その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

『するすびき』?

2023-10-09 08:39:19 | 転職

3年前は『トラ次郎』の縄張りでしたが…

稲刈りから4日目…さっさと「籾摺り作業」を終えて区切りをつけたいのだけれど、相方『チャオちゃん』の都合次第だから、焦っても仕方がない^^;
子どもの頃に親父たちが言っていた『するすびき』…昔は、手刈りの天日干しだったから、脱穀作業を『稲こき』、籾摺り作業を『するすびき』、精米作業を『こめつき』と言っていた。「扱く(こく)」は「こすり落とす」、「搗く」は「杵などで押しつぶす」、「引く、挽く」で「強く押し当てこする」なるほどなるほど…ならば『するすびき』って何だ?「するす」は「磨り臼」の音変化…1185年頃の「袖中抄」なる書物には「稲をばこきてすりすという物に入れて、すりて米になす也」という文章も見られるらしい。方言とはいえ、ある日突然に言葉が生まれる訳でもなく、元になる言葉があるのよねぇ…と妙なところで納得した次第であります。機械化によって省力化された農作業も、脱穀は「千歯こき」を回転運動にしたものであり、籾摺りも「磨り臼」がゴムローラーに変っただけである。それを考え出した『先駆者』は、大したもんだわ…などと、また下らないことに感心しております(笑)


今年の収量は…

さて、我が家の収量を報告する前に、相方『チャオちゃん』の4aほどの田んぼの「はえぬき」でありますが、6.5俵(390㎏)ほど積み上げられている。10a当たりの収量換算で16俵…取れすぎであり、本人も目を丸くしておりましたよ。小さな区割りだから起こり得ることで、こんな収量が全体に及んだら日本の米余りはさらに進んでしまう。分げつ期の諸条件や登熟期の条件など、好条件が整えば、こうした収量も夢ではないことを示していますけれどね^^;
はてさて、我が家の収量は…2ヶ月も田んぼを放置して、ヒエだらけの田んぼで収量が上がったら、真面目な農家に失礼ですわ。何とか予約収量は確保して、家のご飯が食べられる程度の収量ではありましたけれど…。しかし、追肥、農薬、ガソリン代に人件費etc.使っていない分だけ収量が落ちても、残る『益(損)』は変わらないんじゃないの?なんて考えて納得しております。心配したカメムシ害による「変色米」も少なく、相方『チャオちゃん』には『無農薬農業』などとからかわれておりますが、『おやじぃ』からすれば『無為自然農法』である。好条件が整えば、平均を大幅に超える収量を上げ、放置してもそこそこに取れる。やっぱり米は余るわなぁ。『するすびき』…秋の収穫を得て歓び半分、大きな臼で農家が挽かれて粉砕…先行きの不安はやっぱりつきまとう。

 

コメント
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