先程、ときおり愛読している公式サイトの【 AERA dot. 】を見ている中、
『 自宅に医師が来てくれる「在宅医療」 病院での医療とは何が違う? 』
と題された見出しを見たりした。
私は東京の調布市の片隅みに住んでいる年金生活の75歳の身であるが、
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、たった2人だけ家庭であり、
お互いに厚生年金とわずかな企業年金を頂き、 程ほど貯金を取り崩しながら、 ささやかに過ごしている。
こうした中、いつの日にか人生の晩年期、自宅で介護を受けて死去することが希望観測的であるが、
やはり介護をして下さる家内が生前していれば依頼したいが、何かと自宅だと負担があり、
やむなく病院に入院して、医療を受ける、 このようなことを漠然としながらも、話し合う時がある。
このような心情を秘めてきた私は、
今回、《・・自宅に医師が来てくれる「在宅医療」 病院での医療とは何が違う?・・》、
真摯に学びたく、記事を精読してしまった・・。
この記事の原文は、週刊朝日ムック『さいごまで自宅で診てくれるいいお医者さん2020年版』から、
中寺暁子さんが的確に纏められた記事であり、
関連の公式サイトの【 AERA dot. 】に2019年10月2日に配信され、無断であるが転載させて頂く。
《・・自宅に医師が来てくれる「在宅医療」 病院での医療とは何が違う?
現在、約8割の人が自宅ではなく、病院で最期を迎えています。
一方で厚生労働省の調査では、「自宅で最期を迎えたい」
と希望する人が75%を超えています
(平成29年度「人生の最終段階における医療に関する意識調査」)。
最期まで住み慣れた自宅や地域で、自分らしく暮らすことを望むのは、当然のことかもしれません。
一方で病院は、医師や看護師がそばにいてくれる安心感や、
家族の負担が少なくてすむといったメリットがあります。
では具体的に在宅医療と病院医療では、どのように考え方が違うのでしょうか。
週刊朝日ムック『さいごまで自宅で診てくれるいいお医者さん2020年版』では、
コーラルクリニック院長の石垣泰則医師に取材しました。
在宅医療と病院医療とで大きく異なるのが、治療の目的や形態です。
一般的に病院医療では、病気の根治や身体機能の回復を目指すのに対し、
在宅医療では、安定した生活を送れるようにすることやQOL(生活の質)の回復・向上を目的として治療します。
このため、おこなわれた医療に対して病院医療の場合は「身体機能が良好になること」が評価されますが、
在宅医療では「安心・満足」が評価基準になります。
治療の形態は、病院医療の場合は、病気を治すための「集中的治療」となり、
在宅医療の場合は、生活を支えるための「継続的ケア」になります。
在宅医療で、集中的治療を希望したとしても、実現するのは難しいといえます。
例えば高熱や出血が続くような不安定な状態の場合、
集中的な治療が必要なので、病院医療が適しています。
また、病院医療では、医療の主役が医師を中心とした医療関係者ですが、
在宅医療では、在宅医が訪問診療をするとはいえ、主役は本人や家族になります。
どんな治療を受けるのか、延命治療や痛みのコントロールはどうするのか、
といった決定は、医師に任せきりにするのではなく、本人や家族が決めていくのです。
たんの吸引や床ずれの手当て、呼吸器や点滴バッグの管理など、
家族が医療行為をおこなうこともあり、この点も病院医療との大きな違いです。
療養を援助するのも病院医療では、病院の職員になりますが、
在宅の場合は家族、在宅医療関係者、介護事業者、ボランティアの援助者など、さまざまな人が関わります。
「食事」、「排泄(はいせつ)」、「入浴」といった基本的な介護は、
家族が看護師などにアドバイスを受けながらおこないます。
家族にかかる負担は、病院医療よりも大きくなるのです。
■家族のサポート態勢が在宅医療のカギに
とはいえ、在宅医療では、病院ではできないさまざまなことが、可能になります。
例えば医師が認める範囲で、好きなものを食べることができます。
何を着るか、何時に起きて何時に寝るか、一日をどう過ごすか、本人が自由に決められます。
また病院の場合、小さな子どもは面会できないこともあるほか、面会時間には制約があります。
在宅では子どもを含め、家族に囲まれて過ごす時間をより多くもてることが、
大きなメリットといえるでしょう。
在宅医療を選択するには、本人の病気を受け入れる覚悟や、
闘病への意欲と同時に介護や看取ることへの家族の覚悟、サポート態勢が非常に重要になります。
ただし家族のサポートに関しては、地域の介護サービスを利用すれば、負担を減らすことができます。
なかでもホームヘルパーは、食事の介助や排泄、入浴など介護の一部を担当したり、
掃除や洗濯などの家事を援助したりする役割があり、家族の負担は大きく軽減されます。
ケアマネジャー、訪問看護師も、家族が介護で困ったときに相談にのってもらえる心強い存在となります。
■在宅でも病院とほぼ同じ医療を受けられる
たとえ本人や家族に覚悟があったとしても、同時に在宅医療に対する不安も抱きやすいものです。
「緊急時に対応が遅れるのではないか」、
「病院と同じような十分な医療を受けられないのではないか」といった不安です。
こうした不安は、在宅医療のデメリットでもありますが、
現在の在宅医療は、医療機器の小型化や軽量化により、病院でおこなわれる検査や治療とほとんど変わらないレベルで、
実施できるようになっています。
また、在宅医療の基本は、医師による「訪問診療」と「24時間365日対応の往診」です。
訪問診療は、症状の有無や程度にかかわらず、定期的におこなわれ、
1回の診療時間は、病院での診療に比べて長い傾向があります。
なぜなら在宅医は、病気の状態を診察するだけではなく、
患者や家族との会話を通じて、信頼関係を築き、希望や価値観を把握していく必要があるからです。
医師が定期的かつ計画的に訪問して診療する「訪問診療」に対して、
突発的な病状の変化などがあり、患者側が医師に要請して診療してもらうのが、「往診」です。
症状が急変するなどの緊急事態には、在宅医が24時間365日対応するのが基本です。
また、在宅医が専門分野の診察が必要と判断すれば、
専門医に連絡をとって往診してもらうこともできます。
■在宅と入院を組み合わせることもできる
不安の大きさは、健康なときと病気や障害があるときでは、異なります。
また、自宅が持ち家か借り家か、何年暮らした自宅なのか、
ペットも含めてどんな家族と暮らしていたのか、代えがたい思い出があるかなど、
さまざまな要素によって思いは異なります。
一方、病院も入院生活を快適に送るために、
療養型の病院、緩和ケア病棟、リハビリテーション病院などで、
落ち着いて過ごせるような工夫をしている施設もあります。
在宅医療には、覚悟が必要とはいえ、病状や本人の気持ち、家族の状況は変化していくものです。
一度決めたからといって、引き返せないわけではありません。
基本的には、在宅で過ごし一時的に入院する(右ページ「ときどき入院、ほぼ在宅」のイメージ図参照)、
といった方法もあります。
こうしたことも踏まえて検討することをおすすめします。
○監修 石垣泰則(いしがき・やすのり)/コーラルクリニック院長。
日本在宅医療連合学会代表理事副会長。順天堂大学脳神経内科・リハビリテーション講座非常勤講師。・・》
注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
私は記事を読みながら、多々学んだりした。
特に、《・・家族のサポート態勢が在宅医療のカギに関して、
在宅医療の医師が認める範囲で、何を着るか、何時に起きて何時に寝るか、
一日をどう過ごすか、本人が自由に決められます。
在宅医療を選択するには、本人の病気を受け入れる覚悟や、
闘病への意欲と同時に介護や看取ることへの家族の覚悟、サポート態勢が非常に重要になります。
ただし家族のサポートに関しては、地域の介護サービスを利用すれば、負担を減らすことができます。
なかでもホームヘルパーは、食事の介助や排泄、入浴など介護の一部を担当したり、
掃除や洗濯などの家事を援助したりする役割があり、家族の負担は大きく軽減されます。・・》
いずれにしても、いつの日にか、私か家内のいずれかが介護される身であり、
この時の病症により、私たち夫婦は話し合って判断するが、
こうしたことは理想的な状態と私は思い深めたりしている。