よし坊のあっちこっち

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トランプ イフェクト - 極右の復権

2017年05月13日 | アメリカ通信
トランプを大統領に押し上げた勢力のひとつにalt-rightと呼ばれる新保守派がある。保守派もいろいろあって正確な定義は分からない。が、トランプの台頭とともに勢いを増している。

オバマ率いた民主党のリベラルの8年間をジッと我慢をしていた「右」の勢力が一気に息を吹き返したような感があり、政権中枢はそうした連中で埋められている。

巷でもこうした流れが顕在化し、あるいは加速しつつあるように思われる。

その出来事が起こったのは今年の2月のことである。アトランタから北東1時間のところに、かつて金鉱でゴールドラッシュに沸いたダロネガという古い町がある。その町の中心部近くにある建物に突然おぞましい看板が掲げられたのだ。「クー・クラックス・クランの歴史的集会所」と書かれていた。

このニュースはたちまち町中に広がり、悪名高いKKKが復活したのではないか、と緊張が走った。この建物は80歳を超える資産家の白人女性の所有物で、彼女が看板を掲げたことが分かった。

この”好ましくない行動”は早速市の当局者に通報され、市として直ぐ取り外しの段取りに入った。これを聞きつけたKKKのメンバーと思しき連中がピックアップでアジる中、市長と警察立ち合いのもとに看板の取り外しが行われ、大きな騒動にもならずホッとしていたら、なんと、件の白人女性が今度は建物に同じ文言を書いた小さなプレートを打ち付けたいと市に申請してきたのである。当然許可されなかったのだが、アメリカにおける”白人至上主義者”の根深さを物語るには十分な出来事である。

そう、アメリカの”白人至上主義”は常に底流に流れており、普段はその顔さえ見せないが、何かのキッカケさえあればたちまち顔を出すのである。これがアメリカの現実だ。