よし坊のあっちこっち

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地球儀のすすめ

2021年08月03日 | いろいろ

地球が丸いことは、今では当たり前のことだが、その昔、16世紀に入ってポルトガルのマゼランが3年の大航海で実証するまでは「地球は平たく、地の果ては深淵である」との考えが支配的であった。

だが、一方でソクラテス、プラトン、アリストテレスの紀元前の古代ギリシャ時代に、既に地球天球説が唱えられていたことは驚異であるが、実証するまでに実に1500年以上かかったことを考えると、その間、いかに海上での移動手段、即ち強力な船の建造が容易ではなかったかを物語っている。その意味では、15~16世紀の当時の最強国家ポルトガルの面目躍如といったところだろう。

世界地図を広げてみると、何処の国の世界地図も、西にアメリカ南北大陸、東端に日本列島、そして中央に欧州アフリカ大陸とユーラシア大陸となっている。これを自分の国を中心に置いて作ろうとすると、どうやっても収まりがわるくなり、世界をコンパクトに俯瞰出来ないことに気が付く。今の形が最も収まりがいいのだ。昔から日本を含む東南アジアはFar East即ち「極東」と呼ばれてきたが、世界地図を見れば納得である。それに倣えば南北アメリカ大陸は、まさに「極西」となろうが、決して彼らはそうは呼ばない。かつて世界を牛耳った欧州と現在世界を牛耳っている米国にとっては、中心であり出発点は彼等であり、遠い東の地の果てに一段低い文化を持つアジア諸国があるという思いがあるのだろう。

平面世界地図はAt a glance としては確かに便利だが、距離をイメージするには不適当だし、自分の国を中心に見た時の世界の映り方がしっくりこない。そこで登場するのが地球儀だ。

小さい頃、日本からアメリカに行くには太平洋を横断するものだと思っていた。平面地図を見れば誰しもそう思う。ところが飛行機に乗ると航路は全く違う。最短距離を選んで飛ぶのだが、地球儀をなぞって計測すると納得出来る。もうひとつ面白い実験が出来る。自分がその国に住んでいることにして地球儀上から世界を見ると日頃描いているのとは違う風景が見えてくる。

まだ地球儀をお持ちでない方は是非手に入れた地球儀で世界を歩くことをお勧めしたい。