有栖川 有栖 著
講談社文庫
火村英生シリーズ。長編。
そして。
後半になるにつれて読むのを中断できなくなり・・・。
惹きこまれて引き摺られるように読み終わった。
いま。
切ない。
以下、ネタバレあり!です。ご注意を!
何と言うか、徹底的に懐かしい古典推理小説?
でも、それがすごくおかしな言い方だけど心地よくて。
それは作中の人物一人ひとりがきっちり描かれる、私にとってとても読みやすい物語進行であるってこともあるだろうし、
有栖川さんのぼけっぷり(??)のせいかもしれないし・・・
それにしても悲しかった。
日本の昔話の古里にも近い、雪深い裏磐梯。
そこに立つ「スウェーデン館」と呼ばれるログハウス。
作品の取材旅行でその隣に立つペンションに泊まりにきた有栖川有栖の前に起こる悲しい殺人事件。
実は、オープニングの少年の死にいきなり泣かされた・・・。
これが絡むのか、と思ったらたまらないかも。とも。。
このお話は、とにかく眼に浮かぶ情景が美しく、
その中に生きる人々がとにかく穏やかに優しく見え、
どこか異国の凍えるような真冬の家の中。
肩を寄せ合って生きている大きな哀しみを隠した小さな家族を思い浮かべ・・・。
推理小説なのに、そうじゃないような。
おとぎ話ならば良かったのにね・・と本気で思ってしまいそうな物語だった。
童話作家と殺人事件。
これは、、やっぱりかなり切なくて辛い組合せだ。
『僕にまかせて』その言葉の使い方を間違ってしまった夫婦と、
『僕にまかせて』その言葉を正しく使って見せたその親たち。
リュウさんの書いた童話を読んでみたいと同時に、あまりに切なくて居たたまれない。
どちらを向いても悲しい・・・
人の死があるのだから当たり前なのだけれど。。
推理小説に対する感想じゃないね。。
突っ込もうと思えば突っ込めるんだ・・・けど、ね。実は。
鑑識さんが気付かないハズはないよな~とか。でもそんなこと言うのは野暮!
この裏磐梯の館に足を踏み入れたら・・・・って、まるで有栖川さんのようかな。私・・
そんな中で。
ふっとまた垣間見せられる火村さんの心の闇。
どんな童話を書く?と有栖さんに振られた彼が答えた物語。
魔法のランプになぞったその短い即興のお話の中で、彼が望んだ3つの願い
「主人公は迷うことなく3つの願いを述べる。一つ、世界の始まりがどうだったか見せてくれ。二つ、世界の終わりがどうなるのか見せてくれ。三つ、その後で、自分が見たことを忘れさせてくれ」 (本文より抜粋)
凍てつく夜空を見上げながら、彼は何を思うのだろう。
命がけで守ろうとするだろう、と夫婦の行動に理解も、そして共感も示す彼。
一方で激しく犯罪を、特に殺人を許さない姿を見せるのに。
一体何があったんだろう?彼の中に。彼の過去に。
毎回とても気になって、更にこのシリーズを読み進めたくなってしまう。
エンドレスで追いかけだしちゃった。どうしようか?次ぎの作品は?
講談社文庫
火村英生シリーズ。長編。
そして。
後半になるにつれて読むのを中断できなくなり・・・。
惹きこまれて引き摺られるように読み終わった。
いま。
切ない。
以下、ネタバレあり!です。ご注意を!
何と言うか、徹底的に懐かしい古典推理小説?
でも、それがすごくおかしな言い方だけど心地よくて。
それは作中の人物一人ひとりがきっちり描かれる、私にとってとても読みやすい物語進行であるってこともあるだろうし、
有栖川さんのぼけっぷり(??)のせいかもしれないし・・・
それにしても悲しかった。
日本の昔話の古里にも近い、雪深い裏磐梯。
そこに立つ「スウェーデン館」と呼ばれるログハウス。
作品の取材旅行でその隣に立つペンションに泊まりにきた有栖川有栖の前に起こる悲しい殺人事件。
実は、オープニングの少年の死にいきなり泣かされた・・・。
これが絡むのか、と思ったらたまらないかも。とも。。
このお話は、とにかく眼に浮かぶ情景が美しく、
その中に生きる人々がとにかく穏やかに優しく見え、
どこか異国の凍えるような真冬の家の中。
肩を寄せ合って生きている大きな哀しみを隠した小さな家族を思い浮かべ・・・。
推理小説なのに、そうじゃないような。
おとぎ話ならば良かったのにね・・と本気で思ってしまいそうな物語だった。
童話作家と殺人事件。
これは、、やっぱりかなり切なくて辛い組合せだ。
『僕にまかせて』その言葉の使い方を間違ってしまった夫婦と、
『僕にまかせて』その言葉を正しく使って見せたその親たち。
リュウさんの書いた童話を読んでみたいと同時に、あまりに切なくて居たたまれない。
どちらを向いても悲しい・・・
人の死があるのだから当たり前なのだけれど。。
推理小説に対する感想じゃないね。。
突っ込もうと思えば突っ込めるんだ・・・けど、ね。実は。
鑑識さんが気付かないハズはないよな~とか。でもそんなこと言うのは野暮!
この裏磐梯の館に足を踏み入れたら・・・・って、まるで有栖川さんのようかな。私・・
そんな中で。
ふっとまた垣間見せられる火村さんの心の闇。
どんな童話を書く?と有栖さんに振られた彼が答えた物語。
魔法のランプになぞったその短い即興のお話の中で、彼が望んだ3つの願い
「主人公は迷うことなく3つの願いを述べる。一つ、世界の始まりがどうだったか見せてくれ。二つ、世界の終わりがどうなるのか見せてくれ。三つ、その後で、自分が見たことを忘れさせてくれ」 (本文より抜粋)
凍てつく夜空を見上げながら、彼は何を思うのだろう。
命がけで守ろうとするだろう、と夫婦の行動に理解も、そして共感も示す彼。
一方で激しく犯罪を、特に殺人を許さない姿を見せるのに。
一体何があったんだろう?彼の中に。彼の過去に。
毎回とても気になって、更にこのシリーズを読み進めたくなってしまう。
エンドレスで追いかけだしちゃった。どうしようか?次ぎの作品は?