満開のオオムラサキツツジ
緊急事態宣言が再び発令(発出という用語の法的根拠がよく分からない)されそうである。
不特定多数の人が集まる場所の使用禁止・抑制が要請されることになる。例えば居酒屋・飲食店、バチンコ店、スーパーマーケット、各種公演会場、スポーツジム、カラオケなどなど。
ところで、こうした場所で実際に感染が起こっているのだろうか。
ABEMAニュースによると、クラスターの発生場所は高齢者施設が40%、病院、家庭などが上位で、飲食店はほんのわずか2%とされている。信頼するにたるデータかどうか疑ったとしても、飲食店のクラスターはほんのわずかであることは確かだと思える。
それなのに、なぜ、居酒屋・飲食店を狙い撃ちするのか。しかも仕切り板、手の消毒、人数を制限した座席、など細かな指示が出されている。そして密の回避とか言って、人数の多い会合を抑制している。口角泡を飛ばしている状況ならいざ知らず、集まっているからといって感染するわけではない。電車も同じで、乗車中に感染者が急増したなど、聞いたこともない。
蜜といえば、一番の注意場所は集団生活を送っている例えば老人ホーム、合宿所など、そして家族や恋人同士だろう。それにテレビの撮影など集合体でしか仕事を成就できない場所。そういう肝心の場所には踏み込んでいかず、ただ人が集まると言うだけで規制するのは、人権や自由の抑制も甚だしい。
感染対策を行っている専門家の皆さん、衛生に関する生活マナーとかだけでなく、少しは現実を見て、真剣に対策を打ち出して欲しい。
私は前から指摘しているのだが、コロナにかかると言うのは、病気になるということである。この世界の中には無尽蔵の細菌が潜んでいて、癌をはじめいくつもの難病や軽い病気も細菌によって引き起こされている。そして多くの人たちが病気にかかる。コロナもその一つである。そうした病気の感染を全て予防することはできない。そのために必要なのが医学であり、治療である。医者はその役割を引き受けている。医者がなぜ予防ではなく、治療を中心にしているかといえば、予防によってすべての病気に対処することはできないからである。ヒトは地上に誕生以来、色々な細菌を利用し共存してきた。細菌を根絶することはできないのである。だから感染学者とはいえ、予防ではなく、治療の研究に専念して欲しい。予防のためのワクチンや人流を抑制することが問題ではなく、治療が核心なのである。国家はそのために治療装置・病院を充実すべきだ。
近代医学は、予防の一つとしてワクチンを発明したが、私たちに今必要なのは治療方法なのである。医療関係者は、機関が逼迫しているとか言うだけでなく、現在のコロナ患者の治療にどんな手当てをしているのか、広く開示すべきだ。単に酸素吸入だけを行っていて、自然治癒を待っているだけなのか。あるいは感染拡大を防ぐ隔離のみをしているのか。もし、その程度の治療なら大騒ぎをする必要などさらさらない。
もちろん今の治療方法はおおむね順調なのだろう。だから重傷者が少なく、死者も少ないのだろうと思う。その処置の仕方が明確になったのなら、私たちは安心できるし、そして緊急事態など不必要となる。例え感染者が万を越えようとも。
いうまでもなく、緊急事態というのは、戦争に準ずるような一大事に対する対処であり、軽々に発すものではないし、そうした法的根拠は日本国憲法にはないことを重々承知しておくべきことである。【彬】