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タージマハルの衛兵

2019年12月12日 14時18分27秒 | 舞台、とか 音楽、とか。



タージマハルの衛兵

12月8日 新国立劇場 小劇場 13:00開演


友人に誘われて観に行ってきました。成河さんの舞台です。

今朝出かける前になって、やっと映像を観ました。
で、その時点で思ったのは。

やばい。
十二国記と影踏みが重なるよ?

ということ。
特に十二国記の上の者と従う者の考え方。
けれど。


実際にみたこの作品は重ならないわけではないけれど、違う、ものでした。


予定の1週間くらい前に友人から「ゆきゆきさんこういうの苦手だったよね?大丈夫ですか?」と心配して確認される(もちろん私が大丈夫と答えて観たのです)なかなかなかなか……かなりハードな(注意喚起されてるから言ってもいいよね?)血の池演出で、座席がもしも前方センターブロックだったらばかなりキツイ思いをしたかもしれないんですが、
でも、その世界が興味深く、そこで描かれる、ある意味対照的な2人の言葉の掛け合いが
その一言ひとことが考えさせられるもので、とても面白い作品でした。。

そういう意味ではとても十二国記と似ているとも思います。


命令には絶対に従う。
その内容がどんなものであれ、従う上司の、命令は絶対のもの。
これは良くも悪くも軍隊に共通の概念なのでしょう。
そしてタージマハルはそこに絶対的な王が存在する。

その王と、更にその国に対する考え方。
世界をそういうものだと単純に受け入れて疑問を持たず、自分を押し殺しても(そういうものなのだから)従う人間と
若干妄想が暴走気味とはいえ、その想像力のおかげで、かな?自分の存在するこの世界に疑問を持ち、それが命に関わる事と分かっていても王の命を取る事まで考える人間。

ラストはまた、これは何てことだろう…となるものだったけれど、
いま、この時期にこんな作品を観ることができたこと。
自分の中にたくさんの疑問と想いをためることができたこと。
良かったと思います。

活字を追う。
舞台上に紡がれるものを追う。



友人の気遣いに一瞬観ることを躊躇して、でもエンタメご無沙汰すぎる状態だったし
なにより遠方からくる彼女に会いたかったから選んだ「観る」という選択。
大正解でした。


で、ね。んでね。
あの演出が全くなくても、このおふたりならばきっとその状態、状況を客席に届けられるんじゃないかな?と、思いました。
同時に。
キャスティングを入れ替えて見てみたい!とも強く思いました。
以前みた、カンバーバッチさんの作品のように。
あ、山本さんもあったね。

面白いと思うなぁ。きっとまたガラリと違うものができるだろう、ってちのぅとワクワクしてしまいます。