だけど、この2作品、がっつりと心に刺さる作品だった。
大好きな作家さん。
11月の読書メーター
読んだ本の数:2
読んだページ数:824
ナイス数:193
花下に舞う (光文社文庫 あ 46-13)の感想
ますます目が離せない。そこに繋がるのか!と最後までドキドキしながら読み終える。信次郎の亡くなっている母上が過去から絡み、人殺しの元の更にその先を信次郎が解き明かす一端になる。一本の扇が見事だ。そして木暮信次郎という人間の由来、えーっと、根っこ?なんだ?も垣間見えた気がした。清之介の危うさはもう本人が認める揺らぎになって、受け入れた事を切なくもどこか納得して、更にこのまま地に足をしっかりと付けて欲しいとも願う。おこまちゃんを泣かさないで…と祈る。一つの事件の謎解きとしても、2人の主人公の生き方としても→
読了日:11月19日 著者:あさのあつこ
童の神 (ハルキ文庫 い 24-7 時代小説文庫)の感想
「童」という言葉が蔑称であったことに驚く。そしてその一文字、を意味を変えて旗印とした彼の心内を思う。読み進む先に救いはなかなか見えず、結末はどうにもならない事に辛くて何度も読む手が止まりながら、でも目が離せず。千年後に想いを馳せて生を駆け抜けていった彼ら彼女らに震えるほどの感動と哀しさをもつ。その千年後の今、少しは変わったのだろうか?重くもあり哀しくもあるが、ワクワクする活劇で魅力あふれる世界でもある見事な今村翔悟さんの世界だった。大江山の酒呑童子…。実は三部作とのこと。次、を楽しみに待とう。
読了日:11月13日 著者:今村翔吾