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アメリカと世界の ”包含力”

2019年05月02日 | アメリカ通信
ベースボールの全米の覇者を決めるのがワールドシリーズ。殆どアメリカしかやっていなかった時代から、全米シリーズではなく「ワールド」シリーズなのである。これを見ただけでもアメリカ人の国民性の一端が伺える。要するに、アメリカは全ての面で世界でも突出していると信じているフシがある。本当はどうなのか。昨年、カリフォルニア州立大学の研究機関が興味ある調査を公表した。題して、「アメリカ及び世界の包含力」。弱者(女性、マイノリティ、障がい者)に対して社会やコミュニティがどの程度歓迎しているかを政治、法律、犯罪、賃金の公平さ等、様々な角度から指標化しランク付けしたものである。

アメリカ国内の州別ではトップがハワイで、続いて2位はネバダとなっている。南部諸州では、ジョージアが12位と上位に付け、フロリダ(20位)バージニア(23位)サウスカロライナ(25位)と続く。その他の南部諸州はいずれも40~50位の下位グループを形成しているから、ジョージアは相当健闘していることになる。

1位のハワイは興味深い。人口の75%が非白人というのが鍵であろう。白人がマイノリティになる逆転現象が包含力を高めていることになる。

世界の中のアメリカはどうなのか。2016年23位と上位グループにいたが、2017年には中位グループ(50~60位)へとランクダウンした。因みに、ナイジェリア、イスラエル、インドより上だが、フィリピン、ポーランド、ニカラグアの後塵を拝している。

アメリカより上の上位グループを形成しているのは、まず旧西ヨーロッパ諸国である。その他の主だったところでは、カナダ、オーストラリア、南ア。アジアからは日本とモンゴルが入っている。逆にアメリカより低いのは、ロシアと中国、加えてアフリカの紛争諸国。

かつてアメリカは「国連の女性の地位調査団」から、政界経済界での女性の進出度と男性との賃金格差において先進国の中では低い評価の指摘を受けたが、その他の指標をもってしても、同様の傾向が見られるということである。軍事力経済力ナンバーワンに隠れているもうひとつのアメリカの顔なのかもしれない。


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