先日(2016年2月8日)のブログ、恋愛小説はいかが?の続きになります。
高校生の時からの愛読書、アンドレ・ジイドの「狭き門」をフランス語で読み終えました。仏語の勉強、美文を味わう、フランスの文化を多少ながら理解しようということを頭に置き2ヵ月ほどの小説の中の旅でした。
百年ほど前の、豊かなプロテスタント家庭の、美しい女性との青年の恋愛。主人公の、悲しみ、喪失感、あるいは、後悔の念、は恋愛小説独特のものではないでしょうか。読後、古典的フランス文化の中で得た感動は大きなものでした。
ところで、僕は様々な国の言葉を勉強して、その国の文化を理解しようというのが趣味です。今回の読書もその一つです。「狭き門」“La Porte etroite”は発表が1909年と古く、かなり難しい文章に思えます。しかし、仏語の文法は、大変明確ですので、努力すればかなり理解できるものです。客観的にというか、第三者的にみて、文法上、日本語は、フランス語より難しいように思います。
今回のフランス語の小説の旅を終え感じることは、
① フランス語の文法は明確であり、かなり込み入った文章も整理し理解できる。
② したがい、フランス語を使う人は、考え方がはっきりしているのではないか。
③ ひとつの言葉には様々な、意味、味わいがある。(あたりまえであるが)
さて、いつも思うことであるが、それぞれの国の言葉を理解することはその国の文化を尊重することだと思う。今回、フランス語というメジャーな言葉での話ですが、すべての言葉、文化に通じることではないでしょうか。
絵は、主人公が恋人アリサと最後にに会う場面。その後、彼女は、病で亡くなる。
2016年4月11日 岩下賢治