万治の石仏

2009-04-29 21:11:17 |  二人旅
さて道は杖突峠に向かって高度を上げていきます。
高度が上がると、木々は新緑の初めの頃の色合いを見せ、所々に咲く桜はまだ蕾を残しています。
晩春(あるいは初秋)の頃、高度の変わる道のドライブや山行では季節が行ったり来たり。
下界でも1週間ごとに進む季節が、1日の中で幅広く振幅する時間を経験できる、旅っていいですね。

杖突峠を越えると諏訪の街が下方に見えてきました。
対岸に雪を残した蓼科の山も見ることができます。
どんどん高度を落とし、街へ入り諏訪大社下社春宮へ。
駐車場に車を止めてお参りし、社から脇に入った奥にある、母のもう一つの目的である「万治の石仏」を見に行きました。

何も考えず正面から撮ってしまったのですが、こんな仏様です。


うろ覚えですが「万治の石仏」の逸話をご紹介。
諏訪大社の石の鳥居を造ろうとその岩にノミを入れたところ、血が流れ出し、石工は恐れをなして家に逃げ帰ったのだそうな。
その晩、仏様(阿弥陀如来だったか?)が夢枕に立ち、別のある場所によい石があることを教え、それを使って鳥居を作ればよいと告げられた。
示されて場所に行ってみると、鳥居を作成するに充分な石があったのだそうな。
その後、血を流した石に阿弥陀如来を彫って安置したのが「万治の石仏」だそうです。

敷地の入口にお参りの仕方が書かれています。
これもうろ覚えですが・・。
まず一礼し、「よろずおさまりますように。」と唱え、石仏の周りを時計回りに3周歩いて廻る間に願い事をする。
正面に戻り一礼し、「よろずおさまりました。」と唱える、というものです。

私もお願いすることにしました。てくてくてく。
しかし、願い事だけを心に3周廻っていたら、後に唱える文言を忘れてしまいました。
こんなだったかと「万事おさまりました。」と唱えてしまいました。
説明版で確認してやっぱり違っており、頭を掻きながら石仏の前に戻り「よろずおさまりました。」と唱えなおし、どうもすみませんと石仏の顔を窺うと、苦笑いして「しようがない奴だ。」と言っている様に見えたのですが、どうだったのでしょうか。
願い事は聞いてもらえるかしらん。

この後、少し離れた場所にある諏訪大社下社秋宮にもお参りし、諏訪湖間欠泉センターを見学。
湖岸通りにある上諏訪温泉が本日の宿。
今回は前回の反省から、3時半にチェックインしました。はは

昼食は蕎麦

2009-04-29 08:16:07 |  二人旅
さて、桜を見ていたらお昼になりました。
母は信州に来たんだからそばを食べたいと言います。
高遠から次の目的地諏訪に行くには国道152号を使うのが早いのですが、山の中の道なので蕎麦屋があるかどうかかなり望み薄です。
それで、県道を伊那市中心部に向け走り、お店を探すことにしました。

が、すぐに十割そばの看板を発見。
右折して看板を追いかけていくと、住宅地の中に普通の民家でお店をしている蕎麦屋さんがありました。
あの県道沿いの看板が無ければ、絶対に誰も来ないような場所です。
玄関から靴を脱いで上がると、幾つもある部屋に卓袱台やテーブルが置かれ、先客のみなさんはそこでそばを食べてます。
親戚が集まっておじおばが食事してるみたいで、変な感じです。

ざるそばを注文。
お昼時でもあるためか、結構お客さんがやってきます。
看板の威力ですね。

そばが来ました。
ごつごつした喉越し、久しぶりに食する十割、そばを食ってるという感じが充実。
そばつゆは塩辛すぎることなく上品な濃さ。
付け合せの漬物がまたおいし。
濃厚でとろりとした蕎麦湯。
二人で満足してお店を後にしました。

高遠からすぐの所で食事できたので、高遠に戻り、国道152号で諏訪に向かいます。
杖突街道と呼ばれ、山中の快適なドライブを楽しめる道です。
走っていたら、通過する村落に蕎麦屋の看板を2度ほど見つけました。
そのままこちらに来ても、昼食にありつけたようです。
さすが信州、蕎麦処。