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光のとこにいてね 一穂ミチ

著者の本は2冊目。幼い頃の少しだけ出会った二人の少女がその後も再会や別れを経験し、その中で互いを思いやったり嫉妬したり怒ったりしながら関係を深めていく。人と人との繋がりの深さは、家族とか友人という枠組みや関わりを持った時間の長さとは必ずしも一致しないという話だ。また、主人公たちの境遇や人生の岐路における選択はある意味かなり極端なものだが、誰しもがその中に自分との類似性を感じてしまうところが著者の小説の魅力だろう。自分にはあまり馴染みのない世界の小説だがそれでもこれからますます目の離せない作家だなぁと感じた。(「光のとこにいてね」 一穂ミチ、文藝春秋社)
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