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水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

没入力(2)

2023年07月06日 | 学年だよりなど
3学年だより「没入力(2)」




 昨年、テレビのバラエティ番組で、タレントの小倉優子さんが大学受験をする企画があった。
 チェックしてた人はいるだろうか。「よくある企画だな、さすがに早稲田は無理だろう」ぐらいの気持ちで見始めたが、サポートにあたるのが「ドラゴン桜」のブレーンだったので興味がわいた。
 その一人、西岡壱誠氏(2学年だよりNo.46~49で紹介)は言う。




~ 企画がスタートしたときの小倉さんは、中学レベルの英語も不安な状態で、入試のある2月まで、1年ほどしかありませんでした。しかも、子育ても、タレントとしての仕事もあるなかで、勉強に使える時間は、1週間に15時間程度です。
 それでもお手伝いしようと思ったのは、小倉さんが変わりたいと考えていらしたからです。小倉さん自身が、今の自分の状態から全然違う状態になりたいと考えていたから。僕らがお手伝いすることできつと小倉さんの何かが変わると思ったからです。
 小倉さんには、3人のお子さんがいますが、小学3年生の長男に勉強を教えようとしたとき、うまく教えられない自分に気づき、思わずハッとしたそうです。「子どもたちのためにも、自分は今のままではいけないんじゃないか。もっと『頭がいい人』にならなきゃいけないんじゃないか」。そう思ったのだそうです。
 そういうふうに「今の自分から、全然違う自分になりたい」という切実な思いを持っていらしたから、僕はお手伝いしたいと思いました。
 受験も最後は、運の勝負です。実力とは別に運よく受かる人はいますし、運悪く落ちる人もいます。けれど、どんな結果になったとしても、高い目標に向けて努力した体験は、その人の人生にとって必ずプラスになります。頑張ったことが報われないわけはない。そんな思いを持って、小倉さんの勉強をサポートしてきました。 (西岡壱誠『頭がいい人は○○が違う』日経BP)~




 がんばると、報われる。ただし、その報われ方は人によってさまざまだ。
 大学入試という人生における一過性の出来事において、希望を叶える人もいれば、うまくいかなかい人もいる。うまくいかなかったからこそ、その後の人生を有意義なものにできた人もいれば、別の形で報われていることに気づけない人もいる。
 結果はどうなるかわからない。ただし「がんばってみる」という大前提は必要だ。
 小倉優子さんの合否を伝える番組では、彼女の総勉強量を「411日間、2102時間」と紹介していた。お子さんが3人いて、もちろん生計を立てるためのお仕事をしないといけない。
 この期間、「毎朝4時に起きて、仕事と子育て以外はすべて勉強時間にあて」たという言葉には、なんの誇張もないだろう。早稲田大学・教育学部という第一志望に受からなかったものの、この頑張りで得たもの、そして白百合女子大での四年間は、きっと人として大きな成長をもたらすことだろう。
 仕事も子育てもない人たちは、最低でも彼女の3倍やれるのではないだろうか。

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没入力

2023年07月02日 | 学年だよりなど
3学年だより「没入力」




 流れ星を見た瞬間に願い事を唱えると、その願いは必ず叶う――。
 聞いたことがある人も多いと思うが、これは真実だ(個人調べ)。
 みなさんは。これまでの人生で流れ星を見たことがあるだろうか。
 それなりに高い山でキャンプをして、夜通し空を眺めていれば、日によっては相当数見ることはできる。
 でも日常において、ましてみなさんのように都会で暮らしているなら、たまたま夜空を見上げた瞬間、流れ星を見た……という人はまずいないだろう。
 予想もしていないその瞬間、とっさのうちに自分の願いが口をついて出てきたなら、その願いは叶うにきまっている。
 それほど四六時中思い続けているということだからだ。




~ 「仕事ができる」とは、なにも能力に優れている人だけを指すわけではない。その証拠に一流とされる大学を出ていても仕事で使いものにならない人や、大企業にいながらなにも価値を生み出していない人は山ほどいる。
 では、仕事ができる人はなにがちがうのか。それは、自分のやりたいことが明確で、かつそれについて四六時中考え、ありったけの時間を実践に投入している人たちだ。情報やアイデアはタダでいくらでも手に入る時代だからこそ、それらを日々吸収し、自分の仕事の改善や創造に活かすことに集中している人たちだけが、他者を大きく引き離している。
 僕は、仕事において、能力などは誤差の範囲だと考えている。能力なんかより、ちょっとした時間もぼんやり過ごすことなく、自分の仕事に集中しているかどうか。街を歩いているときも、アイデアのかけらを探し、いつも仕事について考えているかどうか。そんな人たちだけが伸びていく。そして、そこには自分のやりたいことに対する、本物の「情熱」が存在しているのだ。 (堀江貴文『遊ぶが勝ち!』 セブン&アイ出版)~




 「願い」「思い」「目標」「やりたいこと」「夢」……。
 いろんな言い方で、こうなればいいなと考える内容は表現される。
 どんな事柄に対しても、先人がどんなふうにそれを叶えてきたかは、実は明らかにされている。
 結局は、思い続ける力と、実際にやり続ける力、つまり「そのこと」にどれほど深く入り込んでいるかで、結果は決まるというだけだ。
 持って生まれた能力がどうのとか、置かれた環境がどうのとか、私たちはとかくあれこれ言いがちだが、それらのほとんどが言い訳であることを、自分が一番わかっているではないか。
 どれほどのめりこんで取り組めているか、その一点につきる。
 人生の法則は、実際にはものすごくシンプルなものなのだと思う。
 だとしたら、今の自分は他人からどう見えるかなんて、なんでもないことだ。
 結果がどうなるかは、誰もわからない。やってみなければわからない。
 かっこつける必要などない。他人からどう思われようが、なんも関係ない。
 やってみることができる自分がここにいるなんて、なんて幸せだろう。

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