「代掻き終了!」…来年までもう出来ない^^;
そうそう、来年まで生きていられたらね。『おやじぃ』が子どもの頃は、田植えや稲刈りは一年の内の最大のイベントだった。水引糸を張って、腰を屈めて手で植える。家では年寄りたちや近所の人が苗取り(水苗代、畑苗代という世界だった。)をして、子どもが田んぼまで運び、田んぼの畦畔から植えるであろう場所を想像しながら、束ねた苗を田んぼに放り込む仕事を仰せつかっていた。『おやじぃ』のチョイ前の世代では、学校に『田植え休み』という休校日があったようだし、足手まといになる幼子は、非農家に預けられたりもした。「植えてさえしまえば、取れた気分になる。」…盆地で、目立った自然災害も少ない土地柄だから、植えてさえしまえば一年の大方が終わった気分にもなれるのでありますよ^^;
ようやく我が家の本田にも水が回ってきて、代掻き作業を何とか終えました。あとは順次、植えていくのでありますが、昨夜から雨…今日は、一日お休みして明日からに備えることにします。『きゅうり部長』の長男『ポン太郎君』は、「明日から雨の予報だから、今日中に畝立てとマルチ張りを終わらせよう!」という『おやじぃ』の指示を難なくこなしてくれました。彼も少しずつではあるけれど成長している。そして、同時に『おやじぃ』は少しずつ歳を重ねていく…田植えが機械植えになって、家族総出で田植えをしなくても済むのに、一大イベントの田植えにはお袋も出て来た。畦畔を歩く姿に年老いた姿を感じ、親父は「田んぼの代掻きが深くて足が抜けない。」と文句を言っていたっけ…代掻きが深いのではなく、年老いて体力(脚力)が衰えていたのにねぇ^^;
昼飯は「シャブ中」…「冷しゃぶ中華」ですが何か^^;
今のようにお出掛けなんて無かったから、田んぼ作業や畑作業が家族が一緒に過ごす時間だった。そして、その親父もお袋もこの世を去ってしまった。80歳過ぎてもなお田んぼに出ている大先輩を見て、「年取ったなぁ!」と感じてしまう。(自分自身も年取って来ているのにねぇ^^;)そして、我が農園のパイプハウスの骨材を無償で提供してくれた『タロちゃ』が亡くなったようだ。秋作業で大怪我をして離農し、翌年また骨折し、昨日天に召されたようである。骨材の代金替わりに幾ばくかの謝礼も頑なに受け取ってもらえず、ならば、ハウスの成果(生産物)をお届けしてお礼と報告をしようと思っていた矢先である…息子には負担をかけないと、農業関連の物をきれいに処分しての最期である。(自分自身は、こんなに身ぎれいにしてこの世を去れないような気がするのだよ^^;)
我が家の命(叔父貴たちは、田んぼのお陰でひもじい思いをしなかったらしい^^;)をつないで来た小さな田んぼの代掻きを終えた帰り道…本田の周辺を縄張りにしているキジの『ケン次郎♂』に嫁が来たようである。去年は『ケン三郎♂』に先を越されて、ペアリングに失敗したようだから二年ぶりの家族持ちとなったようである。夏草が生い茂る頃、ヒナ鳥が藪と農道を闊歩する姿が見れるかも知れない。「早く子どもをつくれ!」とか「早く孫の顔を見たい!」などというのは、今風には「マタハラ」と言われるかも知れないが、キジに対しては許してもらえるかな^^;
こうして世代は替わっていく。我が家の場合はねぇ?これは完全な「セクハラ」である。思っていても口には出せないなぁ(笑)