今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

通り魔から身を守るアイテム

2008年03月26日 | 防災・安全

日本での通り魔的殺人事件は、庖丁やナイフなどの刃物が凶器であると考えてよく、
たとえばホームでの”突き落し”という凶器を使わない例もあるが、少なくとも銃や爆弾は考えなくてよいだろう。
ならば、われわれ善良な市民は、自分と同行者の身を守るために、これら刃物に限定した防御を考えておけばよい(というより、考える必要がある)。

ナイフ類は、刀とちがって、”切る”よりも、(特に致命傷を与える場合)”刺す=突く”ことが攻撃動作となりやすい。
突く攻撃は、受け側にとっては動線が最小限の点状で直進してくるので、線状である”切る”よりも防御が難しい。

突く武器に対しては、古典的に有効なのは、その動線を真正面で遮断する”楯”だが、現代人にとって、楯に代用できるのはせいぜいアタッシュケースくらいで(しかも把手の位置から防御態勢はとりにくい)、そのようなものは携行品にはなりにくい。

次善の防御法としては、”払う”がある。
これは突く動線を、まともに受けずに、横から力を与えて変更させるもので、剣術において”突き”に対して使われる方法(体捌きでかわすことが第一だが)。
これなら硬い棒状のものであれば可能だ。
といっても木刀や警棒を携行するわけにはいかない(銃刀法違反だから)。

棒は長いほど間合いがとれるので、刃物より長いステッキなら申し分ない。
だが、ステッキは今では(チャップリンのような)紳士の道具から脱落し、歩行困難者の補助道具となっている。
つまり健康な者が持つアイテムではなくなっている。
私はステッキの復活が一番有効だと思うが(そもそもステッキは市民男性の防御用具だった)、少なくとも当面はむずかしい(雨天なら長めの傘で代用できるが)。

ではその次にくる対処法はなにか。
払うにしても、長さを犠牲にして、むしろ日常的携帯を主眼においた棒状のものがよい。
しかも武器とみなされずに「銃刀法」にひっかからないもの。
つまり、ステッキや傘のような何かの”道具”であるもの。
それに該当するのは、新選組の芹沢鴨が常用していたあれがある。
それは、”鉄扇(てっせん)”(写真)。

鉄扇は、100%扇なので、武器ではない。
ただ材質が鉄なだけ。
これはもともと簡単な防御のために存在していた。
武士といえども、安易な刃傷沙汰は避けたいから。
なので私は、鉄扇は現代の”脇差”だと思っている。
茶人や町人ではなく、武士を気取って和服を着るなら、ぜひこれを腰に差したい(扇はもともと腹ではなく、腰に差していた)。

標準的な八寸の長さなら一万円前後で買える(たとえば秋葉の「武装商店」、ネット通販でも)。
これより大きいのもあるが、扇としてでかすぎ(道具になれない)、携行しにくい。

鉄扇は扇なので、和服なら、そのまま帯に差して歩ける。
洋服ならズボンの尻ポケット(利手側)に差し込める。
鞄の中にしまっては、いざという時、間に合わない。
ちなみに、鞄は利手でない手で持つこと。

本体は袋に包んでおく(あおぐ以外は開かないので、袋に入れたままで使える)。
袋は鉄扇を買うと、たいていついてくる(写真の鉄扇の下に敷いてあるのが袋)。

あくまで防御用だから、持って身構えることで、攻撃抑止ができれたらそれで充分。
実際の使用法は、『鉄扇術』と題したテキストがあるのでそれを参考にするとよい。
個人的には、『小太刀術』(脇差剣術、あるいは「チャンバラ」)が身体の動きを含めて参考になる(手の延長として使う)。

鉄扇の代わりに、「十手」でもいいが、現代人の携行品としてはちょっと違和感ありすぎ。


上野動物園

2008年03月26日 | 身内
甥っ子の柊聖(4歳)が祖母(私の母)と上野動物園に行くというので、帰省して暇な自分も同行することにした。
さらに、東大病院で検査帰りの姪の乃の佳(1歳)と義妹(甥姪の母)も加わり、老若男女5人での上野動物園見学と相成った。

私自身は数十年ぶりだろう。
モノレールに乗ったのは更に久しぶり。

上野動物園といえば、昔は狭い檻に入れて見せるだけの「標本」主義だったが、
最近は動物に生活空間が与えられ、昔のように、狭い檻の中を往復し続ける哀れな姿を見る事でかえって心痛めることもなくなった。

パンダが一匹しかいなくなったパンダ館は寂しかったが、かわってレーサーパンダが持ち前のかわいい顔で木の高みにのぼって、終了時まで遠くから見る事ができた。
今や動物園は、パンダだけでなく、トラやゴリラなど、絶滅危惧種の貴重な維持機関になりつつあるようだ(罪深い人類のせめてもの償い)。

それにしても乳・幼児連れだと、昼食も含めて、やたら時間がかかる。
ポイントを選んで見ているのに、ゾウに達する前に終園時間になってしまった。
園外に出たら、20℃を越えた今日の暖かさでか、上野公園の桜が満開。
ついでに花見も堪能した。