昨日からの北関東の大雨で、とうとう鬼怒川の堤防が決壊した。
おしよせる濁流に住宅が破壊される映像を見て、 3.11の津波を思い出し、ゾッとした。
堤防も家も橋も道路も次々と破壊される。
水の恐ろしさを痛感した。
地球上で一番強いのは水なんだな…
昨日から、国交省の「川の防災情報」サイトで河川の水位をチェックしていたが、
あちこちで「避難判断水位」を超え、「氾濫危険水位」を超えていく
(その上の「計画高水位」を超えれば越水(氾濫)となる)。
私は為すすべがない。
河川氾濫は大雨の二次災害だが、もとは大雨の水で、しかも上流(栃木)の大雨がどっと大河川に流れ込んだもの。
しかも南北に流れる鬼怒川のほぼ真上に沿って線状降水帯が停滞していた。
日本では、大きな河川ほど治水がいきとどいており、
最近の水害といえば、その大河川に流れ込む中小河川の内水氾濫※ばかりとなって、
大河川の洪水被害は昔語りだと思っていた。
※現状で言えば、鬼怒川は今は利根川の支流になっているので、本流の利根川に対して内水氾濫を起こしたともいえる。
ただし本来は、銚子に流れていたのは鬼怒川で、江戸幕府が江戸湾に流れていた利根川を鬼怒川に合流させたのだ。
鬼怒川は、その字が示すとおり、関東の暴れ川で、下流の常総市付近は、ほとんど氾濫原のような地形だ。
今回のような災害は、毎年起きる台風や局地的豪雨とちがって、
確率的には数十年に1度程度だろうが、あたり一面冠水状態となるため、
人的被害は少なくても経済的被害(生活上の不便)はかなりのものとなる。
地震、噴火、台風、大雪、土砂災害、洪水と、はやり日本は自然災害大国だ。