雨も上がって、草花がたいへんみずみずしく思えた朝でした。
いつものことですが、思いもよらない所から可憐な花が顔をのぞかせてました。
私は、アイビーの雑木林と呼んでいるのですが、それをかきわけ、これもシラーかな?
少し手前から撮ったら、こんな感じです。
電柱の写真? 違う、違う、春の雨の余韻。
私の心・・・・。
これから新しい春に向かおうとする心の中を、
思いがけず、ほんの一瞬だけ、吹き渡っていった爽やかな風の余韻。
このチューリップ、早く咲いて欲しい。
去年も真っ先に咲いたけど、いまの私のささやかな願い・・・・早く。
~ そしてこれは、ある春の日、あるひとの想い出に ~
(una poesia di oggi)
月夜の浜辺 中原中也
月夜の晩に、ボタンが一つ
波打際に、落ちてゐた。
それを拾つて、役立てようと
僕は思つたわけでもないが
なぜだかそれを捨てるに忍びず
僕はそれを、袂に入れた。
月夜の晩に、ボタンが一つ
波打際に、落ちてゐた。
それを拾つて、役立てようと
僕は思つたわけでもないが
月に向つてそれは抛れず
波に向つてそれは抛れず
僕はそれを、袂に入れた。
月夜の晩に、拾つたボタンは
指先に沁み、心に沁みた。
月夜の晩に、拾つたボタンは
どうしてそれが、捨てられようか?
「在りし日の歌」
※ 24日からブログ更新はしばらくお休みです。すぐに帰ってきます。