『家守綺譚』 梨木 香歩 著 新潮社。
古きよき時代の日本。河童や小鬼、人魚に桜鬼、竹精。
四季の花々をタイトルに、小さいお話がいくつも重なる物語。
湖の底に消えた友人の家を守りながら、その友人が掛け軸から現れるのを自然に受け止め、不思議に知恵のある犬を飼い、さるすべりの木に恋慕の情を抱かれつつ、日々をカワウソの如く生きる綿貫征四郎。(本人はカワウソ暮らしとは思っていないけれど、現代人にとってはこの暮らしはまさしく・・・。)
練れている、というのでしょうか。
根本の世界は、「裏庭」や「りかさん」「からくりからくさ」などと同じだと思うんだけれど、もっともっと優しい、穏やかなあたたかさをこの作品には感じました。
植物や獣、花鳥風月に絡ませて「いのち」を現す巧みさ。
引き込まれる和の世界。
彼の生きる時は、不思議がとなりに自然にあって、それを受け入れ楽しんで生きる人々がいて。
四季の移り変わりを日々感じて生活をしていた時代の、ゆったりとした心地よさ。
おもしろい、とか楽しいという表現よりも、そう、とても心地よいお話です。
この世界にいるときだけは、私も日々のあくせくとした時間を忘れゆったりと不思議の中で楽しんでいました。
そして気が付くと、湖の底で葡萄を食べてしまった友人を、綿貫征四郎と一緒に待っている自分がいます。
日々あくせくしている大人たちのための、『童話』のような物語。
古きよき時代の日本。河童や小鬼、人魚に桜鬼、竹精。
四季の花々をタイトルに、小さいお話がいくつも重なる物語。
湖の底に消えた友人の家を守りながら、その友人が掛け軸から現れるのを自然に受け止め、不思議に知恵のある犬を飼い、さるすべりの木に恋慕の情を抱かれつつ、日々をカワウソの如く生きる綿貫征四郎。(本人はカワウソ暮らしとは思っていないけれど、現代人にとってはこの暮らしはまさしく・・・。)
練れている、というのでしょうか。
根本の世界は、「裏庭」や「りかさん」「からくりからくさ」などと同じだと思うんだけれど、もっともっと優しい、穏やかなあたたかさをこの作品には感じました。
植物や獣、花鳥風月に絡ませて「いのち」を現す巧みさ。
引き込まれる和の世界。
彼の生きる時は、不思議がとなりに自然にあって、それを受け入れ楽しんで生きる人々がいて。
四季の移り変わりを日々感じて生活をしていた時代の、ゆったりとした心地よさ。
おもしろい、とか楽しいという表現よりも、そう、とても心地よいお話です。
この世界にいるときだけは、私も日々のあくせくとした時間を忘れゆったりと不思議の中で楽しんでいました。
そして気が付くと、湖の底で葡萄を食べてしまった友人を、綿貫征四郎と一緒に待っている自分がいます。
日々あくせくしている大人たちのための、『童話』のような物語。
私は、この物語に日本的であると同時に、アイルランド的なケルトの風を感じるのですが、多分、梨木さんはそこのところを表現したかったのではないかと思います。
日本の風土とケルトの文化は、底のところで似通っていると思っていた私には、この物語はダイレクトに響いてきて、梨木ファン確定の1冊でありました。
アイルランドのケルト文化ですか。私、知らなくて、そういう楽しみ方が出来ないのが残念だなあ。いつも、英国的な雰囲気が後ろに見え隠れしていて、それがまた、この人の作風を複雑にしてくれていて、とてもおもしろいのですが、私の場合、このお話はあまり英国を感じなかったのが、逆に心地よかったのかもしれません。
エッセイ?
あれ?それはもしかして、「春になったら苺を摘みに」かなあ。私、「家守綺譚」で激しく梨木さんを知りたくなり、注文してあります。
今度、探してみよう!
ゆきさんは、どうやって新しい本と出会うのかしら?
批評などもすごく参考にされるの?
いろいろなジャンルを紹介してみえるので、いつも感心しています。
PCで目が疲れるので、最近は本を読まない私・・
ちょっと反省です。
すごく伝わる
この本は私の最も好きな本のひとつなので、こんなにステキに紹介されているのを見て、嬉しく思います。
この本はオススメですよー!まだ、文庫本になってなくってハードカバーですが、装丁もすごくいい。もし見つけたら是非読んでみてくださいな
本の選び方、、かあ。
そうですねぇ。ふむ・・・あは。これ、ネタにさせていただこう。これから書きます。今日のネタで
私も目はかなりやばいのですが・・・PCで疲れると本に行くという生活。。これじゃあ目が休まらないですねぇ・・・
梨木さんの本を読んできて、今までで私も一番好きです。この世界の匂いがすごくしっくりきて・・
私はただ、その時に感じたことを勢いで書いてしまっているので・・・書評なんてもんじゃないんですよー。子どもの感想文と一緒。そんな誉められると逃げます。。(爆!)ソーダ水さんみたく、語彙力も表現力もなくって、もお、毎回四苦八苦。とほほ・・・・
でも、少しでも私が感動した本を他の人が手にしてくれるとうれしいなあ、と、それは思ってます。本、なにしろ好きなので・・