医師会、東京都知事、大阪府知事他の要請が続いていた「緊急事態宣言」を、安倍首相がようやく決断し、8日午前0時発効しました。
片や、中国では、同じく8日0時をもって、武漢の封鎖が解除。韓国では、1週間後の15日に、総選挙が実施されます。
感染拡大前夜で苦しむ日本。感染終焉を謳う中韓。激しく世界を揺さぶる武漢肺炎のコロナウイルスの動向の綾が注目されます。
世界を震撼させている新型コロナウイルスによる武漢肺炎発生源の武漢。
1月23日から「封鎖」されていましたが、75日ぶりに封鎖を解かれました。
近藤氏の記事では、武漢の武昌駅にも、広州からのK81列車が、8日0時50分に到着。39人の乗客が降車し、改札口で待ち受けたカメラマンのフラッシュを浴びたとあります。
封鎖解除なのに、戻ってきたひとは、39人!
日本のテレビの報道では、高速道路の料金所で、武漢から脱出する車の渋滞の様子が流れていましたね。
近藤氏が武漢の知人に、微信(WeChat)でお祝いのメッセージを送ったら、返ってきた返事は、「私の周囲では、『皆が一斉に外出を始めたら、またコロナが蔓延するのではないか』と心配している人も多い」だと。
中央政府は『復工復産』(工業と産業の復興)を急いでいて、感染者数の統計方法を極めて厳格なものに変えて、新たな感染者がゼロになった時点で、その2週間後をメドに武漢封鎖を解くことにしたのだと、武漢に拠点を持つ北京のある国有企業幹部は語っているのだと。
今年第1四半期(1月~3月)の中国の経済成長率は、初めてマイナスになるとの噂も出ているのだそうで、政府としては、早く武漢の復興を見せることで、経済を何とかV字回復に持っていきたいのだとも。
しかし、実情は武漢から脱出するために料金所に殺到し渋滞を生じさせている武漢の住民の方々が示していると言えますね。
沈静化を誇示するのは韓国も同じ。
実施が危惧されていた1週間後の15日に実施予定の総選挙の投票は、予定通りに行われるのだそうですね。
文在寅大統領が、『わが国は世界に先駆けてコロナの災禍を克服した』とアピール。その結果、支持率は55%程度まで上昇。『中央日報』が発表した世論調査では、与党・共に民主党の支持が41.9%、野党・未来統合等の支持が24.8%となっていること。投票率は相当低下すると予測されこと。
そしてなによりも、4月後半に、第1四半期の経済指標が発表されると、悲惨な統計数字が出てきて、文政権の支持率が下がるのは必至であることが、予定通りに強行実施の理由。
以上から分ることは、中国も韓国も、政府の都合を優先して、国民を「誘導」するということだと近藤氏。
しかし、両国の武漢肺炎の感染の蔓延は本当に終焉段階なのか。だとすれば世界が学ぶべきことは何なのか。中国の徹底した都市封鎖(ロックダウン)なのか、大規模な隔離収容施設の緊急建設に象徴された患者の隔離なのか。韓国の徹底した検査での感染者摘発なのか。そこには、医療崩壊との闘いが報じられ絶望韓が報じられていましたが、克服できたのは何処がよかったのか。
学ぶことがあれば、世界に広く知らせていただきたいものではありますね。それは日本でもすぐに出来ることなのか。
# 冒頭の画像は、都市封鎖が解除され、列車の運行が再開された中国・武漢市の漢口駅の様子
ダイダイ
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片や、中国では、同じく8日0時をもって、武漢の封鎖が解除。韓国では、1週間後の15日に、総選挙が実施されます。
感染拡大前夜で苦しむ日本。感染終焉を謳う中韓。激しく世界を揺さぶる武漢肺炎のコロナウイルスの動向の綾が注目されます。
「コロナから解放」の中国と韓国で進行していること 東アジア「深層取材ノート」(第29回) | JBpress(Japan Business Press) 2020.4.8(水)近藤 大介
「このペースで感染が進めば、1週間後には1万人、1カ月後には感染者数が8万人を超えることになります・・・」
4月7日夜に安倍晋三首相が深刻な顔で緊急記者会見を行い、8日午前0時、日本で緊急事態宣言が発効した。欧米諸国ではとっくに緊急事態宣言が出されていて、日毎、感染者数と死者数が量産されているのは周知の通りだが、ついに日本にも「感染の津波」が襲ってきたのだ。
だが、隣の中国では、8日は「解放記念日」となった。1月23日から「封鎖」されていた湖北省の省都・武漢が、75日ぶりに封鎖を解かれたのだ。8日0時をもって、武漢の高層ビルのライトアップが行われ、「人民是英雄」(人民は英雄)などの光の文字が描かれた。「引きこもり」状態に置かれていた900万市民は一斉に歓声を上げ、街を流れる長江に浮かんだ船は汽笛を鳴らした。
通常に戻りつつある武漢
高速道路も、午前0時をもって開通した。早くも料金所ゲートには、ヘッドライトを付けた車列が続いた。武漢の高速道路では、今後一週間で約180万台の通行が見込まれるという。
武漢の武昌駅にも、広州からのK81列車が、8日0時50分に到着。39人の乗客が降車し、改札口で待ち受けたカメラマンのフラッシュを浴びた。中央電視台(CCTV)のニュース映像で見る限り、人々がマスクを付けていることを除けば、駅舎は通常の状態に戻りつつある。
武漢北郊の天河国際空港も、空港へ向かう道路の封鎖が解かれた。8日には約200機、1万人が乗降する予定という。
武漢の知人に、微信(WeChat)でお祝いのメッセージを送ったら、こんな返事が返って来た。
<日本人であるあなたに言うのも悪いが、祖母からよく聞かされていた話を思い出したよ。75年前に日本軍から解放された時も、こんな感じではなかったのかなと。ただ、当時の状況と異なるのは、完全な解放ではないことだ。私の周囲では、『皆が一斉に外出を始めたら、またコロナが蔓延するのではないか』と心配している人も多い>
「多少の感染者が出ても経済復興を優先させたい」
武漢に拠点を持つ北京のある国有企業幹部も、こう語る。
「武漢は、3月18日に初めて、新たな感染者がゼロになった。中央政府は『復工復産』(工業と産業の復興)を急いでいて、それには中部の最重要拠点である武漢の復興が欠かせない。そこで感染者数の統計方法を極めて厳格なものに変えて、新たな感染者がゼロになった時点で、その2週間後をメドに武漢封鎖を解くことにしたのだ。
今年第1四半期(1月~3月)の経済成長率は、初めてマイナスになるとの噂も出ている。そうした中、政府としては、早く武漢の復興を見せることで、経済を何とかV字回復に持っていきたい。わが社もコロナの影響は深刻で、これまで蓄えた利益を一気に持っていかれた格好だ。もう新たな感染者が多少出てもよいから、経済復興を優先させたいというのがホンネだ」
一方、隣の韓国も、緊急事態どころか、1週間後の15日に、総選挙を実施するというから驚きだ。
韓国政府が総選挙強行を決めた理由
韓国は一院制で、300人の国会議員の4年の任期が切れるため、4月15日に総選挙を行うことは、昨年から決まっていた。今年に入って新型コロナウイルスの影響で延期も取り沙汰されたが、文在寅政権は強行突破を決めたのだ。
財閥企業の中堅幹部である韓国の友人に聞くと、こう答えた。
「わが国で7日、発表された前日の感染者数は47人で、うち17人は海外からの帰国者なので、純粋に国内での感染者は30人。こうしたことを根拠に、文在寅政権は『新型コロナウイルス騒動はもう終わったこと』としている。それは、韓国経済を支える大手財閥の意向でもある。実際、これ以上休まれては、財閥が一つずつ破綻していき、最後はサムスンもやられてしまうだろう」
選挙取材を続ける韓国人記者の知人も語る。
「文在寅政権は、ライバル視している日本と比較したりしながら、『わが国は世界に先駆けてコロナの災禍を克服した』とアピール。その結果、支持率は55%程度まで上昇しています。
しかし4月後半に、第1四半期の経済指標が発表されると、悲惨な統計数字が出てきて、文政権の支持率が下がるのは必至です。そのため、いまのうちにさっさと選挙をやってしまいたい。そこで、所得下位7割の国民に『災難基本所得』を配るといったバラマキ政策を発表して、有権者の歓心を買うのに必死です。
選挙取材をしていると分かりますが、各候補者は有権者と握手もできず、常にマスクを付けているので、顔も見せられない。これまでの総選挙時の2割くらいしか選挙運動ができていない感触です。文政権は4月19日までの期限付きで、『社会的距離確保運動』(街で他人との距離を持って行動する運動)を行っていて、これも野党の選挙運動を『合法的に』阻害しています。
コロナ騒動は明らかに、文在寅政権側に有利に働いています。極言すれば、文政権はコロナを利用しているとも言えるのです」
国民の安全が必ずしも再優先ではない実態
全国1万4330カ所の投票所では、有権者はマスク、ビニール手袋をつけて投票し、検温もするとしている。だが、感染が疑われて自宅待機中の人や、多くの在外韓国人が投票できない。また、そもそも感染を恐れて、もしくは面倒くさくなって投票に行かない人も少なくないだろう。
すなわち投票率は相当低下するはずで、それも与党に有利に働くというわけだ。実際、4月6日に『中央日報』が発表した世論調査では、与党・共に民主党の支持が41.9%、野党・未来統合等の支持が24.8%となっている。
以上、隣の中国と韓国を見ていて分かることは、政府の都合を優先して、国民を「誘導」するということだ。
「いまの日本は1カ月前の中国・韓国の状態」とよく言われる。そうであるなら、われわれは今後の安倍政権の「誘導」を、しっかり監視していかねばならない。
「このペースで感染が進めば、1週間後には1万人、1カ月後には感染者数が8万人を超えることになります・・・」
4月7日夜に安倍晋三首相が深刻な顔で緊急記者会見を行い、8日午前0時、日本で緊急事態宣言が発効した。欧米諸国ではとっくに緊急事態宣言が出されていて、日毎、感染者数と死者数が量産されているのは周知の通りだが、ついに日本にも「感染の津波」が襲ってきたのだ。
だが、隣の中国では、8日は「解放記念日」となった。1月23日から「封鎖」されていた湖北省の省都・武漢が、75日ぶりに封鎖を解かれたのだ。8日0時をもって、武漢の高層ビルのライトアップが行われ、「人民是英雄」(人民は英雄)などの光の文字が描かれた。「引きこもり」状態に置かれていた900万市民は一斉に歓声を上げ、街を流れる長江に浮かんだ船は汽笛を鳴らした。
通常に戻りつつある武漢
高速道路も、午前0時をもって開通した。早くも料金所ゲートには、ヘッドライトを付けた車列が続いた。武漢の高速道路では、今後一週間で約180万台の通行が見込まれるという。
武漢の武昌駅にも、広州からのK81列車が、8日0時50分に到着。39人の乗客が降車し、改札口で待ち受けたカメラマンのフラッシュを浴びた。中央電視台(CCTV)のニュース映像で見る限り、人々がマスクを付けていることを除けば、駅舎は通常の状態に戻りつつある。
武漢北郊の天河国際空港も、空港へ向かう道路の封鎖が解かれた。8日には約200機、1万人が乗降する予定という。
武漢の知人に、微信(WeChat)でお祝いのメッセージを送ったら、こんな返事が返って来た。
<日本人であるあなたに言うのも悪いが、祖母からよく聞かされていた話を思い出したよ。75年前に日本軍から解放された時も、こんな感じではなかったのかなと。ただ、当時の状況と異なるのは、完全な解放ではないことだ。私の周囲では、『皆が一斉に外出を始めたら、またコロナが蔓延するのではないか』と心配している人も多い>
「多少の感染者が出ても経済復興を優先させたい」
武漢に拠点を持つ北京のある国有企業幹部も、こう語る。
「武漢は、3月18日に初めて、新たな感染者がゼロになった。中央政府は『復工復産』(工業と産業の復興)を急いでいて、それには中部の最重要拠点である武漢の復興が欠かせない。そこで感染者数の統計方法を極めて厳格なものに変えて、新たな感染者がゼロになった時点で、その2週間後をメドに武漢封鎖を解くことにしたのだ。
今年第1四半期(1月~3月)の経済成長率は、初めてマイナスになるとの噂も出ている。そうした中、政府としては、早く武漢の復興を見せることで、経済を何とかV字回復に持っていきたい。わが社もコロナの影響は深刻で、これまで蓄えた利益を一気に持っていかれた格好だ。もう新たな感染者が多少出てもよいから、経済復興を優先させたいというのがホンネだ」
一方、隣の韓国も、緊急事態どころか、1週間後の15日に、総選挙を実施するというから驚きだ。
韓国政府が総選挙強行を決めた理由
韓国は一院制で、300人の国会議員の4年の任期が切れるため、4月15日に総選挙を行うことは、昨年から決まっていた。今年に入って新型コロナウイルスの影響で延期も取り沙汰されたが、文在寅政権は強行突破を決めたのだ。
財閥企業の中堅幹部である韓国の友人に聞くと、こう答えた。
「わが国で7日、発表された前日の感染者数は47人で、うち17人は海外からの帰国者なので、純粋に国内での感染者は30人。こうしたことを根拠に、文在寅政権は『新型コロナウイルス騒動はもう終わったこと』としている。それは、韓国経済を支える大手財閥の意向でもある。実際、これ以上休まれては、財閥が一つずつ破綻していき、最後はサムスンもやられてしまうだろう」
選挙取材を続ける韓国人記者の知人も語る。
「文在寅政権は、ライバル視している日本と比較したりしながら、『わが国は世界に先駆けてコロナの災禍を克服した』とアピール。その結果、支持率は55%程度まで上昇しています。
しかし4月後半に、第1四半期の経済指標が発表されると、悲惨な統計数字が出てきて、文政権の支持率が下がるのは必至です。そのため、いまのうちにさっさと選挙をやってしまいたい。そこで、所得下位7割の国民に『災難基本所得』を配るといったバラマキ政策を発表して、有権者の歓心を買うのに必死です。
選挙取材をしていると分かりますが、各候補者は有権者と握手もできず、常にマスクを付けているので、顔も見せられない。これまでの総選挙時の2割くらいしか選挙運動ができていない感触です。文政権は4月19日までの期限付きで、『社会的距離確保運動』(街で他人との距離を持って行動する運動)を行っていて、これも野党の選挙運動を『合法的に』阻害しています。
コロナ騒動は明らかに、文在寅政権側に有利に働いています。極言すれば、文政権はコロナを利用しているとも言えるのです」
国民の安全が必ずしも再優先ではない実態
全国1万4330カ所の投票所では、有権者はマスク、ビニール手袋をつけて投票し、検温もするとしている。だが、感染が疑われて自宅待機中の人や、多くの在外韓国人が投票できない。また、そもそも感染を恐れて、もしくは面倒くさくなって投票に行かない人も少なくないだろう。
すなわち投票率は相当低下するはずで、それも与党に有利に働くというわけだ。実際、4月6日に『中央日報』が発表した世論調査では、与党・共に民主党の支持が41.9%、野党・未来統合等の支持が24.8%となっている。
以上、隣の中国と韓国を見ていて分かることは、政府の都合を優先して、国民を「誘導」するということだ。
「いまの日本は1カ月前の中国・韓国の状態」とよく言われる。そうであるなら、われわれは今後の安倍政権の「誘導」を、しっかり監視していかねばならない。
世界を震撼させている新型コロナウイルスによる武漢肺炎発生源の武漢。
1月23日から「封鎖」されていましたが、75日ぶりに封鎖を解かれました。
近藤氏の記事では、武漢の武昌駅にも、広州からのK81列車が、8日0時50分に到着。39人の乗客が降車し、改札口で待ち受けたカメラマンのフラッシュを浴びたとあります。
封鎖解除なのに、戻ってきたひとは、39人!
日本のテレビの報道では、高速道路の料金所で、武漢から脱出する車の渋滞の様子が流れていましたね。
近藤氏が武漢の知人に、微信(WeChat)でお祝いのメッセージを送ったら、返ってきた返事は、「私の周囲では、『皆が一斉に外出を始めたら、またコロナが蔓延するのではないか』と心配している人も多い」だと。
中央政府は『復工復産』(工業と産業の復興)を急いでいて、感染者数の統計方法を極めて厳格なものに変えて、新たな感染者がゼロになった時点で、その2週間後をメドに武漢封鎖を解くことにしたのだと、武漢に拠点を持つ北京のある国有企業幹部は語っているのだと。
今年第1四半期(1月~3月)の中国の経済成長率は、初めてマイナスになるとの噂も出ているのだそうで、政府としては、早く武漢の復興を見せることで、経済を何とかV字回復に持っていきたいのだとも。
しかし、実情は武漢から脱出するために料金所に殺到し渋滞を生じさせている武漢の住民の方々が示していると言えますね。
沈静化を誇示するのは韓国も同じ。
実施が危惧されていた1週間後の15日に実施予定の総選挙の投票は、予定通りに行われるのだそうですね。
文在寅大統領が、『わが国は世界に先駆けてコロナの災禍を克服した』とアピール。その結果、支持率は55%程度まで上昇。『中央日報』が発表した世論調査では、与党・共に民主党の支持が41.9%、野党・未来統合等の支持が24.8%となっていること。投票率は相当低下すると予測されこと。
そしてなによりも、4月後半に、第1四半期の経済指標が発表されると、悲惨な統計数字が出てきて、文政権の支持率が下がるのは必至であることが、予定通りに強行実施の理由。
以上から分ることは、中国も韓国も、政府の都合を優先して、国民を「誘導」するということだと近藤氏。
しかし、両国の武漢肺炎の感染の蔓延は本当に終焉段階なのか。だとすれば世界が学ぶべきことは何なのか。中国の徹底した都市封鎖(ロックダウン)なのか、大規模な隔離収容施設の緊急建設に象徴された患者の隔離なのか。韓国の徹底した検査での感染者摘発なのか。そこには、医療崩壊との闘いが報じられ絶望韓が報じられていましたが、克服できたのは何処がよかったのか。
学ぶことがあれば、世界に広く知らせていただきたいものではありますね。それは日本でもすぐに出来ることなのか。
# 冒頭の画像は、都市封鎖が解除され、列車の運行が再開された中国・武漢市の漢口駅の様子
ダイダイ
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