをもつすべての人のものであるということを確認するため。

Q60「そうした行動」とは何か。本文の言葉を用いて30字以内で記せ。
A60 政治に対して文化の立場から発言したり行動したりすること。

Q61「前者の否定しがたい意味を持つ部面に後者が蔓延し」ている状態を、一言でどう表現しているか。8段落から抜き出して答えよ。
A61 過近代的

Q62「後者によって批判されるべきところに前者が居座っている」ている状態を、一言でどう表現しているか。22段落から抜き出して答えよ。
A62 前近代性


現代=政治化の時代においては

深く内に蓄えられたものへの確信
  ↓
文化の立場からの政治への発言と行動
  ↓
「である」価値と「する」価値の倒錯
   ∥
  前者の否定しがたい意味を持つ部面に後者が蔓延 = 過近代的
  後者によって批判されるべきところに前者が居座っている = 前近代性
   ↓
再転倒する道が開かれる
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