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ベルリンは晴れているか 深緑野分

本屋大賞ノミネート作品。全編を貫く終戦前後のベルリンの濃密な情景描写が最大の特徴で、しばしば翻訳小説を読んでいるような感覚になり、その裏にある膨大な時代考証の大変さが偲ばれた。また、主人公を含めた登場人物の年齢がとても若い設定になっており、作者の人々が老成せざるを得なかった時代の厳しさを伝えたいという思いがひしひしと感じられた。(「ベルリンは晴れているか」 深緑野分、筑摩書房)

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